諏訪の方言で私たちが日常使っている「ずら」は
いつ頃から使われてきたのでしょうか。
(1)先月諏訪市中洲の風樹文庫で講演会があり
埼玉大学の教授(日本語学)の山口仲美先生から
お話を聞きました。
テーマは「ここが面白い日本語の歴史」で約90人の人が
聴講しました。
この先生の魅力は深い学識と話し言葉の巧みさで私が
70年間に聞いた話の中で最も印象に残るお話でした。
(2)山口先生の著書「日本語の歴史」を読みましたが、
奈良時代に書き言葉の漢字が輸入され、平安時代に
カタカナ、ひらがなを発明し、それをどのように改良して
いったかとても面白いお話でした。
(3)これは当日もらったプリント資料の挿絵で山口先生自身が
書いたものだそうです。
(4)さて本題に入ります。質問時間のとき「ずら」はいつ頃から
使われてきたか聞いてみました。そうしたらまあ調べて見ましょう。
と言ってくれましたが、忙しい先生ですからあまり期待しないで
待っていました。ところが返事が来ました。
以下原文
「・・・調べてみますと、室町時代に話し言葉で使われています。
江戸時代になっても話し言葉で使われています。
推量の意をあらわす「ずらん」から生まれた言葉です。
さらに面白いことに近代になっても長野県出身の島崎藤村の作品でも
会話に使っています。
室町時代の由緒ある言い方なので、大事になさって下さい。・・・」
それに文面がすばらしのです。文字は美しいし、しゃれたシールが
張ってあって、これは私の宝になりまた。
「ずら」という発音はあまりきれいではないと思っていましたが、
「ずらん」という表現は何と奥ゆかしい感じがするではありませんか。
「ずら」に対するイメージがすっかり変わりました。
こんな知識は私が独り占めするのはもったいない諏訪地方の人みんなに
知ってもらいたいと思い書き込みました。
言葉は人生を豊かにしますね。
(5)「ずら」の地域分布を調べてみると長野県では北信地方を
除く全県と、山梨県では北都留を除く全県、神奈川県では上足柄・
下足柄・小田原市の地方、静岡県では全県、愛知県では三河の全域、
岐阜県では恵那郡がこの「ずら」の分布地域である。
(東西方言の境界 牛山初男著 信教印刷)
私は今まで「ずら」は諏訪の方言だと思っていたがこんなに広い範囲に
分布していることを知った。
上の図で横線は ずら
縦線は だら
斜線は だらず
ダブっている部分もある。
いつ頃から使われてきたのでしょうか。
(1)先月諏訪市中洲の風樹文庫で講演会があり
埼玉大学の教授(日本語学)の山口仲美先生から
お話を聞きました。
テーマは「ここが面白い日本語の歴史」で約90人の人が
聴講しました。
この先生の魅力は深い学識と話し言葉の巧みさで私が
70年間に聞いた話の中で最も印象に残るお話でした。
(2)山口先生の著書「日本語の歴史」を読みましたが、
奈良時代に書き言葉の漢字が輸入され、平安時代に
カタカナ、ひらがなを発明し、それをどのように改良して
いったかとても面白いお話でした。
(3)これは当日もらったプリント資料の挿絵で山口先生自身が
書いたものだそうです。
(4)さて本題に入ります。質問時間のとき「ずら」はいつ頃から
使われてきたか聞いてみました。そうしたらまあ調べて見ましょう。
と言ってくれましたが、忙しい先生ですからあまり期待しないで
待っていました。ところが返事が来ました。
以下原文
「・・・調べてみますと、室町時代に話し言葉で使われています。
江戸時代になっても話し言葉で使われています。
推量の意をあらわす「ずらん」から生まれた言葉です。
さらに面白いことに近代になっても長野県出身の島崎藤村の作品でも
会話に使っています。
室町時代の由緒ある言い方なので、大事になさって下さい。・・・」
それに文面がすばらしのです。文字は美しいし、しゃれたシールが
張ってあって、これは私の宝になりまた。
「ずら」という発音はあまりきれいではないと思っていましたが、
「ずらん」という表現は何と奥ゆかしい感じがするではありませんか。
「ずら」に対するイメージがすっかり変わりました。
こんな知識は私が独り占めするのはもったいない諏訪地方の人みんなに
知ってもらいたいと思い書き込みました。
言葉は人生を豊かにしますね。
(5)「ずら」の地域分布を調べてみると長野県では北信地方を
除く全県と、山梨県では北都留を除く全県、神奈川県では上足柄・
下足柄・小田原市の地方、静岡県では全県、愛知県では三河の全域、
岐阜県では恵那郡がこの「ずら」の分布地域である。
(東西方言の境界 牛山初男著 信教印刷)
私は今まで「ずら」は諏訪の方言だと思っていたがこんなに広い範囲に
分布していることを知った。
上の図で横線は ずら
縦線は だら
斜線は だらず
ダブっている部分もある。
とてもいい話です。
テンプレートもそろそろあきらしくなるとよろしいですね。
数ある方言の中で、私は京都の方言が好きです。
さすが先生ですね。調べてお手紙をくれるなんて、質問したかいがありましたね。
ためになりました。今度会ったときは、ずらを堂々と使って話してけろ。
現役時代は全国?を飛び回り現地の方言を出来るだけ使ってコミニュケーションを図ってきましたが語源の探求などトテモトテモ・・・でした。
軽薄、短縮言葉が横行している昨今ですが温かい方言が何時までも残るように願っています。
有意義な話を有難うございました。
諏訪を離れて40年「ずら」言葉を
忘れていました。
なかなか奥ゆかしい言葉であることを
知り誇りに思いました。
また興味深い事柄や話を期待しています。
風樹の歎という言葉に関係しているのですね。私、【風樹の歎】という言葉を初めて知りました。
言葉は美しく温かなものですね☆
わざわざお返事をくださるなんて山口先生は親切な方ですね。
言葉は時代とともに変化するものですが
変わって欲しくない言葉、大事にしたい言葉はありますね。
とってもためになりました。