1月の恒星・系外惑星関連ニュースです。
ここには、恒星の形成・進化、太陽系外惑星系、等に関するニュースを幅広く集めています。
★最も低温の褐色矮星を発見
Astronomers discover cool stars in nearby space
褐色矮星SDSS1416+13Aの周りを公転する、より小さい褐色矮星SDSS1416+13Bが発見されました。
SDSS1416+13Bは表面温度が500K程度と推定され、可視光では非常に暗く、赤外線観測で発見されました。
★Ibc/c型超新星から放出される相対論的ジェットを相次ぎ発見
A relativistic type Ibc supernova without a detected γ-ray burst
A relativistic type Ibc supernova without a detected γ-ray burst
Astronomers Find Rare Beast by New Means
Newborn Black Holes Boost Explosive Power of Supernovae
大質量星の崩壊によってγ線バースト(GRB)が起こる際、超相対論的ジェットが放出されることが分かっています。
こうしたGRBを伴わない一般的なIb/c型超新星では、理論的には相対論的な放出が予想されていながら、これまで観測例はありませんでした。
今回、相次いで2つの超新星から、相対論的ジェットが発見されました。
SN 2009bbは通常のIbc型超新星ですが、強い電波を放射しており、相対論的ジェットの存在が裏付けられました。
一方、SN 2007grもまた可視光観測では通常のIc型超新星ですが、電波観測では光速の60%以上の見かけの膨張が検出されました。
★最も遠い恒星ブラックホールを発見
Black Hole Hunters Set New Distance Record
ESAのX線観測衛星XMMニュートンによって発見され、NASAのX線・γ線観測衛星スウィフトによって観測されたX線天体NGC300 X-1を、ヨーロッパ南天天文台のVLT望遠鏡で観測した結果、太陽の15倍以上の質量を持つブラックホールであることが分かりました。
NGC300 X-1は600万光年離れたNGC300銀河の中にあり、これはこれまで発見された恒星ブラックホールの中で最も遠く、さらに質量は恒星ブラックホールとしては2番目の大きい天体です。
NGC300 X-1には伴星があり、ヲルフ・ライエ星という青色巨星でやがてブラックホールへと進化すると考えられます。
★若い連星系の原始惑星系円盤を撮影
Direct Imaging of Bridged Twin Protoplanetary Disks in a Young Multiple Star
SR24という誕生後間もない連星系の周りの原始惑星系円盤を、すばる望遠鏡が詳細に撮影しました。
2つの円盤をつなぐ架橋構造は、両円盤のガスの衝突によるガスの流れと衝撃波を示していると考えられます。
また、外側には外部からのガスの流入と思われるらせん状の腕が見られます。
★アルゴル星系の巨大なコロナループ
A large coronal loop in the Algol system
Giant Magnetic Loop Sweeps Through Space Between Stellar Pair
アルゴル星系は、互いの周りを回る2つの恒星が周期的に互いの手前を通過するために明るさが変化する食変光星として有名な近接連星です。
B8型の青白い主系列星の周りを、オレンジ色のK型準巨星が、半径0.026AUの軌道を2.86日で高速に公転しています。
電波観測によって、伴星であるK型準巨星に巨大なコロナループが発見されました。
2つの恒星は互いに接近しているため、潮汐力によって引きずられて公転に一致した高速回転をしており、それによって強力な磁場が発生していると考えられています。
今回発見されたコロナループは、準巨星のコロナの複雑な磁気圏を解明する手がかりとなります。
★太陽系外惑星のスペクトルを初めて直接観測
VLT Captures First Direct Spectrum of an Exoplanet
HR8799は太陽の約1.5倍の質量をもつ若い恒星で、これまでの観測により、木星質量の7~10倍程度の質量をもつ巨大ガス惑星が3つ発見され、2本の小惑星帯の存在も示唆されています。
もともと、これらの惑星は直接撮像によって発見されたものですが、今回さらにそのスペクトルを直接検出することに成功しました。
観測されたのは第2惑星HR8799cですが、スペクトル観測により表面温度が約800℃と推定されます。
スペクトルの分析により惑星の組成が詳しく分かれば、惑星形成過程の研究も進むと期待されます。
これまで、スピッツァー宇宙望遠鏡によるトランジット惑星の観測で間接的にスペクトルが得られた例はありますが、直接観測は今回が初となります。
★白色矮星と超新星の境界は?裸のONe核を持つ白色矮星を発見
Two White Dwarfs with Oxygen-Rich Atmospheres
太陽等の比較的軽い恒星は、やがて中心部だけが残って白色矮星となります。
銀河系内の白色矮星のほとんどは炭素-酸素(CO)核を持っています。
一方、太陽質量の7~10倍程度の恒星は、Ⅱ型超新星爆発を起こして消滅するか、酸素-ネオン(ONe)核を持つ白色矮星として残るかの、何れかの運命を辿るとされています。
今回、酸素を大量に含む大気を持つ2つの白色矮星(SDSS 0922+2928とSDSS 1102+2054)が発見され、裸のONe核を持つ白色矮星と考えられます。
これらのONe核を持つ白色矮星の研究によって、中程度の質量を持つ恒星の進化が詳しく分かってくると期待されます。
★ケック天文台で地球型惑星を発見
Second smallest exoplanet found to date discovered at Keck
発見された惑星は通常の恒星の周りを回る太陽系外惑星の中では2番目に小さいものです。
質量は0.0131±0.0018木星質量(約4.15地球質量)、軌道長半径0.05±0.0007AU、公転周期4.646±0.0011日です。
岩石惑星と考えられますが、恒星に非常に近いところを公転する灼熱の惑星のようです。
★暗いIa型超新星は、白色矮星同士の衝突で起こる?
Sub-luminous type Ia supernovae from the mergers of equal-mass white dwarfs with mass ~0.9M?
Ia型超新星は、炭素-酸素核をもつ白色矮星にガスが降り積もり、ある限界を超えたときに核反応が暴走して起こる大爆発と考えられています。
しかし、1991bgのような暗いタイプのIa型超新星が発見されており、その爆発が起こるメカニズムを再現するようなモデルは見つかっていませんでした。
今回のシミュレーションは、質量が0.83~0.9 M?の範囲にあるほぼ同じ質量の白色矮星同士が合体するというものです。
スペクトルや膨張速度等、観測結果に近い結果となりました。
★重い恒星でも惑星形成
Massive Stars: Good Targets for Planet Hunts, Bad Targets for SETI
これまでの太陽系外惑星探査は、太陽に似た恒星を中心に行われていました。
NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡や地上の2MASS望遠鏡を使って、W5と呼ばれる星形成領域にある500個以上のA型星・B型星を赤外線観測したところ、約10%が惑星形成のもとになる塵円盤を持っていることが発見されました。
また、さらにそのうちの15個では、中心部が抜けたドーナツ状の塵円盤を持っており、このことは中心部付近に巨大ガス惑星が存在することを示唆しています。
W5星形成領域は誕生から200~500万年しかたっておらず、A型星やB型星のような質量の大きな恒星では、早い段階で惑星の有無が決定し、急速に惑星形成が起こと考えられます。
★太陽系とは異なる成分の塵
ASTRONOMERS SAY ALIEN DUST IS NOTHING TO SNEEZE AT
ジェミニ南天文台でHD 131488周囲に存在する塵が観測されました。
内側の温かい塵は、太陽-地球間距離程離れた場所にあり、岩石質の天体同士の衝突によって生じたものと考えられます。
しかし、太陽系等で見られる成分とは異なるスペクトルを示すことがわかりました。
また、45AU程離れた場所には低温の塵も確認され、太陽系のエッジワース・カイパー・ベルトに相当すると考えられます。
★ぎょしゃ座ε星系の謎が解決
Centuries-Old Star Mystery Coming to a Close
ぎょしゃ座ε星は、27.1年に一度、約2年間にわたって明るさがほぼ半分になります。
この現象を説明する理論はこれまで数多くありましたが、スピッツァー宇宙望遠鏡や地上の望遠鏡による観測の結果、死が近いF型星の光を、塵円盤に覆われたB型星が遮蔽していることが分かりました。
★フェルミγ線宇宙望遠鏡によるミリ秒パルサーの発見
Nature's Most Precise Clocks May Make "Galactic GPS" Possible
Astronomers Get New Tools for Gravitational-Wave Detection
NASAのフェルミγ線宇宙望遠鏡による観測で発見された高エネルギー天体の研究により、新たに17個の銀河系内に存在するミリ病パルサーが発見されました。
ミリ秒パルサーは非常に精確に時を刻むので、全天のミリ病パルサーを観測してその周期のわずかな変化を捉えることにより、重力波が捉えられるのではと考えられています。
★ケプラー宇宙望遠鏡が5つの太陽系外惑星を発見
NASA's Kepler Space Telescope Discovers Five Exoplanets
ケプラー宇宙望遠鏡は、昨年3月にアメリカが打ち上げられ、5月から本格的に観測を開始しました。
15万個以上の恒星を同時に継続的に観測し、手前を通過する惑星によりわずかに暗くなる現象を捉えることによって惑星の発見を目指しています。
今回5つの惑星の発見が報告されました。
発見された惑星は何れも恒星のすぐ近くを公転するガス惑星、いわゆるホット・ジュピターやホット・ネプチューンと呼ばれる惑星です。
より長期間の観測により、より長い公転周期を持つ(つまり恒星から離れたところを公転する)惑星や、より小さい惑星の発見が期待されます。
★古い球状星団にある中間質量ブラックホール
Massive Black Hole Implicated in Stellar Destruction
NASAのチャンドラX線観測衛星による観測によって、中間質量ブラックホールによって破壊された白色矮星の破片から出ていると思われる強いX線が捉えられました。
★新しいタイプの超新星
An Unusually Fast-Evolving Supernova
超新星は、白色矮星の爆発や大質量星の崩壊によって生じます。
超新星2002bjが、全く新しいタイプの超新星であることが分かりました。
SN 2002bjは、急激に増光して-18等に達しますが、その後急激に減光しています。
スペクトルも特徴的で、水素を欠く点でIa型超新星にも似ていますが、ヘリウムや炭素が検出される点が大きく異なります。
このようなタイプの超新星は、白色矮星表面で起きたヘリウムの爆発と考えられ、理論的には存在が予想されていましたが、これまで観測例はありませんでした。
ここには、恒星の形成・進化、太陽系外惑星系、等に関するニュースを幅広く集めています。
★最も低温の褐色矮星を発見
Astronomers discover cool stars in nearby space
褐色矮星SDSS1416+13Aの周りを公転する、より小さい褐色矮星SDSS1416+13Bが発見されました。
SDSS1416+13Bは表面温度が500K程度と推定され、可視光では非常に暗く、赤外線観測で発見されました。
★Ibc/c型超新星から放出される相対論的ジェットを相次ぎ発見
A relativistic type Ibc supernova without a detected γ-ray burst
A relativistic type Ibc supernova without a detected γ-ray burst
Astronomers Find Rare Beast by New Means
Newborn Black Holes Boost Explosive Power of Supernovae
大質量星の崩壊によってγ線バースト(GRB)が起こる際、超相対論的ジェットが放出されることが分かっています。
こうしたGRBを伴わない一般的なIb/c型超新星では、理論的には相対論的な放出が予想されていながら、これまで観測例はありませんでした。
今回、相次いで2つの超新星から、相対論的ジェットが発見されました。
SN 2009bbは通常のIbc型超新星ですが、強い電波を放射しており、相対論的ジェットの存在が裏付けられました。
一方、SN 2007grもまた可視光観測では通常のIc型超新星ですが、電波観測では光速の60%以上の見かけの膨張が検出されました。
★最も遠い恒星ブラックホールを発見
Black Hole Hunters Set New Distance Record
ESAのX線観測衛星XMMニュートンによって発見され、NASAのX線・γ線観測衛星スウィフトによって観測されたX線天体NGC300 X-1を、ヨーロッパ南天天文台のVLT望遠鏡で観測した結果、太陽の15倍以上の質量を持つブラックホールであることが分かりました。
NGC300 X-1は600万光年離れたNGC300銀河の中にあり、これはこれまで発見された恒星ブラックホールの中で最も遠く、さらに質量は恒星ブラックホールとしては2番目の大きい天体です。
NGC300 X-1には伴星があり、ヲルフ・ライエ星という青色巨星でやがてブラックホールへと進化すると考えられます。
★若い連星系の原始惑星系円盤を撮影
Direct Imaging of Bridged Twin Protoplanetary Disks in a Young Multiple Star
SR24という誕生後間もない連星系の周りの原始惑星系円盤を、すばる望遠鏡が詳細に撮影しました。
2つの円盤をつなぐ架橋構造は、両円盤のガスの衝突によるガスの流れと衝撃波を示していると考えられます。
また、外側には外部からのガスの流入と思われるらせん状の腕が見られます。
★アルゴル星系の巨大なコロナループ
A large coronal loop in the Algol system
Giant Magnetic Loop Sweeps Through Space Between Stellar Pair
アルゴル星系は、互いの周りを回る2つの恒星が周期的に互いの手前を通過するために明るさが変化する食変光星として有名な近接連星です。
B8型の青白い主系列星の周りを、オレンジ色のK型準巨星が、半径0.026AUの軌道を2.86日で高速に公転しています。
電波観測によって、伴星であるK型準巨星に巨大なコロナループが発見されました。
2つの恒星は互いに接近しているため、潮汐力によって引きずられて公転に一致した高速回転をしており、それによって強力な磁場が発生していると考えられています。
今回発見されたコロナループは、準巨星のコロナの複雑な磁気圏を解明する手がかりとなります。
★太陽系外惑星のスペクトルを初めて直接観測
VLT Captures First Direct Spectrum of an Exoplanet
HR8799は太陽の約1.5倍の質量をもつ若い恒星で、これまでの観測により、木星質量の7~10倍程度の質量をもつ巨大ガス惑星が3つ発見され、2本の小惑星帯の存在も示唆されています。
もともと、これらの惑星は直接撮像によって発見されたものですが、今回さらにそのスペクトルを直接検出することに成功しました。
観測されたのは第2惑星HR8799cですが、スペクトル観測により表面温度が約800℃と推定されます。
スペクトルの分析により惑星の組成が詳しく分かれば、惑星形成過程の研究も進むと期待されます。
これまで、スピッツァー宇宙望遠鏡によるトランジット惑星の観測で間接的にスペクトルが得られた例はありますが、直接観測は今回が初となります。
★白色矮星と超新星の境界は?裸のONe核を持つ白色矮星を発見
Two White Dwarfs with Oxygen-Rich Atmospheres
太陽等の比較的軽い恒星は、やがて中心部だけが残って白色矮星となります。
銀河系内の白色矮星のほとんどは炭素-酸素(CO)核を持っています。
一方、太陽質量の7~10倍程度の恒星は、Ⅱ型超新星爆発を起こして消滅するか、酸素-ネオン(ONe)核を持つ白色矮星として残るかの、何れかの運命を辿るとされています。
今回、酸素を大量に含む大気を持つ2つの白色矮星(SDSS 0922+2928とSDSS 1102+2054)が発見され、裸のONe核を持つ白色矮星と考えられます。
これらのONe核を持つ白色矮星の研究によって、中程度の質量を持つ恒星の進化が詳しく分かってくると期待されます。
★ケック天文台で地球型惑星を発見
Second smallest exoplanet found to date discovered at Keck
発見された惑星は通常の恒星の周りを回る太陽系外惑星の中では2番目に小さいものです。
質量は0.0131±0.0018木星質量(約4.15地球質量)、軌道長半径0.05±0.0007AU、公転周期4.646±0.0011日です。
岩石惑星と考えられますが、恒星に非常に近いところを公転する灼熱の惑星のようです。
★暗いIa型超新星は、白色矮星同士の衝突で起こる?
Sub-luminous type Ia supernovae from the mergers of equal-mass white dwarfs with mass ~0.9M?
Ia型超新星は、炭素-酸素核をもつ白色矮星にガスが降り積もり、ある限界を超えたときに核反応が暴走して起こる大爆発と考えられています。
しかし、1991bgのような暗いタイプのIa型超新星が発見されており、その爆発が起こるメカニズムを再現するようなモデルは見つかっていませんでした。
今回のシミュレーションは、質量が0.83~0.9 M?の範囲にあるほぼ同じ質量の白色矮星同士が合体するというものです。
スペクトルや膨張速度等、観測結果に近い結果となりました。
★重い恒星でも惑星形成
Massive Stars: Good Targets for Planet Hunts, Bad Targets for SETI
これまでの太陽系外惑星探査は、太陽に似た恒星を中心に行われていました。
NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡や地上の2MASS望遠鏡を使って、W5と呼ばれる星形成領域にある500個以上のA型星・B型星を赤外線観測したところ、約10%が惑星形成のもとになる塵円盤を持っていることが発見されました。
また、さらにそのうちの15個では、中心部が抜けたドーナツ状の塵円盤を持っており、このことは中心部付近に巨大ガス惑星が存在することを示唆しています。
W5星形成領域は誕生から200~500万年しかたっておらず、A型星やB型星のような質量の大きな恒星では、早い段階で惑星の有無が決定し、急速に惑星形成が起こと考えられます。
★太陽系とは異なる成分の塵
ASTRONOMERS SAY ALIEN DUST IS NOTHING TO SNEEZE AT
ジェミニ南天文台でHD 131488周囲に存在する塵が観測されました。
内側の温かい塵は、太陽-地球間距離程離れた場所にあり、岩石質の天体同士の衝突によって生じたものと考えられます。
しかし、太陽系等で見られる成分とは異なるスペクトルを示すことがわかりました。
また、45AU程離れた場所には低温の塵も確認され、太陽系のエッジワース・カイパー・ベルトに相当すると考えられます。
★ぎょしゃ座ε星系の謎が解決
Centuries-Old Star Mystery Coming to a Close
ぎょしゃ座ε星は、27.1年に一度、約2年間にわたって明るさがほぼ半分になります。
この現象を説明する理論はこれまで数多くありましたが、スピッツァー宇宙望遠鏡や地上の望遠鏡による観測の結果、死が近いF型星の光を、塵円盤に覆われたB型星が遮蔽していることが分かりました。
★フェルミγ線宇宙望遠鏡によるミリ秒パルサーの発見
Nature's Most Precise Clocks May Make "Galactic GPS" Possible
Astronomers Get New Tools for Gravitational-Wave Detection
NASAのフェルミγ線宇宙望遠鏡による観測で発見された高エネルギー天体の研究により、新たに17個の銀河系内に存在するミリ病パルサーが発見されました。
ミリ秒パルサーは非常に精確に時を刻むので、全天のミリ病パルサーを観測してその周期のわずかな変化を捉えることにより、重力波が捉えられるのではと考えられています。
★ケプラー宇宙望遠鏡が5つの太陽系外惑星を発見
NASA's Kepler Space Telescope Discovers Five Exoplanets
ケプラー宇宙望遠鏡は、昨年3月にアメリカが打ち上げられ、5月から本格的に観測を開始しました。
15万個以上の恒星を同時に継続的に観測し、手前を通過する惑星によりわずかに暗くなる現象を捉えることによって惑星の発見を目指しています。
今回5つの惑星の発見が報告されました。
発見された惑星は何れも恒星のすぐ近くを公転するガス惑星、いわゆるホット・ジュピターやホット・ネプチューンと呼ばれる惑星です。
より長期間の観測により、より長い公転周期を持つ(つまり恒星から離れたところを公転する)惑星や、より小さい惑星の発見が期待されます。
★古い球状星団にある中間質量ブラックホール
Massive Black Hole Implicated in Stellar Destruction
NASAのチャンドラX線観測衛星による観測によって、中間質量ブラックホールによって破壊された白色矮星の破片から出ていると思われる強いX線が捉えられました。
★新しいタイプの超新星
An Unusually Fast-Evolving Supernova
超新星は、白色矮星の爆発や大質量星の崩壊によって生じます。
超新星2002bjが、全く新しいタイプの超新星であることが分かりました。
SN 2002bjは、急激に増光して-18等に達しますが、その後急激に減光しています。
スペクトルも特徴的で、水素を欠く点でIa型超新星にも似ていますが、ヘリウムや炭素が検出される点が大きく異なります。
このようなタイプの超新星は、白色矮星表面で起きたヘリウムの爆発と考えられ、理論的には存在が予想されていましたが、これまで観測例はありませんでした。
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