フライロッドでバスを釣る

Largemouth Bass Leaping for Dragonfly


思い起こしてみると、フライロッドを振りはじめたのは
一昨年あたりからだったろうか。何で再びフライをやろう
と思い立ったのか、今じゃもう良く覚えていない。
多分気まぐれだったのかも知れない。

１９７０年代の中頃にルアーもフライもやっていたから
フライは全く初めてではないので抵抗感はないけれども
そのかわりキャストはあまり上手くない。ともかく唐突に
再開しちゃったって感じだった。

４０年くらいずっとルアーでバスを追いかけ回して来て、
年金を満額貰う年齢になったらさすがに疲れて来たの
かも知れないし、思うに少々飽きてきたのかも知れないね。

４本も５本もバスロッドをもって、タックルボックスも
積んでエレモと船外機で動き回るスタイルだったから
ちょっと億劫になってきたのだろう。少しずつ面倒に
感じるようになってきた。荷物も多いしね。ボートの
バス釣りは。疲れるし。


それで多分、フライなら持ち物が圧倒的に少ないし手軽で
良い、大昔のハーディのフライロッドもあるし、フライ
でも再開しようかと。恐らくこんな風に考えたんじゃなかった
かな。自分で思い出さないんだから嫌になるけど。その時の
気分だからいい加減なもんだね。

だからといってフライで虹鱒を狙うわけでもないんですよ、
これが。やっぱりバスなんだね、ターゲットは。

要するに、言ってみれば、一番好きなマグナム・トーピードと
昔のフェンウィックのＦＣ６０のコンビがそのままフライ
ロッドとバスバグに変わっただけなんだ。だから正確に言えば、
フライロッドでバスを釣るのだけれど、（フライでバス、というと
バスバグやバスポッパーはフライの範疇に入るのか　って話に
なるので面倒なのだけど）一言で言ってしまえばウォーム・
ウォ―ターフィシングってやつです。

どうも僕にはウェーダーを身に着け３月のまだ寒い中に
芦ノ湖にフライで立ちこむなんて芸当は到底出来そうにないし、
例えボートでも血圧の高い身の上ではいくら釣れても寒い
時期の釣りは今でも嫌ですね。

初夏に半そで、半ズボンに開襟シャツにサマーハットでね。
ノンビリとフライロッドでポッパーを打ち込むのが良いよ。


もともとルアーのバス釣りだって３月の終わり頃から
１１月の初めくらいで、気候の良い５月頃に一番良く
釣りに出たもんです。この頃にのんびりとボートから釣るのが
一番気分が良い。青葉の下で椅子に腰かけてトップウォ―ター
プラグを投げるのが爽やかで楽しい。

それをそのままフライロッダーに変わったようなもんで
フライロッド１本と少々のバスフライがあれば手軽に
楽しめる釣りに変わった、という次第ですね。

こういう場合は、キャスティングリールで慣れている
バスフィッシングと比較してはいけないんですよ。
どうしたって、能率的とか生産的とか手数の回数なんて
ところに話が行ってしまいますからね。これを言い出したら
フライなんて話になりません。非能率的な釣りですからね。

もうただただ単純に重めのフライラインをスポット目指して
打ち返していれば良いんです。これが楽しいんです。

正確にスポットに打ち込むのがこれがまた結構難しいけどね

フライフィッシングというと、昔からのマス釣りという
固定観念ばかりで、逆に言うとマス釣りじゃないとフライ
フィッシングじゃない、と思っているひとが案外多いのに
驚かされる。まあ１０人がフライフィッシャーなら１０人
違うことを言う世界だから仕方がないかも知れませんが。

フライロッドでバスバグやポッパーでバスを狙うなんて
のはいつまでたってもマイナーなのかも知れません。


でもフライロッドでポッパーやバスバグで一度でも
バスを釣って見て下さい。病みつきになること請け合いです。
面白いと思いますよ。何故流行らないか不思議なくらい。

それこそドでかいバスバグに大きなバスがドーンと出たら
心臓が止まりますって。

もうあと何年釣りが出来るか判りませんから当分の間は
今の釣りを続けることになると思います。トップでバスを
フライロッドで釣る。これです。

バスが上に出なくなったら？　そりゃ寒くなったらやりませんよ。
それでもひとに誘われれば管理釣り場くらいは行くかも
知れませんけどね。キャスティングが下手だからね。
練習をかねてね。