オババですが、何か?~団塊オババの気侭ブログ

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雍正帝~中国の独裁君主

2013-09-25 23:35:21 | 

 清朝皇帝の中で、私が一番贔屓の、5代目皇帝「雍正帝」。

康熙帝と乾隆帝の間に挟まれて地味な印象の皇帝だが、実は凄腕皇帝。 
超タフで超コワい皇帝だった。(後継者争いで対立した兄弟を全て粛清)

帝位に付いてすぐに家臣にカマシた一言。

「皆の者、朕をやわな皇帝だと思ってかかると大間違いだからな。舐めてかかるなよ!!」

無能なキャリア官僚を排除し、ノンキャリの優秀な人材を抜擢した。
全ての情報を手中に収めるため、国中の官史に定期的に(というか頻繁に)直接自分宛に報告書を提出させ、
即全てに目を通し、朱筆で添削、意見を書いて返した。
所謂、赤ペン皇帝。
それが凄い。

間抜けなレポートには、罵詈雑言。
馬鹿だチョンだ、詐欺師だ古狸だ!とおっかないが、感心すると、涙を流して褒めの書き込み。

あろうことかそのレポートを、後年本にして出版してしまった。
「俺(朕)が死んだ後にどんなに取り繕ったって、お前ら官僚がどんなに阿呆か証拠残したるわい・・。」
で、この本今もキチット残っている。

国庫から借金をして、返そうとしない貴族に対する取立ては凄まじく、身包み剥いでまで取り立てた。
(余談だが、紅楼夢の作者:曹 雪芹の実家もこの取り立てで没落、そのトラウマがこの大傑作を書かせたという説も)

そんなやり方で、父の康熙帝が残した莫大な財政赤字を、
僅か13年の在位中に、大幅な黒字に転換して、息子の乾隆帝に引き継いだ。

もしこの人が、事業仕分けなんか仕切っていたら、天下り官僚ボコボコにして、軽く何十兆も引きずり出しただろうになァ・・・

そんな人なので、何でも自分でやり(だから独裁君主といわれた)24時間働きっ放しだったから、58歳で亡くなった。
今でいう過労死。(毒殺説もあるけど、こちらの方が信憑性があると思う)

伝記本でありながら、雍正帝のキャラクターが生きいきと伝わってくる。
こんな面白い本を書く人はどんな若い人かと思ったら、宮崎市定という明治生まれの大先生だと知って、驚愕。
感動した!!


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悪乗りついでに、DVD「雍正王朝」(全44話)全て、ヤフオクで購入、しっかり棚に収めております。 


泣き虫弱虫諸葛孔明~抱腹絶倒の「三国志」です。

2012-10-20 03:06:02 | 

ガハハ!こんな、おっ笑しい三国志読んだ事ない!!
いいのかこんなに面白くて!!

劉備は只の人のいいオッサンで、関羽と張飛は、戦さ大好きの殺人マシーン。
返り血浴びて、大笑いのサイコおじさん。
でもって、諸葛孔明は奇人変人、何考えてるのかさっぱりわからない、挙動不審人物。
こんな登場人物ばかりなのだが、どうして内容はしっかり三国志のツボは押さえているから大したもんだ。

抱腹絶倒しながら、一気に2巻共読破し、待ちに待った第三巻。
遂に来ました赤壁大合戦!!

イケメン周喩も颯爽と登場し、火責めガンガン曹操を破り、結果、孫・劉連合の大勝利とあいなります。

合戦迄のやり取りで、その変態的存在が許せないのか、周喩さん、孔明に異常な殺意を抱くのです。
ドーしても殺したくて、何かとアヤをつける周喩の謀略を、これまたのらりくらりとかわしていく孔明。
で、それがまた憎たらしくて、益々殺意をヒートアップさせる周喩さん。(やれやれ・・・)

合戦後は、これまた宇宙的ビジョンで、劉備単細胞軍団を天下盗りに導くべく、孔明先生の摩訶不思議な悪巧みは続くのです。

兎に角、面白い!読まずに死ねません!!


朱鷺のキンちゃん空を飛ぶ~秋の夜長はこの一冊

2011-10-19 21:56:04 | 

本読んで泣く事など殆ど(てか全く)ない私ですが、この本は例外で、不覚にも大泣きしてしまいました。

死んで初めて、自由に空高く羽ばたいた、朱鷺のキンちゃん・・・
死んで初めて、開放されたキンちゃんの魂。
死は終わりではなく、始まりなのかもしれません・・・・
もう、涙滂沱でした。

余談ですが、この本を車内で読んでいた知人、感極まりこれ
又涙滂沱、きまり悪さに途中下車してしまったそうです。

読書の秋に誘われて、ふと思い出した一冊です。