丸々20年目の車検直前に発覚した助手席下の引き出し壊れを修理しました。(・v・;
車検前に車検証を出そうと助手席下の引き出しを引っ張り出そうとしたら出てて来ない。
んで、どうなってんのか良く見てみたらこんな感じだった。下図参照
動いてるのが引き出しで、赤い線が4mm程の鉄棒を使ったレールです。
図にもありますが、その鉄棒をチョンチョンと点付け(スポット)溶接してあるだけですね。
シートの裏側は薄い鉄板なのでそこに溶接してあるんですけど、今回外れてしまった溶接跡を見たら、幅1mmにも満たない長さ5~6mm程で付いてただけでした。
理由は薄い鉄板と丸棒をくっ付けようとしたら、平面と棒、そしてスポット溶接の範囲が5mmくらいの丸い範囲なので、必然的に線状になってしまうと言う訳。
こんなに貧弱な溶接じゃ、強く力を加えたら簡単に外れちゃいますよね。(・v・;
外れたのは上の図で見ると一番下になる場所で、椅子の左後ろになります。
んで、元通りにするのに溶接するんですが、溶接する場所に隣接するのは燃える物ばかり。
なのでいろいろ工夫してみました。
まずこちらの図を見て下さい。(・v・
これは溶接場所を真後ろから見た図です。(椅子本体だけ断面)
シートが柔らかいのは中身がウレタンスポンジで一杯になっているからですけど、それが溶接する場所とぴったり接しているので、そのまま溶接すると燃えます。www
上の図にある下準備は一部です。
ほかにも溶接部分を隠している薄いシート生地や溶接部に近接した多くの燃え易い物を、まるで手術の開口部を確保する為の器具で広げる様に色々と処理します。
ついでにスパッタ(真っ赤になった鉄やスラッジ)が飛んでも大丈夫な様に、周囲を新聞紙wで覆ってガムテープなどで固定し、スパッタが新聞紙上で留まらない様に斜めに、折り目などに引っかからない様に、スムーズに地面に落ちる様に仕立てます。(後から気付いたけど、固定した新聞紙に水をスプレーしておけば良かったか)
んで、肝心の溶接道具は自動車用バッテリーとバッテリー上がり対策に持っていたブースターケーブル、それに低電圧用の一番細い溶接棒に工作で使うC形クランプです。
ただしバッテリーは予備として確保してある同じ物を追加で使うので、直列接続して24Vです。
それとブースターケーブルでは溶接棒をきちんと掴めないので、C形クランプでケーブルのクリップに固定して使いました。(^w^;
とりあえず最初は試しにマイナス側クリップに直接溶接棒をチョイチョイと横に滑らせる様にこすり付けます。
きちんとバチッっと火花が飛んで溶接できる状態なのを確認。。。と思ったら、溶接棒がくっ付いて、溶接棒が真っ赤に。www
ヤバし!!
溶接棒をC形クランプで固定してるので外れません!
このまま放置してしまうとバッテリーが爆発します。www
しかも2つの内、片方は車に搭載したままなので、はねると非常にマズい。wwwwww
なんとか引きちぎって事なきを得ましたが、C形クランプで固定するのは危険すぎるのでマネしない様に。w
さて、溶接の話を続けます。(・w・
とりあえず作業を続けてみても直ぐにアークが止まってしまい、連続して作業できません。
何度か続ける内に、普通の溶接棒と違って非常に細いのでアークが飛んだ瞬間に先端が融けて持って行かれた分を補充(接近)しないと、離れ過ぎてアークが消えてしまうと言う事。
つまり小さな玉ころ程度しか着いてなかったのは融けるスピードに追い付いてないのが原因だったと。
そのペースを探りながら、僅か1cm程度の範囲を溶接するのに20分くらい掛かった。
それでもシートの薄い鉄板に穴を空けずに完了出来たのは及第点だろうか。(・v・
見た目は普通の小さな溶接跡に見えるからまあ問題無いでしょ。
そして鉄板に緑青噴いた様な変な腐食跡があるので、防錆潤滑油を吹きながら紙やすりで磨いて拭いて、吹いて磨いて、ってやりながら錆防止と腐食抑えに椅子裏側全体に潤滑油を吹いておいた。
出来上がった椅子を車に取り付けて動作確認したが特に問題なし。
大体予定通りに2時間掛けずに何とか完了した。
ちなみに、今回作業した場所と同じく反対側の溶接は状態を確認しただけで手は付けてません。
どうせなら一緒にやっておけば? と思うかもしれないけど、壊れていないのに追加で手を出して、火災の可能性を2倍にする必要も無いかなと。w
さて、とっても注意が必要な今回の作業ですけど、特に要注意なのは電源にバッテリーを使っている事、そして溶接対象が燃え易い代物だった事、ですね。
・バッテリーを電源とする場合、大電流が流れてバッテリーに大きな負担が掛かります。
・沸騰したかの様に気泡が発生して、そこにスパッタが飛ぶと、最悪の場合バッテリーに引火して爆発。
・バッテリー自体の耐久性や寿命の低下を危惧すべし。
・ブースターケーブルは一見太い配線ですが、中の銅線はそんなに太くないので燃える可能性あり。
・車載中のバッテリーを電源に使うと車の機能を損なう恐れあり。
・座席の材料は、鉄とプラスチック、ウレタンとファブリックで、体積で見るとウレタンが圧倒的に多く、鉄が融ける温度でウレタンに接触すれば一瞬で発火します。
・スパッタは融けた鉄、または赤熱化した鉄です。
・ウレタンが燃えた場合、しかも鉄板の向こう側の場合、消火器が無いと消えません。
まあ。。。 はんだてんこ盛り付けや、ネジで留める方が安全かな。w
んではまた。 ・v・)ノシ
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