熊本市内「本妙寺」の急階段胸付雁木にあった石灯籠群
(熊本市内在住の俳人永田満徳氏提供:平成28年8月16日)
「本妙寺(熊本市西区)の大本堂から先には胸突雁木(むなつきがんぎ)と呼ばれる176段の急勾配の石段があり、その中央に信者から寄進された多数の石灯籠が並んでいる(永田満徳氏)」と言う文章に添えて、
被災せし石灯篭に秋暑かな 満徳
という句が紹介された(俳句大学FB上)。先の熊本市内の惨状は、現在まで、市中を離れる程に復興していないと言う情報も届いている。地震発生から、既に4ヶ月を過ぎる。近頃では、高校野球やリオのオリンピックの情報の影に隠れて、喫緊の課題である災害復興についての情報は殆どマスメディアの表面には現れてこない。然も、国民が知らない間に、原発の再稼働さえも秘かに行われつつある。日本人というのは、此れほどの現実をもすぐ忘れてしまうような国民性しか無いのか。日本人が忘却病に犯されていることが怖い。広島、長崎への原爆投下の事実さえ、現在の10~20代の若者には無縁のものに成りつつある。
無残やな秋暑に曝すなゐの跡 呑舞
古里の火を吹く山や春のなゐ 呑舞
昨日で鎮魂の月は終わった。これからは、もう少し現実的な所で、災害復興がなされることを願う。故郷の早い復興を。
平成28年8月17日記
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