紅葉の当たり年で全国各地で例年にも増して美しい色付きが楽しめた平成24年(2012年)も師走に入り、京都の街中でも紅葉の見頃は過ぎたと思われる頃に、三たび八瀬の瑠璃光院を訪れました。
見頃は過ぎたから、人出も少なくなっているのでは…などという甘い願望はあっさりと粉砕され、開門直前の山門前は、見頃であった前回訪問時よりも長い行列が;;
苔むす庭を彩っていた紅葉も多くは落葉して、寒々しく枝を晒していましたが、代わりに、舞い落ちた色とりどりの散りもみじの儚い美しさを堪能することができました。
<瑠璃光院>
< 地 図 >
<秋の瑠璃光院再訪2012> (二週間前訪問時の記事)
11月の半ばから、結構な頻度で訪れることとなった、叡山電車の八瀬比叡山口駅。
行き止まりのホーム越しには、既に落葉したもみじの木々の細かな枝振り等が見えます。
レトロなドーム状の屋根に覆われたこの駅は、小さいながらもターミナル駅の雰囲気をよく留めています^^
今回の訪問も開門の頃に山門へ着くように行ったのですが、山門前には、見頃であった先月(11月)半ばに訪れた前回よりも長蛇の列ができていました;
山門から書院への参道でもある、山露路(やまろじ)の庭を進み、頭上高く枝を広げたもみじの木々から舞い落ちた、多くの葉で水面を覆われた溜め池の美しさに、書院へと入る手前で早くも足止めを喰らいました。
水面を覆うもみじの葉の隙間からは、透き通った水を通して、鯉(池の左上端に辛うじて模様らしきものが…;)の泳ぐ池の底を覗くことができます。
水面の散りもみじは、地面のそれとはまた異なる情感豊かさを醸し出しますね。
書院の二階からの眺めです。
多くのもみじの木が既に葉を落としている中で、独り気を吐いているように色付き続けていたもみじ。
周囲の枯れ色から、燃え上がるようなコントラストで、今年の紅葉のフィナーレを告げているようでした。
11月半ばには見事な朱を披露していた瑠璃の庭のもみじの木も、ほとんど全ての葉を落とし、骨のような細い枝を晒していました(´-`)
その代わりに、苔の生えた庭の地面の色彩が賑やかになっていました。
書院一階のお抹茶席へと急ぐも、既に最前列は確保され済み(TT
皆さん、考えることは一緒です;
落葉してしまった庭にも、侘び寂びを感じるのでしょうか…見頃の時よりも、皆さんのお茶席滞在時間が長くなっているような気がしました(^^;
二列目の席から瑠璃の庭を撮ってみましたが、前の方の袖や肘のシルエットが、図らずも面白いアングルになった感じです!
夥しいもみじの落ち葉を鏤めたかのような色彩豊かなアクセントが、緑の庭に点々と浮かび上がる様子を、二週間前と同じお茶菓子をいただきながら、しばし鑑賞していました^^
水が滴る、苔生した庭石の上にも、美しく降りかかった散りもみじが貼り付いています。
晩秋の情景が、この岩のような庭石に凝縮されているようにも感じられました。
京都のもみじは、葉の大きさが細かなことが特徴です。
独特の形をした、この葉が石に貼り付き、地面に積もる…こうした、滅び行く前の儚さに日本人は昔から心を打たれてきた訳ですが、こうして佇んでいると、そうした古からの情感に感化されるのか、益々目の前の風景から目が離せなくなりました。
地面に落ちてまだ間もないと思われる、鮮やかな色彩を残した葉、既に「枯れ葉」と化した黒ずみ、或いは枯れ色となってくしゃくしゃになっている葉…色や形も様々な葉が、緑の庭にカラフルな点描となっている様子が、これ程印象的に感じたのは、今回が初めてでした。
小さな門の屋根瓦の上も、散りもみじが彩りを添えています。
この日も朝から小雨混じりの肌寒い天候でしたが、書院から出てきた頃には日も射し始めて、山露路の庭に生える、丈の高いもみじの木がその光に美しく映えていました。
樹上と地上の、明と暗とのコントラストで一層浮き上がった紅葉の色が、とても美しかったです。
ここでは、まだこの様々な色の重なり合った、もみじのグラデーションの妙を恣にできました!
光に映える紅葉と共に、手前の門の瓦上に積もった散りもみじもまた、樹上に残っている葉に負けじと、未だに残す美しい朱や黄の色彩を、懸命に日に当てているようでした。
日光を受けると、本当にもみじ自体が輝きを放っているかのように見えますね!
頭上から地上へと目を遣ると、正に侘び寂の世界が足許に!
今までしとどに降っていた氷雨の露を僅かに残した落ち葉。
この葉も、程なく周囲の枯れ葉と同化してゆくのでしょう。。。
木から切り離された時点で命脈は尽きているのでしょうが、最後の輝きを放っているようで、儚い情感に満ちていました(´-`)
山門の瓦の落ち葉の量も、見頃であった二週間前と比べて、明らかにうず高く積もっています。
季節は止まることなく、刻々と過ぎているのですね。
紅葉の見頃は終わっても、散りもみじの妙を披露してくれた、初冬の装いの瑠璃光院を辞去します。
瑠璃光院の秋の特別拝観期間も、3度目の訪問となったこの日から9日後に終了です。
瑠璃光院の山門附近にあった石段の上にも、散りもみじが美しく降り積もっていました。
少し離れて見ると、絨毯のようにも見えます。
細かな葉が混じり合った不思議な色合いに、思わず見とれていました。
石段の頭上、落ち葉の供給源。
まだまだ「積葉量」は増えそうですねw
平成24年のもみじ狩りは、ほとんど一点集中(瑠璃光院と比叡山)となりましたが、苔生す庭との競演を、美味しいお茶とお菓子付きで心ゆくまで楽しめた、素晴らしい首尾となりました^^
素晴らしい紅葉となったことをお天道様に感謝しつつ、瑠璃光院を後にしました。
来年も是非訪れてみたいものです(お菓子もお目当て(^г^)。
さて、今回の三度目の瑠璃光院訪問は、前回に残した「宿題」を完遂するためでもありました(^^;
今回は、しっかりやり遂げました~\(^o^)/~
お抹茶席で、お茶と共に供されたお菓子の、「八瀬氷室」です♪
お席でいただいたのは宇治金時でしたが、そのあっさりとした上品な甘味の小豆を包むシャリシャリした寒天の食感に嵌ってしまいました!
飾り気のない、すっきりとした包装で、「瑠璃光院」の印が入った紙袋を購入した枚数分いただきました。
左の、少し薄緑がかっている方が宇治金時、右の薄いベージュ系の色の方が手亡(てぼう)(白いんげん)です。
どちらも、とても上品な、あっさりとした甘さで、お茶(抹茶でなくても)に良く合います^^
宇治金時は小豆の、手亡は白いんげんの風味がとても豊かに味わえて、あっという間にいただいてしまいました(それぞれ三個入りでした)。。。
この「八瀬氷室」目当てで訪れるのも悪くないなぁ…と、来年の訪問を企み中ですw
春にも特別拝観の期間があるようなので、(また凄い人出になりそうですが;)今度は新緑の頃に訪れてみたいと思います。
見頃は過ぎたから、人出も少なくなっているのでは…などという甘い願望はあっさりと粉砕され、開門直前の山門前は、見頃であった前回訪問時よりも長い行列が;;
苔むす庭を彩っていた紅葉も多くは落葉して、寒々しく枝を晒していましたが、代わりに、舞い落ちた色とりどりの散りもみじの儚い美しさを堪能することができました。
<瑠璃光院>
< 地 図 >
<秋の瑠璃光院再訪2012> (二週間前訪問時の記事)
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11月の半ばから、結構な頻度で訪れることとなった、叡山電車の八瀬比叡山口駅。
行き止まりのホーム越しには、既に落葉したもみじの木々の細かな枝振り等が見えます。
レトロなドーム状の屋根に覆われたこの駅は、小さいながらもターミナル駅の雰囲気をよく留めています^^
今回の訪問も開門の頃に山門へ着くように行ったのですが、山門前には、見頃であった先月(11月)半ばに訪れた前回よりも長蛇の列ができていました;
山門から書院への参道でもある、山露路(やまろじ)の庭を進み、頭上高く枝を広げたもみじの木々から舞い落ちた、多くの葉で水面を覆われた溜め池の美しさに、書院へと入る手前で早くも足止めを喰らいました。
水面を覆うもみじの葉の隙間からは、透き通った水を通して、鯉(池の左上端に辛うじて模様らしきものが…;)の泳ぐ池の底を覗くことができます。
水面の散りもみじは、地面のそれとはまた異なる情感豊かさを醸し出しますね。
書院の二階からの眺めです。
多くのもみじの木が既に葉を落としている中で、独り気を吐いているように色付き続けていたもみじ。
周囲の枯れ色から、燃え上がるようなコントラストで、今年の紅葉のフィナーレを告げているようでした。
11月半ばには見事な朱を披露していた瑠璃の庭のもみじの木も、ほとんど全ての葉を落とし、骨のような細い枝を晒していました(´-`)
その代わりに、苔の生えた庭の地面の色彩が賑やかになっていました。
書院一階のお抹茶席へと急ぐも、既に最前列は確保され済み(TT
皆さん、考えることは一緒です;
落葉してしまった庭にも、侘び寂びを感じるのでしょうか…見頃の時よりも、皆さんのお茶席滞在時間が長くなっているような気がしました(^^;
二列目の席から瑠璃の庭を撮ってみましたが、前の方の袖や肘のシルエットが、図らずも面白いアングルになった感じです!
夥しいもみじの落ち葉を鏤めたかのような色彩豊かなアクセントが、緑の庭に点々と浮かび上がる様子を、二週間前と同じお茶菓子をいただきながら、しばし鑑賞していました^^
水が滴る、苔生した庭石の上にも、美しく降りかかった散りもみじが貼り付いています。
晩秋の情景が、この岩のような庭石に凝縮されているようにも感じられました。
京都のもみじは、葉の大きさが細かなことが特徴です。
独特の形をした、この葉が石に貼り付き、地面に積もる…こうした、滅び行く前の儚さに日本人は昔から心を打たれてきた訳ですが、こうして佇んでいると、そうした古からの情感に感化されるのか、益々目の前の風景から目が離せなくなりました。
地面に落ちてまだ間もないと思われる、鮮やかな色彩を残した葉、既に「枯れ葉」と化した黒ずみ、或いは枯れ色となってくしゃくしゃになっている葉…色や形も様々な葉が、緑の庭にカラフルな点描となっている様子が、これ程印象的に感じたのは、今回が初めてでした。
小さな門の屋根瓦の上も、散りもみじが彩りを添えています。
この日も朝から小雨混じりの肌寒い天候でしたが、書院から出てきた頃には日も射し始めて、山露路の庭に生える、丈の高いもみじの木がその光に美しく映えていました。
樹上と地上の、明と暗とのコントラストで一層浮き上がった紅葉の色が、とても美しかったです。
ここでは、まだこの様々な色の重なり合った、もみじのグラデーションの妙を恣にできました!
光に映える紅葉と共に、手前の門の瓦上に積もった散りもみじもまた、樹上に残っている葉に負けじと、未だに残す美しい朱や黄の色彩を、懸命に日に当てているようでした。
日光を受けると、本当にもみじ自体が輝きを放っているかのように見えますね!
頭上から地上へと目を遣ると、正に侘び寂の世界が足許に!
今までしとどに降っていた氷雨の露を僅かに残した落ち葉。
この葉も、程なく周囲の枯れ葉と同化してゆくのでしょう。。。
木から切り離された時点で命脈は尽きているのでしょうが、最後の輝きを放っているようで、儚い情感に満ちていました(´-`)
山門の瓦の落ち葉の量も、見頃であった二週間前と比べて、明らかにうず高く積もっています。
季節は止まることなく、刻々と過ぎているのですね。
紅葉の見頃は終わっても、散りもみじの妙を披露してくれた、初冬の装いの瑠璃光院を辞去します。
瑠璃光院の秋の特別拝観期間も、3度目の訪問となったこの日から9日後に終了です。
瑠璃光院の山門附近にあった石段の上にも、散りもみじが美しく降り積もっていました。
少し離れて見ると、絨毯のようにも見えます。
細かな葉が混じり合った不思議な色合いに、思わず見とれていました。
石段の頭上、落ち葉の供給源。
まだまだ「積葉量」は増えそうですねw
平成24年のもみじ狩りは、ほとんど一点集中(瑠璃光院と比叡山)となりましたが、苔生す庭との競演を、美味しいお茶とお菓子付きで心ゆくまで楽しめた、素晴らしい首尾となりました^^
素晴らしい紅葉となったことをお天道様に感謝しつつ、瑠璃光院を後にしました。
来年も是非訪れてみたいものです(お菓子もお目当て(^г^)。
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さて、今回の三度目の瑠璃光院訪問は、前回に残した「宿題」を完遂するためでもありました(^^;
今回は、しっかりやり遂げました~\(^o^)/~
お抹茶席で、お茶と共に供されたお菓子の、「八瀬氷室」です♪
お席でいただいたのは宇治金時でしたが、そのあっさりとした上品な甘味の小豆を包むシャリシャリした寒天の食感に嵌ってしまいました!
飾り気のない、すっきりとした包装で、「瑠璃光院」の印が入った紙袋を購入した枚数分いただきました。
左の、少し薄緑がかっている方が宇治金時、右の薄いベージュ系の色の方が手亡(てぼう)(白いんげん)です。
どちらも、とても上品な、あっさりとした甘さで、お茶(抹茶でなくても)に良く合います^^
宇治金時は小豆の、手亡は白いんげんの風味がとても豊かに味わえて、あっという間にいただいてしまいました(それぞれ三個入りでした)。。。
この「八瀬氷室」目当てで訪れるのも悪くないなぁ…と、来年の訪問を企み中ですw
春にも特別拝観の期間があるようなので、(また凄い人出になりそうですが;)今度は新緑の頃に訪れてみたいと思います。
最初のお写真は(1枚目)向うから紅葉がそよそよ流れてくる感じがしてとてもキレイ、このまま絵葉書にしてしまいたい位のベストショットですね♪
今年も1年ブログを通してのお付き合いさせて頂きありがとうございました。来年もどうぞ宜しくお願い致します。
年末年始のご旅行、ぜひ満喫してください!
よいお年をお迎えください☆
見頃を過ぎて空いてきているかも…と思いましたが、見頃の時以上の混雑ぶりには閉口しました。
紅葉の当たり年であった今年は、雨天時の豊かな情感をも知ることができた、素敵なもみじ狩りとなりました。
水面上や苔生す庭に散ったカラフルなもみじの葉は、kikiさんにも是非見ていただきたい、本当に綺麗な光景でした!
拙いブログを引き続きご贔屓にしてくださり、本当にありがとうございました!
kikiさんのブログでは、今年も楽しい気分をたくさんお裾分けしていただきました♪
こちらこそ、来年もよろしくお願い申し上げます。
バタバタしていて、未だ出発(29日)直前という実感が湧きません;
来たる年が、kikiさんにとり今年に増して良き年となりますよう、祈っています^^
和菓子はどちらかというと苦手ですが「小豆を包むシャリシャリした寒天の食感」はかなり好きだと思います。だんだん和菓子をいただきたくなってしまいました。
明日から旅にでられるとのこと。風邪をひかぬようくれぐれもお気をつけになってくださいね♪
見頃は過ぎているのに却って人出が増えていて、実に不思議な現象でした。
和菓子も好き嫌いが結構分れますよね、この八瀬氷室は、甘さもきつくなくてすっきり上品な風味が美味しかったです。
まだ荷造り中ですが、そのおかげか、ようやく旅行気分が、やっと盛り上がってきましたw
久々の海外、楽しみです^^
こちらの森はもうすっかり裸の木ばかりです。
葉が赤や橙に染まる木がないので、落ち葉も茶色一色で寂しい限り。
鯉と落ち葉の錦の共演が楽しめる池も素晴らしいですね。
春の瑠璃光院はどんな顔を見せてくれるのでしょう?
お時間があったら是非穏やかな春の顔も紹介してください。
「八瀬氷室」、濃いお抹茶と一緒にいただいてみたいです。
快適な空の旅になりますように。
確かに、まだ木に付いている葉の方が断然華やかであり、どうしてもそちらへ目がいきがちですが、地面に少し目を向けるだけで、また趣の異なる情感豊かな様子を堪能できることが分かったのは、今年のもみじ狩りの大きな収穫でした^^
水面を覆った散りもみじの美しさは、本当に素晴らしかったです!
葉の下を泳ぎ回る鯉も錦鯉であり、正に「錦秋」という言葉がぴったりの、素敵な眺めでした。
こうなると、春のお庭の様子も鑑賞してみたくなりますね。
タヌ子さんの仰るように、機会を作って訪れてみたいです。
八瀬氷室、本当に京都らしい、品の良い風味で美味しかったです。
春にもいただけるか、気になるところですw
伊丹空港でレスしています。
伊丹から羽田着の後成田へ移動、今晩いよいよ出発します♪