まだ世も明けやらぬ週最終日の金曜日午前9時、薄暗い中を学校まで急ぎました。
ロシアの夜明けはお空がくすんだピンク色してとっても綺麗。
小鳥も躍るよ~タラッタッタター
軽井沢の白樺の間を歩いているような気分がしてきます。
それはそうとなぜいつもより早く学校へ行くのかというと、前日エレーナ先生から各学校が一同に会するセミナーへ行き、我が『ギムナジアNO2』の日本語コースおよび中国語コースの宣伝をしてくるようにとの命を受けたからなのです。私は着物を着るようにとの条件つきでプロモーション活動に勤しむわけです。内心、いまでも十分な授業数なのにこれ以上生徒が増えるのかと思うと恐怖で心に影が差しましたが、それはさておき、天使のような少女アンジェリカと会場へ向かったわけです。
エレーナ先生から言い伝えられたウラルホテルへ68番のバスに乗ってでかけます。着物は帯、ぞうり、その他の装飾品を一切合財持ち運んでいるので重いです。バスに乗った途端、アンジェリカが帽子を外し、「今日は-10℃だからアツイ、アツイ」と言いました。
30分後ウラルホテルに到着し、アンジェリカがフロントへどこの会場なのか尋ねに行きました。
アンジェリカとフロントの問答
アンジェリカ:今日、ここでギムナジアNO2の日本語コースのセミナーがあるのですが、会場はどこですか?
フロント:知らない
調べようともしないのですね。日本人だったら資料を見て、その資料に載っていなければもう一つの資料を見て、同僚に聞き、上司に確かめ、奔走するところですが、このロシアではそのような努力は一切行われず、アンジェリカは人当たりのいい賢い女の子で、そんな彼女が物腰柔らかに尋ねても、他の従業員も一様に「知らない。フロントに聞いたのか」と突き放します。お客様のためにどうにか尽力しようというサービス精神は皆無です。アンジェリカも「ロシア人はレイジーでフシンセツ」と言っていました。エレーナ先生に電話してもつながりません。為す術がなくなった私たちはロビーのソファボーっと待つしかありませんでした。
一時間後、エレーナ先生から折り返しがあり、アンジェリカが事情を説明すると「どうしてウラルホテルになんかいるの?ヤーマルカの会場でしょ!」というエレーナ先生の大きな声が聞こえてきました。どうやら会場そのものが違ったようです。これではいくらフロントに尋ねても埒があかないのは明白でした。だからといって彼らの態度は肯定できませんが。
けれどエレーナ先生は前日に確かに、私とアンジェリカに別々に「会場はウラルホテル」と言ったのです。「そうだよね。言ったよね。私たち間違ってないよね」とアンジェリカと確かめ、終いにはアンジェリカも「今日はリョコウします」笑い合いました。
それからまた68番のバスに乗り30番のバスに乗り換え、ストレートに言ったら学校から10分のところを2時間近くも逡巡した挙句にたどり着きました。私は重い荷物とデコボコの雪道を歩くのでクタクタです。
会場につくと、たくさんのブースが設けてあり、各学校がパンフレットを並べています。赤い提灯が飾ってあるのが目指す私たちのブースで、すでに同僚のミハイルが到着し接客をしていました。私も着物に着替えブースへ行くと一緒に写真を撮ってほしいと依頼されました。着物を着るといつもこのようなリクエストが必ず何回か上がります。
語学に興味があるのは、なぜか男の子よりも女の子のほうが多いです。私の生徒も圧倒的に女の子の割合のほうが高いです。どうしてでしょう。
ロシア人で感心するのは、独学で語学の勉強を始めるケースが非常に多いことです。日本語教育もこのギムナジアが設立されるまではペルミ州ではなかったそうで、そうなると独学で勉強するしか道がなかったわけです。けれど今の子供は現代人ですからネットを駆使しそこからいろいろと学びの道を見つけるのです。実際、ギムナジアの私の生徒もそうだったと聞いたし、この会場でもそういう女の子に会いました。
そして相変わらず、この子たちが全員詰めかけたらオーマイガッド(;’∀’)という気持ちも起きないわけではありませんでしたが、会場での仕事を終え、授業のために学校に戻るバスの中で、語学をすることはいつだって楽しい、特に始める前の高揚感は何物にも代えがたいワクワクした気持ちになる、ロシア語のレッスンを切望していた頃の自分を思い出しました。
ロシアの夜明けはお空がくすんだピンク色してとっても綺麗。
小鳥も躍るよ~タラッタッタター
軽井沢の白樺の間を歩いているような気分がしてきます。
それはそうとなぜいつもより早く学校へ行くのかというと、前日エレーナ先生から各学校が一同に会するセミナーへ行き、我が『ギムナジアNO2』の日本語コースおよび中国語コースの宣伝をしてくるようにとの命を受けたからなのです。私は着物を着るようにとの条件つきでプロモーション活動に勤しむわけです。内心、いまでも十分な授業数なのにこれ以上生徒が増えるのかと思うと恐怖で心に影が差しましたが、それはさておき、天使のような少女アンジェリカと会場へ向かったわけです。
エレーナ先生から言い伝えられたウラルホテルへ68番のバスに乗ってでかけます。着物は帯、ぞうり、その他の装飾品を一切合財持ち運んでいるので重いです。バスに乗った途端、アンジェリカが帽子を外し、「今日は-10℃だからアツイ、アツイ」と言いました。
30分後ウラルホテルに到着し、アンジェリカがフロントへどこの会場なのか尋ねに行きました。
アンジェリカとフロントの問答
アンジェリカ:今日、ここでギムナジアNO2の日本語コースのセミナーがあるのですが、会場はどこですか?
フロント:知らない
調べようともしないのですね。日本人だったら資料を見て、その資料に載っていなければもう一つの資料を見て、同僚に聞き、上司に確かめ、奔走するところですが、このロシアではそのような努力は一切行われず、アンジェリカは人当たりのいい賢い女の子で、そんな彼女が物腰柔らかに尋ねても、他の従業員も一様に「知らない。フロントに聞いたのか」と突き放します。お客様のためにどうにか尽力しようというサービス精神は皆無です。アンジェリカも「ロシア人はレイジーでフシンセツ」と言っていました。エレーナ先生に電話してもつながりません。為す術がなくなった私たちはロビーのソファボーっと待つしかありませんでした。
一時間後、エレーナ先生から折り返しがあり、アンジェリカが事情を説明すると「どうしてウラルホテルになんかいるの?ヤーマルカの会場でしょ!」というエレーナ先生の大きな声が聞こえてきました。どうやら会場そのものが違ったようです。これではいくらフロントに尋ねても埒があかないのは明白でした。だからといって彼らの態度は肯定できませんが。
けれどエレーナ先生は前日に確かに、私とアンジェリカに別々に「会場はウラルホテル」と言ったのです。「そうだよね。言ったよね。私たち間違ってないよね」とアンジェリカと確かめ、終いにはアンジェリカも「今日はリョコウします」笑い合いました。
それからまた68番のバスに乗り30番のバスに乗り換え、ストレートに言ったら学校から10分のところを2時間近くも逡巡した挙句にたどり着きました。私は重い荷物とデコボコの雪道を歩くのでクタクタです。
会場につくと、たくさんのブースが設けてあり、各学校がパンフレットを並べています。赤い提灯が飾ってあるのが目指す私たちのブースで、すでに同僚のミハイルが到着し接客をしていました。私も着物に着替えブースへ行くと一緒に写真を撮ってほしいと依頼されました。着物を着るといつもこのようなリクエストが必ず何回か上がります。
語学に興味があるのは、なぜか男の子よりも女の子のほうが多いです。私の生徒も圧倒的に女の子の割合のほうが高いです。どうしてでしょう。
ロシア人で感心するのは、独学で語学の勉強を始めるケースが非常に多いことです。日本語教育もこのギムナジアが設立されるまではペルミ州ではなかったそうで、そうなると独学で勉強するしか道がなかったわけです。けれど今の子供は現代人ですからネットを駆使しそこからいろいろと学びの道を見つけるのです。実際、ギムナジアの私の生徒もそうだったと聞いたし、この会場でもそういう女の子に会いました。
そして相変わらず、この子たちが全員詰めかけたらオーマイガッド(;’∀’)という気持ちも起きないわけではありませんでしたが、会場での仕事を終え、授業のために学校に戻るバスの中で、語学をすることはいつだって楽しい、特に始める前の高揚感は何物にも代えがたいワクワクした気持ちになる、ロシア語のレッスンを切望していた頃の自分を思い出しました。