荻伏共同育成場日誌

北海道浦河町にある競走馬育成牧場・荻伏共同育成場の場長が日々の風景をお届けする徒然日誌。

先週の注目新馬「ケイアイノーテック」

2017-06-09 18:23:28 | 競馬
 早いもので2歳の新馬戦が始まりました。開幕したばかりにもかかわらず、かなりレベルが高く将来性がありそうな馬が勝ち上がりました。もう様々なメディアで取り上げられ今更感はありますが備忘録として取り上げておきたいと思います。
 新馬戦の中でも中央競馬最初の新馬戦・土曜日阪神5レース(芝1600m)で勝ち上がったケイアイノーテックを取り上げたいと思います。好発から逃げるのかと思いきや下げて内々で我慢。1000m通過が1.03.0という新馬戦らしい超スローペースの中、前が壁になるかと思われましたがぽっかり空いた内ラチ沿いを上がり3ハロン33.5秒という脚で一気に突き抜け2着馬に2馬身差をつけ快勝しました。勝ちタイムは1.36.8。レースセンスの良さや新馬とは思えない瞬発力は大いに将来性を感じさせるもので、来年のクラシックに名を連ねていたとしても全く不思議ではないでしょう。
 父はディープインパクト、母は『プロキオンS』『カペラS』というダート短距離重賞2勝のケイアイガーベラ。母の父は米三冠に手が届きかけた二冠馬スマーティージョーンズ Smarty Jones。祖母の仔に米二冠馬ビッグブラウン Big Brown やサーガノヴェルの父としても知られる名種牡馬バウンダリー Boundary がいる血統。新冠の隆栄牧場の生産馬。基本的にはダート短距離向きの血統ですが、ディープインパクトの力でどこまで芝向き、そして距離を持たせられるかが注目です。

 レース未見の方はJRAのHPで見られるのでチェックしておいてくださいね。
 最後の最後まで迷ったステルヴィオも今後を注目していきたいと思います。

 同業者やこの仕事に興味がある方はコメントくださいね。