銀河や、宇宙大規模構造等についてのニュースです。
現在の大型銀河が、銀河同士の衝突によって成長・進化してきたことはもはや常識かもしれませんが、銀河の進化にはまだまだ多くの謎が残されています。
★ブレーザー天体で同時に起こるγ線フレアと可視光線偏向角の変化
A change in the optical polarization associated with a γ-ray flare in the blazar 3C 279
Astrophysics: Cosmic jet engines
超大質量ブラックホールが存在する活動銀河核から放出される相対論的ジェットを正面から見ているのが、ブレーザー天体です。
ジェットが生み出すらせん状の強力な磁場に沿った電子の流れによって、偏光可視光線が放射されます。
そのようなブレーザー天体である3C 279で、γ線フレアと可視光線の偏向角の急激な変化が同時に観測されたことが報告されました。
γ線と可視光線が同じ空間から放射されている証拠で、ブラックホールから数パーセク離れたジェットが曲がった場所でこのような放射が発生していると考えられます。
★矮小銀河に残る原始的な恒星
No Place to Hide: Missing Primitive Stars Outside Milky Way Uncovered
誕生後間もない宇宙には、水素とヘリウム、そしてごく少量のリチウムだけが存在し、より重い元素は存在しませんでした。
重い元素は、その後に誕生した恒星内部の核融合反応で作られたものです。
そのため、宇宙誕生直後に誕生した恒星には、ほとんど重い元素が含まれていなかったはずです。
矮小銀河は、銀河系等の大型元素のもとになったと考えられ、そうした重い元素をほとんど含まない原始的な恒星が数多く存在すると考えられます。
今回、銀河系近傍に存在する矮小銀河にある古い恒星が調べられ、いくつかの原始的な恒星が発見されました。
また、コンピュータ・シミュレーションによると、こうした重い元素をほとんど含まない恒星と、比較的重い元素が少ない恒星とのスペクトルの違いはほんのわずかであることが分かりました。
このことは、従来の観測技術では検出が難しいものを含めると、より多くの原始的な恒星が含まれている可能性を示しています。
★若い銀河に豊富に存在した分子ガス
High molecular gas fractions in normal massive star-forming galaxies in the young Universe
Astrophysics: Less greedy galaxies gulp gas
銀河内の分子ガスと呼ばれる低温のガスは、恒星の形成の材料となります。
赤方偏移1.2(約82億年前)、2.3(約100億年前)における大質量銀河に、どれくらいの低温ガスが含まれているかを調べたところ、それぞれ銀河内の全バリオンの44%、34%にあたる量が含まれていたことが分かりました。
これは現在の大質量渦巻銀河の3~10倍の値で、若い宇宙における銀河での星形成が現在よりも活発であった理由と考えられます。
また、約100億年前~約82億年前の間では低温ガスの量はわずかに減っているだけであり、新鮮なガスが銀河に供給されるメカニズムが存在していたと考えられます。
★昔の宇宙では不規則銀河が多かった
Cosmology: Census at a distance
Where did today’s spiral galaxies come from?
近距離の銀河(現在の宇宙)と60億光年の距離にある銀河(60億年前の宇宙)の形を比較したところ、中程度の遠さにある銀河では不規則銀河が5倍多かったことが分かりました。
逆に渦巻銀河は現在の方が2.3倍多く、不規則銀河の多くが衝突合体を繰り返して渦巻銀河へと進化したと考えられます。
★衝突銀河で形成される二重クエーサー
Merging Galaxies Create a Binary Quasar
クエーサーは、超大質量ブラックホールをもつ若い銀河の明るく輝く中心部であることが分かっています。
二重クエーサーは、超大質量ブラックホールをもつ2つの銀河の衝突によって誕生すると考えられてきました。
今回二重クエーサーSDSS J1254+0846を観測したところ、衝突する2つの銀河の中心部であることが確認されました。
現在の大型銀河が、銀河同士の衝突によって成長・進化してきたことはもはや常識かもしれませんが、銀河の進化にはまだまだ多くの謎が残されています。
★ブレーザー天体で同時に起こるγ線フレアと可視光線偏向角の変化
A change in the optical polarization associated with a γ-ray flare in the blazar 3C 279
Astrophysics: Cosmic jet engines
超大質量ブラックホールが存在する活動銀河核から放出される相対論的ジェットを正面から見ているのが、ブレーザー天体です。
ジェットが生み出すらせん状の強力な磁場に沿った電子の流れによって、偏光可視光線が放射されます。
そのようなブレーザー天体である3C 279で、γ線フレアと可視光線の偏向角の急激な変化が同時に観測されたことが報告されました。
γ線と可視光線が同じ空間から放射されている証拠で、ブラックホールから数パーセク離れたジェットが曲がった場所でこのような放射が発生していると考えられます。
★矮小銀河に残る原始的な恒星
No Place to Hide: Missing Primitive Stars Outside Milky Way Uncovered
誕生後間もない宇宙には、水素とヘリウム、そしてごく少量のリチウムだけが存在し、より重い元素は存在しませんでした。
重い元素は、その後に誕生した恒星内部の核融合反応で作られたものです。
そのため、宇宙誕生直後に誕生した恒星には、ほとんど重い元素が含まれていなかったはずです。
矮小銀河は、銀河系等の大型元素のもとになったと考えられ、そうした重い元素をほとんど含まない原始的な恒星が数多く存在すると考えられます。
今回、銀河系近傍に存在する矮小銀河にある古い恒星が調べられ、いくつかの原始的な恒星が発見されました。
また、コンピュータ・シミュレーションによると、こうした重い元素をほとんど含まない恒星と、比較的重い元素が少ない恒星とのスペクトルの違いはほんのわずかであることが分かりました。
このことは、従来の観測技術では検出が難しいものを含めると、より多くの原始的な恒星が含まれている可能性を示しています。
★若い銀河に豊富に存在した分子ガス
High molecular gas fractions in normal massive star-forming galaxies in the young Universe
Astrophysics: Less greedy galaxies gulp gas
銀河内の分子ガスと呼ばれる低温のガスは、恒星の形成の材料となります。
赤方偏移1.2(約82億年前)、2.3(約100億年前)における大質量銀河に、どれくらいの低温ガスが含まれているかを調べたところ、それぞれ銀河内の全バリオンの44%、34%にあたる量が含まれていたことが分かりました。
これは現在の大質量渦巻銀河の3~10倍の値で、若い宇宙における銀河での星形成が現在よりも活発であった理由と考えられます。
また、約100億年前~約82億年前の間では低温ガスの量はわずかに減っているだけであり、新鮮なガスが銀河に供給されるメカニズムが存在していたと考えられます。
★昔の宇宙では不規則銀河が多かった
Cosmology: Census at a distance
Where did today’s spiral galaxies come from?
近距離の銀河(現在の宇宙)と60億光年の距離にある銀河(60億年前の宇宙)の形を比較したところ、中程度の遠さにある銀河では不規則銀河が5倍多かったことが分かりました。
逆に渦巻銀河は現在の方が2.3倍多く、不規則銀河の多くが衝突合体を繰り返して渦巻銀河へと進化したと考えられます。
★衝突銀河で形成される二重クエーサー
Merging Galaxies Create a Binary Quasar
クエーサーは、超大質量ブラックホールをもつ若い銀河の明るく輝く中心部であることが分かっています。
二重クエーサーは、超大質量ブラックホールをもつ2つの銀河の衝突によって誕生すると考えられてきました。
今回二重クエーサーSDSS J1254+0846を観測したところ、衝突する2つの銀河の中心部であることが確認されました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます