柳橋で洋食といえば

これは美味しかった。釣りに持って行くお弁当にしたい。


三連休の最後の「敬老」の日。

柳橋にいる叔父さんの「敬老」の日のお祝いで親戚一同１０人が
集まりました。

時間の予約はいとこがしてくれました。叔父さんの住んでいる
ところからホンの２，３分のところにある洋食「大吉」です。


赤いチェックのテーブルクロス。知るひとぞ知る昔ながらの洋食屋さん。

姉夫婦は入谷から、いとこ夫婦は人形町、我々夫婦は深川から、
甥夫婦は近いから松が谷の左衛門橋通りから自転車、てな具合で、
それぞれバラバラ集合です。下町一族集まれ～、てところ。

「大吉」は池波正太郎の本にも登場しているし、昭和天皇にも献上して
いる浅草橋の老舗洋食屋さんですが、気軽に入れるし値段もとても
リーズナブル。メニューも豊富でビールが進みます。



名物の「岩中のロースカツ」、美味いの何の。

「岩手中央畜産」から「岩中」（いわちゅう）です。岩手県の高級銘柄の
豚肉で栄養たっぷり。特にビタミンＥが豊富。今度来たらまた食べよ。

１０人ですから、その他にもオムライスに煮込みにピリ辛ナスにサラダとか
美味しそうなのをいっぱい頼みました。大人数じゃないと頼めない頼み方で
す。

珍しくビールの「ハートランド」もありましたのでこれも注文。ワインも一本
開けて。スペインものでした。

テーブルをくっつけて横長にし何だかイタリア大家族のような雰囲気の食事会。
賑やかなこと。食も進むし、ビールもスイスイ。マンジャーレ。やはりこうで
ないと。

うーん、満足。美味しかったな。また来よう。


柳橋なんて聞くと、耳に気持ちの良い響きなんですねえ。何かやはり
艶っぽさを連想しますね、僕なんか。　隅田川と神田川の交わるところ
で花柳界のあったところですから。　

高いコンクリ護岸になって隅田川も見えませんけど、昭和３０年代の終
わりくらいまではまだまだ良い風情の残っていた地域です。川岸に料理
屋があったりして筏も浮かんでいたような記憶があります。手漕ぎの和
船がいっぱいありました。自転車で来たことがあったような。もう軽自
動車に乗っていた頃だったかな。

浅草橋のところには２２番だか都電が走っていました。番号は定かじゃ
ないけど。

今はギャラリーになっているようですが、元芸者さんの市丸姉さんが住ま
いを構えていたのもこの柳橋の隅田川岸寄りのあたり。奇麗なひとでしたね、
市丸姉さんは。昔、家に彼女のレコードがあったな。小唄で有名でしたね。
芸者さんが歌手としてデビューするハシリのようなひとでした。

人形町には花柳小菊さんが住んでいたし。何だか懐かしい。


静かな土曜の午後とか日曜に、昔を偲んでこの辺を散歩するのも良いかも
知れません。池波正太郎はどんな気分で大吉に来たんでしょうね。
都電に乗ってきたのか、それともタクシーでしょうか。まさか自転車じゃ
ないでしょうけど。

「風情」を食すってのはなかなか難しいもんです。