王様の耳と猫の耳

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モンゴルの空き巣被害

2024-02-11 18:59:11 | 異国の話

モンゴルは空き巣が多いと聞いていた。

向こうへ行ってから知り合いになったある日本人は、数年のうちに3回空き巣に入られたそうだ。

一度は昼間仕事で出かけている間にテレビがなくなっていたらしい。まだネットもない時代だから、テレビは大切だったのだね。

一度は日本に帰っていたのだったか、何日か家を空けていて、戻ったら、家の中のものが何一つなくなっていたそうな。「絨毯もはがして持って行っていた」そうで、空き家状態だったらしい。空き巣も実に徹底している。

私たちも一度入られたことがある。といっても、アパートの1室を購入、古くて汚くて直さなくてはとても住めない状態だったので、壁の塗りなおし、床の張替え、ドアの交換などを済ませ、少量の荷物を置いた状態で冬物の調達に北京へ出かけた。そして半月後、戻ってきたら、私たちの新居に私たちより先に住んでいる奴らがいた。

購入した部屋は、店もできるようにと1階で、アパートの床下を這う温水パイプの修理のため、床に地下へ下りるため取り外せる部分があった。1階の部屋を店に改装しているところは、床にタイルを敷いてしまって床下に下りる扉をふさいでしまっていたようだが、私たちは事情が分からないので、その穴も再生しないといけないと思って、張りなおした床板にわざわざ扉もつけてもらっていた。まさか、床下から部屋に入られるとは思ってもみなかった。モンゴル人の友人たちも思いもよらなかったらしい。

警察の調査によると、床下から入り込んだのはいわゆるストリートチルドレンと呼ばれる、親と離れ路上生活をする少年たちだった。モンゴルは冬がとんでもなく寒いので、路上生活者は冬はマンホールの中の地下道で暮らしているのだが、どういうわけか住人のいない暖かなアパート(つまり、うち)を見つけ、何人かで住みついていたらしい。何しろ水は使えるし、電気も来ているし、暖房はアパート全体で入るから、最高の住処だ。

なぜストリートチルドレンが犯人だとわかったかというと捕まったからだが、詳しくは聞かなかったし、被害届なども出さなかった。その子たちがどうなったかは知らない。

家には家財道具などまだ入っていなかったので、被害は勝手に使われた電気と水道、作り付けの戸棚に置いていったビニール製の雨合羽と、市場で見つけておいしかったので箱買いしたチョコレート2箱だった。

空き巣に怒っていたのはモンゴルの友人ばかりで、夫は「子供だからチョコはうれしかっただろうな」と笑っていた。

床の「穴」は、厚いビニールカーペットを敷き、上に本棚などを乗せて、下から開けられないようにした。

ほかにもいろいろ空き巣対策をして、うちに入られたのは一度だけ。と言っても、その空き巣対策がかなり大変だったので、また後日紹介したい。



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