博多の病院に個人タクシーが突っ込んだ事故。何とも不可解な事が多い事故である。事故を起した車両は、「30系プリウス」だった。容疑者は「急にブレーキが効かなくなった」と供述しているようだが、ハイブリッド車は通常のブレーキに加えて「減速回生ブレーキ」と言う仕組みで、アクセルを離せば発電機を回して電気を蓄える様に設計されている。通常のエンジン車のエンジンブレーキよりも、はるかに強力な制動力がかかるはずなのだ。それにもかかわらず、車両は暴走し、さらには突っ込む直前に加速している。これが何を意味するのかと言うと「信じて踏んだペダルは、アクセルペダルだった」と言う事になる。つまりは、人為的なミスの可能性が極めて高い事になる。車両そのものに「欠陥」が無かったのか?については、コンピューター解析の結果を待つしかないが、「30系プリウス」で制動にかかわるリコールは、無かったはず。しかも、高度にコンピューター制御されている車両故に、異常が発生すれば走行すらおぼつかない様になっている。(わずかな衝突事故でも自走が不可能になります。レッカー移動が不可欠です。)多少なりとも車に詳しい方なら、今回の事故について「?」で頭が埋め尽くされるはずか、人為的ミスを疑うと思うがどうだろうか?唯一、悔やまれる点としては「自動ブレーキ」が備わっていなかったことだろう。ただ、仮にあったとしても、どこまで介入できたのかは未知数だが、犠牲者は出なかったかも知れない。相次ぐ車両の暴走事故。もはや他人事ではない。こうして、書き込みをしている現在も、東京南青山でタクシーが歩道を暴走してけが人出ているというニュースが流れている。ハンドルを握ったら自分を過信しない。歩道を歩いている、信号を待っているなら、いつでも逃げられる心づもりを忘れずにしたい。
昨日、安倍首相が現職として初めて、アリゾナ記念館に赴くと発表した。今年5月、オバマ大統領が広島を訪れた「答礼」か?と思ったら、「以前から考えていた」と言うではないか。思惑は色々とあるのだろうが、行く事そのものに大きな意義がある。先の大戦から75年。両国のわだかまりが、少しでも氷解して「未来志向の日米関係」が創られる事を願わずにはいられない。アメリカにして見れば、パールハーバーは「だまし討ち」であり、日本にして見れば、原爆の「唯一の被爆国」と言う負の惨禍が、両国の間に横たわった遺恨だった。しかし、人が人の命を奪い遭う事は、どのような手段であれ、あってはならない事だ。過去を真摯に受け止め、これからの世界に「二度と同じ過ちを繰り返してはならない」と強く呼び掛けて来て欲しい。こうしたメッセージを出せるのは日米両国のトップだけだろうから。