なじかは知らねど 心わびて
昔の伝えは そぞろ身に染む
さびしく暮れゆく ラインの流れ
いりひに山々 あかくはゆる♪
陸路を行く仲間たち
ローレライの岩
どのガイドブックを見ても、4月から10月中旬までしかライン下りはできないという。
汽船会社が休むのだから仕方ないと諦めていたのに観光船を出してくださることに…
マインツからザンクト・ゴアまで3時間余りのコース。さすがにデッキに立っていると
体の芯まで凍えそう。すぐに客室に引き返し窓越しに過ぎ行く川岸の景色を眺めた。
岸壁に現れては消える古城。そこに住んだであろう様々な人々の生き様を語るすべもなく
ただひっそりと佇んでいる。両岸にはなだらかなブドウ畑が続き、国旗をはためかせた
フランスやオランダの船が行き交う。
いつの間にか「ローレライ」の物悲しい旋律が船内に流れ、船はラインでも最も川幅
の狭い急流にさしかかる。右手の岸壁がかの有名なローレライの岩だという。
「こがねの櫛とり髪の乱れを梳きつつ口ずさむ」ローレライの美しい歌声に惑わされたのか?
実際このあたりが一番遭難事故が多かったところらしい。
ケルンにもやはり夕方に着く。町のシンボルのケルン大聖堂。
157mもあるという2つの尖塔が高く、より高く空に向かってそびえていた。(3/13)