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老化:不妊治療における男性側の老化について

みなさまこんにちは

女性が子供を産める年齢に限界があることは、多くの方がご存知だと思います
また、加齢とともに妊娠しにくく、妊娠の継続も難しく(=流産する)なります。
「卵子の老化」とも言われていますが、老化するのは卵子だけではありません。男性側も老化していきます。
今回は 「男性の生殖能力の老化」 についてお話させていただきます。

当院で最初に受けていただく基本検査として精液検査・クルーガー検査 があります
精液検査で調べられるのは、精子の濃度・運動精子の濃度・精子の運動率です。
クルーガー検査では精子の形を詳しくみています。
つまり、分かるのは精子の数 動き方形態 だけです。

精液検査では異常なしとされていても、男性の年齢が高くなると生殖機能は若い時よりも低下している可能性が大きくなります 
妊娠から出産までには精液検査だけではわからない、精子の質に関する情報も必要とされています

治療中の体外受精へのステップアップ時には、ハロースパーム検査という特殊検査を受けていただいております。この検査は「精子のDNA断片化率」を調べることにより、精子の質を詳しくみています。

男性因子の役割は、精子と卵子が出会い受精卵ができて お母さんの子宮の中で成長するのに必要な、遺伝情報を伝えることです。精子のDNA断片化率が高いと遺伝情報がうまく伝えられないため、妊娠しにくく、妊娠の継続も難しい(=流産する)傾向があると考えられます。詳しくは「ラボ通信#11:ハロースパーム検査について」 「日本生殖医学会で演題発表しました」をご覧ください。

「男性は射精できるかぎり子供がつくれる。」と思いがちですが、年齢とともに男性因子も老化していく可能性があることを忘れないでください

ご質問・ご意見がございましたら、いつでも胚培養士・臨床検査技師にお声かけください
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