今年は忘れないウチに読書メモも心がけます。
っつーワケで小説編
誰か:宮部みゆき
いまだに個人的には好きな日本人作家さん
ナンバーワンの座は揺るぎません。
で本作は淡々とした作品です。
事件自体に派手さは全くありません。
自転車で撥ねられた殺人事件の捜査をする
広報室の男性。それが事件と主人公の全てです。
奥様の感想は『普通』でした。
もしかしたら幸せを素直に信じることの出来る人には
主人公の心の動きが理解できないのかもしれません。
周りから幸せに見える人が、その幸せを維持するために
一生懸命ではないんだけど、じんわりと努力をし続けて
それでも時々幸せを不安に感じてしまう気分が
よく書けているなと、久しぶりに主人公に共感する
そんな物語の楽しみ方が出来た気がします。
地味なんですけど、良いです。
幸せって何でしょうね?
博士の愛した数式:小川洋子
書評での好評さに比べて、周りの評判がイマイチだったので
ちょっと警戒しながら読んだのですが
かなり良かったです。泣けます。
数字の使い方も非常に感心しました。
もうすぐ、映画が公開されますね。
寺尾聡、深津絵里のキャストは
非常にハマってると思います。
ロードショーは見に行かないけど、
是非見たい作品です。
あと、「妊娠カレンダー」も読んでみたいです。
虹の家のアリス:加納朋子
螺旋階段のアリスに続く連作短編の2冊目です。
最初は北村薫さんの覆面作家シリーズの
アレかと思っちゃいましたが、
非常に雰囲気も良くミステリ的にも
まとまってました。で、2作目の本作は
ちょっと落ち着いた雰囲気になりましたが
これまた良かったです。
ほんで解説の倉知淳さんの名前をどこかで見たと思ったら
これまた不思議な雰囲気の作品「壷中の天国」の作者さんでした。
猫丸先輩の推測:倉知淳
って思ってたらジャケ買いした本作も倉知さんでした。
ちょっぴり運命を感じました。
推理ではなく推測なのがポイント。
連作ではなく、ただただ猫丸先輩がいる
というのみの短編集です。
ミステリ好き的にはオマージュ全開らしいのですが
ミステリ通ではないので、良く判んなかった…
なので面白かったけど、夢中って程じゃなかったです。
で、こちらの解説は加納朋子さん。
仲良しさんなのね。
インストール:綿矢リサ
文庫化されてたのでとりあえず購入しました。
文藝賞というのがどんな賞なのか知らないのでチェック
第42回 平成マシンガンズ:三並夏
第41回 人のセックスを笑うな:山崎ナオコーラ
同41回 野ブタ。をプロデュース:白岩玄
という受賞作を見ると、切り口の新しさや
時代の風を受けたカンジの作品が選ばれるのでしょうか?
むむぅ…正直、作品としては、あんまり魂に響きませんでした。
で、解説で高橋源一郎さんが絶賛してましたが
高橋さんの「ペンギン村…」とかその他作品も
個人的にはあんまり感心できなかったので、
きっと見るべき部分が違うのでしょう。
高橋さんは小説以外の方が面白いです。
あ、インストールの映画は見たいっす。
鏡の中は日曜日:殊能将之
「ハサミ男」の作者さんですよ。
ハサミ男を読んだ時に、なんて文章の下手な
作家さんなんだろうかと思ったものですよ。
最後まで読むと、まぁ、内容に則した文章かなと
ちょっと納得してみたのですが…
本作でも違和感のある文体は健在だったので、
きっとこの人の持ち味ってヤツなんだろうと納得しました。
個人的には受け付けない文章です。
読者側のミスリードを誘う手法をミステリに使うのが
そもそも嫌いなんですが、この人は意図的にミスリードを
作り出すために文章を変えてるので、腹が立ちます。
いや、そういうのが好きな人にはタマラナイのでしょうが
個人的にはズルの範疇なので…
同時収録の「樒」と「榁」も作中人物が書いた
小説という形態は、最近のハヤリで良いのですが
ミステリ単体としてはちょっと…。
探偵倶楽部:東野圭吾
ベタな推理モノかと思いきや、短編5編すべてに
ドンデン返しが仕込まれていて、さらにほほぅという
納得感ですよ。2編めまでは、うぇえ!みたいな
驚きがありましたが、3編目からはこっちも警戒しますよ
でも深読みしすぎたりしてね。
5編目はちゃんとオチまで読めましたよ。
東野圭吾さんは、奥様の母上様に「白夜行」を
借りて以来、ハマってます。
ミステリとしてだけではなく、物語も読ませるので
非常に好みです。で、ミステリメインの作品は
あんまり書かないのかと思ってたら
今回の作品ですよ。短編なのに読み応えがある。
そしてオチを知った後に読み直しても納得できる。
安心して納得できる推理モノはキモチいいです。
白夜行もドラマ化されるし、もう一度読み直そうっと。
反対進化:エドモンド・ハミルトン
本屋で「エドモンド・ハミルトン?誰だっけ?」と
思いながらも心に引っかかって手に取りました。
「キャプテン・フューチャー」や「スター・キング」の
作家さんですね。どちらも未読ですけど、
両方とも手に入るうちに手に入れておきたいです。
で、どうにもスッキリしないまま、家に帰って
本棚を眺めると「スターウルフ」が目に入りましたよ。
あ、スターウルフの人じゃん、と一気に解決。
「反対進化」は創元推理SFなので、ハヤカワSFの
記念すべき1冊目の「スターウルフ」を書いてなかった模様。
創元的にはしょうがないか。
で、どの作品も面白かったです。
ベイリーの「時間衝突」の時にも言いましたが
こういう作品でSFに目覚めたのですよ。
興奮しますよ。好みはあると思うし、旧態然とした
作風にノスタルジーを感じるか、楽しさを感じるか
はたまたカビ臭さを感じるかは人それぞれだと思いますが
短編集として編纂されるだけの粒ぞろいだと思います。
そしてSENさんトコの紹介に触発されて
マイノリティ・リポート読み中。
しかしこの短編から、あの作品を生み出した
スティーヴン・スピルバーグは凄いな…
というかネタを小出しにしろってカンジですね。>俺
今年も読みますよ。
っつーワケで小説編
誰か:宮部みゆき
いまだに個人的には好きな日本人作家さん
ナンバーワンの座は揺るぎません。
で本作は淡々とした作品です。
事件自体に派手さは全くありません。
自転車で撥ねられた殺人事件の捜査をする
広報室の男性。それが事件と主人公の全てです。
奥様の感想は『普通』でした。
もしかしたら幸せを素直に信じることの出来る人には
主人公の心の動きが理解できないのかもしれません。
周りから幸せに見える人が、その幸せを維持するために
一生懸命ではないんだけど、じんわりと努力をし続けて
それでも時々幸せを不安に感じてしまう気分が
よく書けているなと、久しぶりに主人公に共感する
そんな物語の楽しみ方が出来た気がします。
地味なんですけど、良いです。
幸せって何でしょうね?
博士の愛した数式:小川洋子
書評での好評さに比べて、周りの評判がイマイチだったので
ちょっと警戒しながら読んだのですが
かなり良かったです。泣けます。
数字の使い方も非常に感心しました。
もうすぐ、映画が公開されますね。
寺尾聡、深津絵里のキャストは
非常にハマってると思います。
ロードショーは見に行かないけど、
是非見たい作品です。
あと、「妊娠カレンダー」も読んでみたいです。
虹の家のアリス:加納朋子
螺旋階段のアリスに続く連作短編の2冊目です。
最初は北村薫さんの覆面作家シリーズの
アレかと思っちゃいましたが、
非常に雰囲気も良くミステリ的にも
まとまってました。で、2作目の本作は
ちょっと落ち着いた雰囲気になりましたが
これまた良かったです。
ほんで解説の倉知淳さんの名前をどこかで見たと思ったら
これまた不思議な雰囲気の作品「壷中の天国」の作者さんでした。
猫丸先輩の推測:倉知淳
って思ってたらジャケ買いした本作も倉知さんでした。
ちょっぴり運命を感じました。
推理ではなく推測なのがポイント。
連作ではなく、ただただ猫丸先輩がいる
というのみの短編集です。
ミステリ好き的にはオマージュ全開らしいのですが
ミステリ通ではないので、良く判んなかった…
なので面白かったけど、夢中って程じゃなかったです。
で、こちらの解説は加納朋子さん。
仲良しさんなのね。
インストール:綿矢リサ
文庫化されてたのでとりあえず購入しました。
文藝賞というのがどんな賞なのか知らないのでチェック
第42回 平成マシンガンズ:三並夏
第41回 人のセックスを笑うな:山崎ナオコーラ
同41回 野ブタ。をプロデュース:白岩玄
という受賞作を見ると、切り口の新しさや
時代の風を受けたカンジの作品が選ばれるのでしょうか?
むむぅ…正直、作品としては、あんまり魂に響きませんでした。
で、解説で高橋源一郎さんが絶賛してましたが
高橋さんの「ペンギン村…」とかその他作品も
個人的にはあんまり感心できなかったので、
きっと見るべき部分が違うのでしょう。
高橋さんは小説以外の方が面白いです。
あ、インストールの映画は見たいっす。
鏡の中は日曜日:殊能将之
「ハサミ男」の作者さんですよ。
ハサミ男を読んだ時に、なんて文章の下手な
作家さんなんだろうかと思ったものですよ。
最後まで読むと、まぁ、内容に則した文章かなと
ちょっと納得してみたのですが…
本作でも違和感のある文体は健在だったので、
きっとこの人の持ち味ってヤツなんだろうと納得しました。
個人的には受け付けない文章です。
読者側のミスリードを誘う手法をミステリに使うのが
そもそも嫌いなんですが、この人は意図的にミスリードを
作り出すために文章を変えてるので、腹が立ちます。
いや、そういうのが好きな人にはタマラナイのでしょうが
個人的にはズルの範疇なので…
同時収録の「樒」と「榁」も作中人物が書いた
小説という形態は、最近のハヤリで良いのですが
ミステリ単体としてはちょっと…。
探偵倶楽部:東野圭吾
ベタな推理モノかと思いきや、短編5編すべてに
ドンデン返しが仕込まれていて、さらにほほぅという
納得感ですよ。2編めまでは、うぇえ!みたいな
驚きがありましたが、3編目からはこっちも警戒しますよ
でも深読みしすぎたりしてね。
5編目はちゃんとオチまで読めましたよ。
東野圭吾さんは、奥様の母上様に「白夜行」を
借りて以来、ハマってます。
ミステリとしてだけではなく、物語も読ませるので
非常に好みです。で、ミステリメインの作品は
あんまり書かないのかと思ってたら
今回の作品ですよ。短編なのに読み応えがある。
そしてオチを知った後に読み直しても納得できる。
安心して納得できる推理モノはキモチいいです。
白夜行もドラマ化されるし、もう一度読み直そうっと。
反対進化:エドモンド・ハミルトン
本屋で「エドモンド・ハミルトン?誰だっけ?」と
思いながらも心に引っかかって手に取りました。
「キャプテン・フューチャー」や「スター・キング」の
作家さんですね。どちらも未読ですけど、
両方とも手に入るうちに手に入れておきたいです。
で、どうにもスッキリしないまま、家に帰って
本棚を眺めると「スターウルフ」が目に入りましたよ。
あ、スターウルフの人じゃん、と一気に解決。
「反対進化」は創元推理SFなので、ハヤカワSFの
記念すべき1冊目の「スターウルフ」を書いてなかった模様。
創元的にはしょうがないか。
で、どの作品も面白かったです。
ベイリーの「時間衝突」の時にも言いましたが
こういう作品でSFに目覚めたのですよ。
興奮しますよ。好みはあると思うし、旧態然とした
作風にノスタルジーを感じるか、楽しさを感じるか
はたまたカビ臭さを感じるかは人それぞれだと思いますが
短編集として編纂されるだけの粒ぞろいだと思います。
そしてSENさんトコの紹介に触発されて
マイノリティ・リポート読み中。
しかしこの短編から、あの作品を生み出した
スティーヴン・スピルバーグは凄いな…
というかネタを小出しにしろってカンジですね。>俺
今年も読みますよ。