55歳の選択

な、な、なあんと、おっさんが来月からバスの運転手になる。

先月24日のブログで
おっさんが凝りもせずにバス会社の面接を受けに行ったと書いた。
そこからの返事が、「２週間後に」という約束どおり
今日届いたのである。

実は他に受けた２社からも、採用の連絡が来ていた。
しかし条件等で今ひとつ乗り気になれなかったらしく
本命からの連絡をじりじりしながら待っていたのだった。

「今日にでもこっちから電話してみる」
そう言って出勤した彼のもとに、本命からの採用連絡。
すぐさま私に電話してきたおっさんの喜びようは
お察しいただけるだろう。

「これからはもう、お互い迷わずに自分の決めた道を歩こうね」
「だけど、身体を壊したら元も子もない。
せっかくこれだ！という仕事に就けたんだから
まずはアナタの中性脂肪とコレステロールをなんとかしなくちゃ」
「脳卒中になって、半身麻痺になって、私に迷惑をかけるなんて
そんな老後、絶対に御免だよ」

うるさい女房の言葉に、素直にうなづくおっさん。

バスの運転手の女房を夢見ていたわけでは決してないが
奈落に落ちて、心と身体を病んで
大切な女房からも見放されそうになりながら
なんとかこの５年間を生き抜いてきた我が夫。
死なずに今日までやってきたんだから
これからは自分の思うように生きればいいさ。
私は私で、自分の食い扶持くらい稼ぐから。

だけど・・・と、もうひと言。
「70歳になったら、ラクさせてよね」。

いよっ、かっこいいぜ、私。
しかし70歳まであと15年か。
長いなあ。