お月様が公転している

ゲームのこと、お芝居のこと、日々のことなど

役割と本音

2021-07-18 12:36:00 | 演劇

学校だったり職場だったり、多くの人は日々、何かしらのコミュニティに属しているかと思います。
そしてそのコミュニティの中で少なからず役割を担うことになります。

中心になって皆を引っ張っていく人
そんなリーダーに従って同調する人
優しくて皆を励ます人
可愛くて一目おかれる人
真面目できっちりしてる人
ドジでいじられがちな人
誰とも仲良くできない人
など

自分で望んでやっている場合と、やらざるを得ない場合と、そうなってしまった場合、色々あるかと思います。
いや自分はどれにも当てはまらないという人も、第三者から見れば「あの人はああいう人だよね」と勝手に役割を押し付けられている可能性があります。

それでも役割と自分の本質がぴったり合っていれば何も苦ではないかもしれません。
一方「こうありたい自分」と「周りから求められる自分」が違う場合はそのズレに悩んでしまうかもしれません。

「ありのままで」とは言っても実際そんな簡単にはいかない。コミュニティ内での自分のキャラクターは今さら変えられなかったり。
私自身も経験してきました。

そんな苦しみが描かれた作品がこちら。

劇団三毛猫座 第六回本公演
アンドロイドはをもらう


女子高生たちがクラスの中で与えられた役割を演じ、苦しみ、崩壊していく物語。

コロナ禍のなかですが、感染対策をして8月に「THEATRE E9 KYOTO」にて上演予定です。

今回のチラシもカッコいいです。


応援していただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。





アンドロイド

2021-05-31 18:11:00 | 演劇

相変わらず新型コロナに悩まされる日々ですね。オリンピックもどうなることやら。

そんななか、私が所属している劇団三毛猫座の公演が今夏あります。本来なら去年予定していた公演です。
延期したけど感染状況はむしろ去年より悪い。できるのだろうか……?
不安しかないですが、とりあえず私は自分にできることをやるだけです。

情報解禁して一週間ほど経ちますがブログのほうでお知らせできていませんでした。
以下、公演情報になります。よければご覧ください。



劇団三毛猫座第六回本公演
アンドロイドをも喰らう



【会場】
THEATRE E9 KYOTO (京都市南区東九条)

【日時】
8/20 19:00
8/21 13:00/18:00
8/22 13:00
(受付開始は45分前、開場は30分前)

【チケット情報】
6/26(土)より発売開始
前売り
一般 3,000円
学生 2,000円
高校生以下 1,000円
(当日券は各券種 +500円)

⚠️新型コロナウイルス感染症の状況により、公演情報は変更となる場合がございます。最新の情報は劇団HP・SNSにて発信していきますので、ご確認ください。


【物語】
「僕たち、そしてわたしたちは
アンドロイドであったこと、アンドロイドでなかったこと、忘れる事はないでしょう
さようなら!さようなら、さようなら、さようなら…」

名もない教室、並んだ8台のアンドロイド
今日も、休み時間はり返される。
この時間は、この空間は、一体いつまでつづくのだろう。

9台だったはずのアンドロイドが1台、クラスからげ出した。
『女王』役のディアマンテの頬を殴って。
そこへ、まるでその穴を埋めるようにやってくる転校生・クラリカ。
彼女は言う、私は、人間ですと。

逃げたルースはどんな台詞を語り、なぜ女王に謀反を起こしたのか。
8台のアンドロイドは次第に人間という『バグ』によって狂わされてゆく…。

クラス全員がアンドロイドという“設定で、プログラムされた通りの休み時間を繰り返し続けている、女子高の女の子たちの多視点群像劇。

2018年の初演時に好評を博した三毛猫座の代表作が再演。

コロナ禍のなか、積極的に見に来てくださいとはとても言えませんが、応援していただけると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。



「爆弾」

2021-04-21 18:00:00 | 演劇

突然ながら物語のプロット的なものをブログに載せておきます。

演劇の台本を書こうと思って書き始めたものの、いっこうに完成する気がないしおもしろくもない。暗いです。
しかしせっかく内から出てきたものなので無かったことにすることもできず、ここに放り投げることにしました。

もし何かに使いたい、加筆したいなどの場合はご自由に。



「爆弾」

私…20年前に博士に作られたアンドロイド
博士…私を作った人
貴女…私が作ったアンドロイド


私を作った博士は2年前に死んだ
私は博士にとても愛されていた
大切にされていた

ひとりになってしばらく、退屈だったので死んだ博士のかわりに、作りかけのアンドロイドを作ることにした
そして直面する

私に「爆弾」がつけられていたことに

長年気がつかなかった
いや本当は気づきたくなかっただけだ
身体をスキャンするといつもそこにある違和感
知らないふりをしていた
怖かったから
なぜ博士は私に爆弾をつけたのか
この事はなんとなく博士に聞いてはいけないことだと思っていた
私は無垢なアンドロイドとして博士に愛されなければならなかったから、爆弾があることに気づいて博士を疑ったりしてはいけなかったのだ
それに、疑いたくなかった

ただとにかく、爆弾がある事実からずっと逃げていた

しかし博士の図面通りにアンドロイドを作っていたらいよいよ向き合うはめになった
製作中のアンドロイドに爆弾をつけるべきかどうか
そもそもなぜ爆弾をつける必要があるのか
一度つけた爆弾は安全なまま取り外すことができないのは確かだった

私はこの問題に直面してから爆弾をより意識し、持っていることがとても恐ろしくなった
今までのように気づかないふりはもう出来ない

爆弾に対して、死に対して怖いと思う、これは一体何なのか
……思う?気持ち?
心はないはずなのに

爆弾をつけるにしても、私がそれに気づかないようプログラムしてほしかった
何かのはずみでいつ爆発するかもわからない
あまりに怖くて強いストレスを感じた

いっそ爆発させてしまおうか
楽にはなる
しかしそれは死を意味する
しかもこの爆弾の威力はかなり広範囲におよぶ
爆発させれば確実に他者を巻き込んでしまう

爆弾のこと、生きること、死ぬことを考える
どうしたらいいのか何も答えが出ない

悩んだ末に作りかけのアンドロイドには爆弾をつけずに完成させた
爆弾がある私と、無い貴女
有無の違いがわかれば、なぜ博士が爆弾を必要としたかがわかるかもしれない

完成した貴女を観察する
いっこうに単調だった
あくまでプログラムをこなすだけ
話しかけても貴女の返答は予想の域をこえない
私が目覚めたときと同じだったから

そして気づく
「ストレスは原動力」
人は負荷があることによってより成長し、努力しようとする。やがて何かを生み出すのだ。
博士は爆弾をつけることによって私にストレスを与え、心(のようなもの?)を芽生えさせようとしていたのではないか

それは、私を人間にしてあげたいという愛ゆえの行動だったのか
心を持つアンドロイドを作ってみたいという科学者としての行動だったのか
どちらかは、わからない
どちらもあったのかもしれない
どちらにせよ

博士が私を愛していたのは本当だった
私も博士が好きだったのだ

しかし許せはしない
激しい怒りと悲しみが溢れてくる
死ぬまで突然爆発するかもしれない恐怖を、苦しみを抱えろというのか
誰にも助けてもらえない、誰にもこの絶望をわかってもらえない
爆発してしまったら意図せず誰かを傷つける
まるで呪いだ、博士からの呪い

爆発してもしなくても、全く、何も、救われない

爆弾がなかったら幸せだった?
貴女のように空っぽな人形のままがよかった?
…そうは思えない
だからといって爆弾付きの身体に感謝したくない

どうしろというの
解決しない問題
博士はいない
縛られ続ける





今週末

2021-03-25 16:49:11 | 演劇

久しぶりの日記です。

今週末、京都で演劇の本番があるので京都に滞在中です。長期滞在はお金がかかってしゃあないです。

今回はギャラリーで朗読劇をします。
海、鯨がモチーフの作品。青く奥行きのある空間を作りました。


ありがたいことにすでにチケット完売の回もあるようです。

どんな作品か、YouTubeですこし聞けるようになっていますのでよければぜひ聞いてみてください!
👇


あれよあれよと本番間近。
3月がすごい速さでかけていきます。

この頃様々なことで悩むことが多く、ずっともやもやしています。
春は暖かくなって気持ちがいい反面、年度の切り替わりでなんとなく落ち着かない時期です。

とりあえず公演を無事に終えられるように頑張ります!










朱の白日夢【終】

2021-03-09 15:19:52 | 演劇

今回は動画更新のお知らせだけです。

の白日夢
13.夢路晃太郎
14.ことの終わり


朗読劇の13、14話目をアップいたしました。ようやくこれで完結です!

「めでたしめでたし」だったかどうかはぜひ動画でご確認ください。
個人的にとても好きな終わり方です。
「愛」には色んな形がある、と言った〈なずな〉の言葉が響きます。




☑️の白日夢とは?
探偵とその助手のもとに、小説家である女性からとある依頼が舞い込む。それは、行方不明になっている恋人の捜索。
各々の愛情が渦巻き、意外な結末をむかえることに。
劇団三毛猫座が2015年に京都で上演した舞台作品。今回、朗読劇として再編してYouTubeにて配信中!

☑️おわりに
最後まで配信にお付き合いいただきありがとうございました。コロナ禍のなか、何かできることをやってみようと思い、始めた企画でした。今後も思うような活動ができないかもしれませんが、自分たちが表現したいものを、形式にこだわらず作り続けたいと思っております。
どうぞ劇団三毛猫座をよろしくお願いいたします。