喜怒哀楽書房発行「喜怒哀楽10-11月号Vol:88」
舞俳句会8月6日(土)定例句会紹介記事
当日の句会風景
「舞」句会誌
少し旧聞になるが、今日、喜怒哀楽書房から文芸誌「喜怒哀楽10-11Vol.88」が届いた。この句会は、8月6日(土)、かながわ労働プラザにおいて実施した「舞俳句会」の本部句会・勉強会が取材されたものであり、当日飛び入りで参加されたいつき組の黒岩徳将さんを含めて28人という大人数で行われ、会場も少し狭い感じがした。
句会の冒頭で継続勉強会「芭蕉研究」の第1回から第3回までを担当している秋津寺彦氏によって第2回目となる研究発表があり、続いて句会を行った。句会は当期雑詠55句について、各自披講した作品について意見を述べたあと、山西主宰から講評を頂くと言う形式で行い、55句投句の中から主宰特選2句の発表があった。
(主宰特選2句)
ざりがにを捕る子にばら色のかかと さをり
解体ビルに鉄筋のひげ夏の雲 恵
(当日高得点句2句)
あめんぼう水面の雲横切れり
脚見せて幕引く黒子夏芝居
(呑舞詠)
青芒風に生死の区別あり 呑舞
呑舞詠は、会員特選1点と言う得点で、捗々しい結果ではなかった。山西主宰からは、「風死す」と言う季語もあり、風には生死の区別があるとした着眼点がおもしろい。「風に生死の区別あり」も「風に生と死」くらいに減らして、もう少し季語の青芒のことを言えば、具体物に重心が移り、その中に抽象が入ってもっといい句になる、との講評を頂いた。呑舞には、少し難しい注文に聞こえた。
因みに、上記「喜怒哀楽」誌には出席者全員の一句抄が掲載されている。また、この記事については、香川在住の俳人涼野海音氏のブログでも紹介して頂いている。
喜怒哀楽書房HPは、http://www.eseihon.com/kukai/kukai-74931
(平成28年10月14日記)
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