ロシア日記

~ペルミより愛を込めて~
日本語教師と雪のダローガと足跡

~サンクトペテルブルグ~
雪の上の足跡

学校

2013年04月10日 | 日記


 写真は、私の勤める学校です。ペルミで表象されるほどのいい学校らしく、生徒を見ていてもそれが頷けます。この学校の長として20年間君臨するルドミーラ校長先生はいつもエネルギッシュでパワー全開です。学校には実に様々なクラスが設けてあり、日本語もその一つですが、その他の言語に中国語、ドイツ語、もちろん英語があります。すべて選択科目で、希望者はすべての必須科目の授業が終わったあとに、課外授業のような形で学ぶことができます。私の授業にはこのギムナジアの学校の生徒の他に他校からも習いにやってきます。社会人もいます。彼らからは授業料を徴収しているみたいです。いちど月謝はいくらなのだろうと思いエレーナ先生に聞いてみましたが教えてもらえませんでした。
 
 ダンスも空手も書道もトレッキングなんかも学べます。中国のカンフーのクラスもあり、金髪の女の子がピンクのチャイナ風のユニフォームでジャッキーチェンよろしく、腕をクッと伸ばし手のひらを上にかざす姿は圧巻でした。その他、スキー、モーグルと実に様々なクラスが用意され、それを生徒が選べるというシステムは実にいい教育システムだなと思います。ときどき自分の生徒たちのことを、こんな小さいときから日本語に触れられるチャンスがある彼らはラッキーだなと羨ましく思います。私が彼らぐらいの年齢のときは英語以外を学ぼうなどという選択肢は思い浮かべませんでしたから。
 
 けれどやはりそこは生徒の性格も様々で、毎回ちゃんと出席する子、時々顔を出し愛嬌を振りまいて帰る子、集中力がすぐに切れる子、真面目に出席しても上達の遅い子、たまに出席しすぐに覚えられちゃう子がいます。今回初めて人に言語を教える立場になってわかったのですが、やはり語学は臆せずなんでも声にだし積極的に話そうとする子が上達が早いと思います。引っ込み思案の子より社交的な子のほうがしゃべれるのですね。そして教師の立場から言っても、しゃべってくれる子のほうが、しゃべらない子より、しゃべらせる手間が省け、遥かに助かるのです(^^;)。みなさん、語学の教室では積極的に言葉を舌の上にのせ発声しましょうね。そしたら上達も早いし、教師も助かるし、教室も明るくなって、一石二、三鳥ですから(^_^)v


日常2

2013年04月05日 | 日記


 学校まではスーパー前のバス亭から1,4,18,43、68番のどれかのバスに乗り5分です。私はだいたい授業の始まる3時間前に学校にでかけ、だいたい午後3時半前後から90分を3コマ、火曜日は4コマ、前は5コマあった日もあったのですがこれは頭が沸点に達し夜眠れなくなるので変えてもらいました。そして、21時45分の最後の授業が終わった後のバスで帰ってきます。
 
 私の勤める『ギムナジアNO2』の学校は、小学生から高校生まで実に様々な年齢の生徒が勉強しています。ロシアの学校のシステムは、日本のように小学校、中学校、高校と分かれてはいないらしいのです。だから彼らは小学校から数えて11年生というような呼び方をします。15歳でも卒業できるらしいのですが、一般的には17歳で卒業し、大学は5年間だそうです。
 
 初めて学校に足を踏み入れた日、色の真っ白な天使のようなちびっ子たちがうようよそこらじゅうを歩いているのでとってもびっくりしてしまいました。今は慣れたので何とも思いませんが、先日着物を着てこの小さい子たちのクラスを回りました。日本語に興味のある子はどうぞ履修してください、というプロモーションですね。私が教室へ入ると好奇心に満ちた可愛らしい顔が一斉に見つめてくるので、私も一人ずつじっと見返していたのですが、彼らが集団になると実に青白いのですね 笑。色素が本当に薄い。透明人間になって消えてしまいそうなのです。
 
 日本も色の白さは七難隠すなどといい、美白を貴重としてきましたが、彼らの色の白さに比べたらこちらの美白の努力など塵に等しい。谷崎純一郎先生も、西洋の女性に対し日本の女性の肌は淀んでいるとおっしゃっていましたが、なんだかこの言葉を素直にそのまま受け入れて、最近はファンデーションもそこそこにあくまで自然を基調に出勤している私なのです。

ロシアへの疑問

2013年04月05日 | 日記


 私は毎晩、週に3日くらいはくじらスーパーへ寄って、焼うどん風平麺スパゲッティのパスタやヨーグルト、あとは私がロシアで気に入っている数少ない食材のケーフェルという乳製品があるのですが、これはヨーグルトと牛乳を混ぜたようなドロっとした触感のものを買って家を向かうのですが、必要な日用品を買ったら毎回1500円くらい優に超えてしまい、どうも物価が高いように思うのです。今度レシートをきちんと取って置き、一か月分の生活費を計算してみようと思うのですがどうも億劫でまだしていません。
 
 お化粧品も日本のKATEやアメリカのキャンメイクなども入っているのですが値段設定は日本のそれと同じです。
給料に比例せず物価が高いのです。エレーナ先生も大きな問題だと言っていました。マンションの値段もペルミで約1千万と言っていたので、やはりロシア人の平均月収からしてはるかに高い設定です。
 
 女性用のブーツもセール品で日本よりも少し安いかなという印象ぐらいだし、コートは毛皮ではなくダウンで約12000円から20000円なのでこちらはさすが必需品だけあって日本の半額ですが、その他はけして安い印象を受けません。
  
 私はいまだにペルミのクジラスーパーと日本のOKストアとどちらが安いのだろうと首を傾げています。ロシアの女性は化粧品を買うのもけっこう大変だろうなと思うし、外食産業も高いので、ロシアのみなさんがどうやって暮らしているのか未だに謎なのです。
 写真はペルミの『くじらスーパー』です。

ロシアの日常

2013年04月04日 | 日記


 スーパーは歩いて5分のところにあります。『キット』という名のクジラをモチーフにしたスーパーマーケットです。24時間営業です。全部で三階建てで、一階にスーパーマーケット、2、3階に文房具や靴や洋服などが置いてあります。
 ロシアはどこもかしこもスーパーマーケットだらけです。クセイニャ先生曰く「日本のコンビニのようなものだと思います」と言っていました。そういわれてみればそうだな、と思いました。そして広大なロシアの地にして、なぜかスーパーの中はアメリカのような豪快さはなく小造りです。

 ロシアは世界一の国土を誇る国ですが、それに反比例し人口は日本の2倍の2億4千万ほどです。日本のように山岳地帯に支配されていることもなく、広大なシベリアが果てしなく続くので、活用できる面積も大きいです。バスのロータリーも必要以上に大ぶりだし、ペルミもモスクワでさえ建物が林立しているという印象は受けません。
 けれど不思議なのは、スーパーマーケットの小ささの他に人々の住居の小ささです。私の部屋も日本の一人暮らしと比べるとそれよりは大きいという意味で、必ずしもロシアの大地に比例した大きさかというとそうではありません。
 さらに、家族連れの住居の部屋もそんなに大きな印象を受けません。12畳くらいの居間とキッチン、子供部屋が一つに、あとは夫婦の10畳くらいの寝室が一つというような感じです。けしてアメリカのようには大きくないのです。そして賃料が高いらしいのです。私が住んでいる部屋は学校のものなので、正確にはいくらぐらい家賃がするのか知りませんが、ロシアはその広大な大地に反比例し、部屋は小ぶりであり、賃料が高い!本当に変ですね。改善の余地がかなりありそうなものなのに、やはりそう簡単には変えられないのが世の常ですね。

ロシアの家事情

2013年04月02日 | 日記


 雪深い地に、団地のように同じ形をした建物が建っています。どの建物も真四角で日本のそれよりは大ぶりです。色は元は白だったのでしょうけど、今はどれもが薄汚れて灰色に見えます。ロシアは広大な土地があるものだから、日本だったら一棟と一棟の間にもう一棟は建てるのではないかというくらい、どの建物もやけに余裕をもって建てられています。どれもが5階建てみたいです。

 私の住居は、これらの建物群の一角にあります。エレベーターはありません。だいたい一棟の建物に3つの入口があり、丸い磁石のようなところに同じく丸い磁石のようなものがついた鍵をかざし、ピピピと音がしている間に建物の中へはいります。そこから5階まで階段を上がると3つあるドアの一番左が私の部屋です。
 
 ドアを開けるとすぐ左にバスルーム、全部で12畳はあろうかと思われる日本の一人暮らしではちょっと考えられないような広さの居間兼ベッドルーム、奥にキッチンがあり食事ができるスペースもあります。暖房完備なので、外は寒くても部屋の中は、日本の冬のように炬燵にうずくまるということはないです。
 
 部屋の窓から白樺の木が見えます。枯れ木に雪が積もり、それはそれは美しいです。
朝、ゴミを出しに向かう集積場までの道が、ちょっと遅めの朝日に照らされ、それが雪に反射しキラキラ光っています。綺麗だなあと思います。