limited express NANKI-1号の独り言

折々の話題や国内外の出来事・自身の過去について、語り綴ります。
たまに、写真も掲載中。本日、天気晴朗ナレドモ波高シ

ミスターDB ⑤ 

2017年11月26日 17時28分21秒 | 日記
「捨てる神あれば、拾う神あり」進退窮まり、誰の目も届かない暗闇をさ迷っているかに見えた私の状況だが、迷える私を見ていてくれた人達は存在した。保健室の看護師さんと総務方の「安全衛生課」のI氏である。毎日、薬を求めて保健室を頼らざるを得なかったお陰で、看護師さんがI氏へ「体調不良なのに無理を続けている社員がいる」との報告が上がったのである。調べていくとタイムカードを打刻してから、事業所の外へ出るまでの時間が明らかにおかしい事に気付いた。上司であるDBよりも遅く、日付を跨いでいる事もしばしば。頭痛と嘔吐に苦しんでいるにも関わらず、病院に行っている気配がない。毎日、保健室へ必ず薬を貰いに来ている。土曜・日曜も「忘れ物」と称して出てきている。勤務状況や身体症状を勘案すれば「レッドカード」寸前の状態。I氏が調べれば調べるほどに「異変の兆候」が揃っていく。I氏は事業所と契約している産業医のO先生に通報し、半年間を遡っての勤務状況や、保健室での薬の使用履歴を徹底的に調べ上げた。後に聞いた話では、「速やかに病院へ担ぎ込まなくてはお前の命は無い」と直感的に思い背筋が凍るのを感じたそうである。O先生も全くの同意見で「一刻も早く治療を開始しないと危ない」と強烈な危惧を抱いたそうである。だが、問題は「どうやって病院へ通わせるか?」であったと言う。上司であるDBの許可が無くては、基本的に通院は「不可能」である。他部署のI氏やO先生からの「勧告」が出ても、DBが「拒否権」を行使すれば救えるものも救えなくなる。勿論、DBが行った「精神修行」の一件も看護師さんに私が「こんな事させられました」と話してあったので、医学的な見地から説得を行っても「聞く耳を持たない」のは明らかだった。しかし、医学的な「診断」を一刻も早く受け、病院へ送り込まなくては人1人の「命が失われる」のである。I氏とO先生は「決断」を迫られた。それも、かなりの「大ナタ」を振るう必要がある「重大な決断」であった。後にI氏は述べている「異例中の異例だった」と。「まず、事業所長に命令を出してもらうしかない。診断が確定したら所属を替えて隔離するしかあるまい。」DBに対抗し、私を救出するには「前例のない決断」が必要だった。

ミスターDB ④

2017年11月24日 12時45分02秒 | 日記
原因不明の頭痛と嘔吐が始まったのは、ISO9001の定期審査が始まった直後であった。審査を控えて連日の長時間労働(無論サービス残業)と違法出勤「各人の努力」でフラフラになっていた時期だったので、初めは「無理が祟ったか?」ぐらいにしか思わなかったし、市販薬で症状の改善も見られた事から、自身でも「軽く」考えていた。しかし、日に日に市販薬は効かなくなり、満足な食事が摂れなくなり、空腹時に胃液まで吐き戻す様になると「只事ではない」と考え始めた。体重は見る間に落ちていくし、持久力も続かない。目の前の仕事も全く進まなくなった。急激にミスが増えてDBからも連日「気合と根性の欠如」について怒鳴り付けられる有様であった。普通、ここまで「おかしくなった」部下がいるとすれば、上司は「病院へ行け」と言うのが真っ当な判断だが、DBの判断は真逆であった。「明日から寺へ行って精神修行を行ってこい!」と言い、知り合いの禅寺へ送り込まれたのである。座禅を組んで、滝に打たされ、冷水を浴びた。10日間の「修行」が終わる頃には、当然の事ながら風邪を引いてしまい4日程寝込むハメになった。2週間ぶりに出勤するとDBは、自信たっぷりに「これでお前のダレた性根は叩き直された。遅れを取り返せ!今まで以上に努力を惜しむな!」と言い、今まで以上に過酷な業務を行う様に命じたのだ。当然のことながら、私の身体症状は更に悪化し、意識を失う事も多くなった。医学的にはなんら根拠も無い「精神修行」によって私は「命の瀬戸際」へ追い詰められただけであった。遅々として進まない仕事を抱えて、進退の判断すら出来なくなり、深夜まで1人でサービス残業に追われるだけであった。

ミスターDB ③

2017年11月23日 11時30分41秒 | 日記
「心頭を滅却すれば、暑さ寒さなど感じない」この論理で全てを解決する事は無理だ。夏は蒸し風呂、冬は冷凍庫の様なスペースで仕事をするならば、何らかの「対策」はあって然るべきなのだが、DBは何処吹く風で何も手立てを講じなかった。自身は扇風機やヒーターを用意してぬくぬくとしていたが、部下には何も認めない。あまりの寒さに「膝掛け」を用意して行くと「俺の顔を潰すつもりか!」と言い放ちゴミ箱へ放り込み、薄手のワイシャツを着て行けば「だらし無い格好をするとは何事か!」とこき下ろす。年間を通して常に「風邪やインフルエンザ」と戦って行かなければならない上に、慢性的な「脱水症状」にも立ち向かう必要性がある環境の中での勤務は、過酷と言うより「拷問」であった。他人の倍の業務に従事し、早朝から深夜まで働き詰め。土日も「自主出勤」しなくては、業務に支障が及ぶのである。わずかでも遅延を起こせば「気合と根性の欠如だ!」となじられて、公然と批判を浴びせかけ見境なく怒鳴り続けるのだから「人権」など無いに等しかった。風邪を引いてもマスクすらNG。通院して遅刻すれば「休憩や食事時間」も没収。ただただ「機械の様に働き続ける」事が「正しい会社人生」だと思い込んで、部下を使い倒す。DBは「絶対君主」であり「何をもってしても正しい」神格化された「悪魔」であった。実は、DBには「俺もなりたい」と言う先例があった。Kと言う人物で、事業部内では「専制独裁者」と言わしめられていた鼻摘まみモノだったのだが、その権勢は余人の追随を寄せ付けないほどであった。DBは何かに付けて「次は自分がああなって見せる!」と公言してはばからなかった。その為には、自分の指導力や統率力は「絶対以上」でなくてはならさい。「落伍者すら正した」と言う「金看板」をも引っ提げなくては「専制独裁者」とはなれないと思い込んでいた。故に、私の様な「異端児、半端者」は徹底して「指導矯正」するのが「正当」だと考えて、強力な圧力をかける手にでたのである。日に日に強まるDBの圧力。過酷さを増す勤務状況。遂に私の身体は悲鳴を上げた。原因不明の嘔吐と激しい頭痛。「うつ病」に繋がる異変が始まったのだ。

ミスターDB ②

2017年11月21日 13時11分42秒 | 日記
何故、私は「うつ病」になってしまったのか?色々な事情が複雑に絡み合ってはいるのだが、上司であるDBに加えて「劣悪な職場環境」も要因と言えよう。まず、驚いたのは「パソコンが無い」事であった。あらゆる文書は基本的に手書きであり、公式に表に出す文書でさえ「ワープロ」を用いていたのである。しかも「感熱紙に印字してからコピーを取る」と言う旧式ではなく「石器時代」の様な有様だったのである。他所ではLANが普及して、メールまでもが「当たり前」の時代だと言うのに、データを集めて分析する事すらままならなかったのである。当然、風通しは「最悪」で、上からも「1人1台パソコンを買え!」とせっつかれても、頑として買おうとはしなかった。何故か?と言うと、DB達が「パソコンを全く使えなかった」からなのである。「オモチャを買ってヒンシュクを買いたくない」と言う時代錯誤も甚だしい言い訳を盾にして、作業の効率化を怠っていたのだ。部長は「非効率なやり方は改めるべき」と常々言っていたが、DBは何処吹く風であった。そこから、転落の一因となる事が起こる。「若いモノがやらねば、年寄りには手が出ないだろうから、キミが先鞭をつけてくれ」と部長の密命を受けて、私は職場にパソコンを半ば強引に持ち込んだ。使える人間が限られているので、やがて私の業務量は倍に膨れ上がるのだが、DBがダメならば誰かがやらねば「近代化」すらままならない。DBは、当然「猛反発」をしたが「部長の命令」には逆らえない。その代わりに「あらゆる文書作成」が私の双肩にのしかかる事になるのにさほどの時間はいらなかった。狡猾なDBは、あらゆる文書作成を命じる事で「反撃」を開始したのだ。

ミスター DB ①

2017年11月20日 13時28分15秒 | 日記
今から19年前、私は「うつ病」と診断され、以来定期的な通院加療と服薬が必須となった。誰でも「うつ病」になる事はある。現在のストレス社会で生きていく以上、避けては通れない「関門」の様なものである。およそ9割の人は、この「関門」を何事も無く通過しているが、残りの1割の人達は足元をすくわれて「うつ」を発症してしまう。原因は様々だが、最も多いのが「上司のパワハラ」である。私もそうだった。社内異動した部署の上司に「徹底的に追い込まれた」事が原因であった。彼はいわゆる「体育会系の上司」に分類されるだろう。上司としては「最悪」に属する人種である。大好きな台詞は「連帯責任」であり、信念として「気合と根性」で解決出来ない事は無いと頑なに信じている。この手の上司の特徴は、部下に対して「己の信念を押し付けて、従わせる」と言うタチの悪いもので「逆らえばあらゆる手を使ってでも従わせる」悪ノリと頑固な思想に支配されている事だ。私が「うつ病」の診断を受けて主治医からの診断書を提出した時、有ろう事か診断書を「シュレッター」に入れ「お前の根性が足りないからだ!」と言い放ち「休養など以ての外だ!直ちに遅れを取り返せ!」と命じた事は未だに忘れられない。会社をクビになり、自殺も幾度か図ったが、幸いにも私は生きている。だが、ドン底へ落とした上司は何の咎めも無く人生を全うしている。不定期にはなるが、何故「辛酸を味わうハメになったのか?」を振り返って行こうと思う。