助産師の田中佳織です。
寒さが厳しい季節になってまいりました。
こんな時期はあたたかい食べ物が、おいしいですね。
皆さまは、この季節どんなものが食べたくなりますか?
鍋料理でしょうか?
辛い食べ物でしょうか?
それとも甘いものですか?
それともお酒?
それらを食べたり、飲んだりしたとき、とっても幸せな気持ちになりますね。
不妊治療をうけているときって、私も早く喜びたい!
と思っているけれど、なかなかその結果がでないし、すぐ手に入らない。
そして、頑張っても頑張っても、授かれない。
私が悪いの?おかしいの?
私、そもそもなんでこんなに赤ちゃんがほしいんだろう・・・
そんなふうに悩みの渦の中に入って苦しくなることありませんか?
女性の一生は、いろんな時期があり、それぞれの時期に思うこと、悩みがあるそうです。
そういった女性の一生について発達心理学的観点からわかりやすくお話を聞き、一人一人が、私らしく咲くにはどうしたらいいのか?というテーマで、学ばせていただく機会がありましたのでご紹介させていただきます。
人の心理社会的発達は、発達心理学者のエリクソンによると、八つの段階にわけられ、23歳から60歳を成人期とよびます。
さらに、成人期は二つにわけられ、以下のような課題(発達課題)をもちます。
前成人期(23~34歳)
発達課題:親密性の獲得
他者と友人や恋人・結婚などの関係が築ける
成人期(35~60歳)
発達課題:生殖性の獲得
子供を産むことや、後輩の育成、
会社を発展させるなど次の世代を育てることに関心をもつ
上記のように、それぞれの時期に課題をもち、その課題がうまくクリアできない場合、人は思い悩むきっかけになるのだそうです。
この思い悩んでいるとき、この課題がクリアできない自分はなんのためにうまれてきたんだろう・・・この課題ができない自分はなんてだめなんだろう・・・このように自分自身の存在自体を否定する気持ちに陥りがちになるそうです。
皆さんの中でも、なかなか妊娠できない私は女性としてだめだ、
生理がくるたび悲しくなる・・・
みんなはもっと頑張っているのに、私が弱いからだめなんだ・・・
など苦しくなる気持ちになるときありませんか?
これ、発達心理からみると、課題がクリアできないから、悩んでしまうこと。
あたりまえのことなんですよね。
頑張ってきたのに思う結果が得られなければ、人は悲しくなるし残念な気持ちになることは、当たり前だと私は思います。なので、そんな気持ちのときは、一人で抱え込まず、我慢せずご主人様やご友人、もしくは私たちにその気持ち話してみてくださいね。
このように人の一生の中でうまくいかないことが起こる時期というのは何度かありますね。
そんなときは、なんだか自分だけが取り残された、遅れているような気持ちになるかもしれません。
でもこの時期はとても大事で。自分を大事にする時期、高める時期だそうです。
この時期にすることは、立ち止まって自分の幸せを考えるとき。講師の臨床心理の先生はこの時期を、熟成期間とおっしゃっていました。
この時期をいかに過ごすかで、今後に大きく影響するくらい大切な時期だそうです。
どんな人でもこういう時期は必ずくるし、これを繰り返し人はその人らしい人生を歩んでいくとのことでした。
長い人生、立ち止まり自分の人生を真剣に考える時期、確かに必要ですよね。
そして、この時間は人により様々であるようです。
そして、この時間は必ず終わりまた歩きだせるときがやってきます。
不妊治療においても、私は同じことが言えるのではないのかな~と思います。
頑張れる時もあるし、頑張れず泣きたいときもある。
そんな時は、一度立ち止まり、自分の力をためて、元気がでたら歩きだしたらいいのではないかと思いました。
冒頭に、今食べたいものをお聞きしましたが、元気がないときはそんな自分の好きなものを食べたり、飲んだりして頑張った自分にご褒美あげてみてはどうでしょうか?
するとまた、元気がでて治療に前向きにがんばれる気持ちになれるかもしれませんね。
なかなか気持ちの整理がつかない方、じっくり話を聞いてほしい方は、当院でも不妊相談を承っておりますので、ご利用ください。
わざわざ、不妊相談のお時間をとらずとも、診療を終えて帰宅される前にできるだけお話ができるように看護師一同患者様にお声かけするようにしています。
不安な気持ちを抱えて帰るのではなく、すっきりして新しいエネルギーを蓄えて、毎回の受診を終えてくださいね。
扇町ARTレディースクリニックのホームページはこちらからどうぞ
最新の画像もっと見る
最近の「不妊相談」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事