7月14日と15日、姫路市網干にある魚吹八幡宮で千灯祭があった。
魚吹八幡宮の年間の祭礼の中でも重要な祭礼のひとつであるが、参拝者が少ないのがちとさみしい。
楼門から入って拝殿前に茅の輪(ちのわ)が設けられている。
茅の輪とは茅草(かやくさ)で作られた人がくぐれる大きさの輪で、それをくぐると、正月から6月までの半年間の罪けがれが祓(はら)われる。
確か八の字を書いてまわればいいと覚えていたので、八の字で一周してから拝殿にあがったが、帰ってから気になり調べてみると、これが大変。
「水無月(みなつき)の夏越しの祓する人はちとせの命のぶというなり」という古い歌を唱えながら、左まわり・右まわり・左まわりと、八の字を書くように三度くぐるそうだ。
拝殿に上がってお参りすると、舞殿と幣殿の両側に千個におよぶ灯明皿(とうみょうざら)のかわらけに、お宮の方と当番の惣代さんたちが、火をつけているところだった。
かわらけに菜種油を少し入れて、そこからかわらけの口の部分に芯をのばし、芯の先に火をつけて灯りをつける。灯明は神仏に供える灯りだが、昔は一般でも使われていた。
かわらけ:写真に写っている火のともされている皿。
くわしくは、皿の形をしたくすりをかけていない素焼きの土器。
つくり方にはふた通りあり、ロクロづくりと手づくねづくりがあるようだ。
手づくねの方は、粘土をひじやひざにあてて丸みをつくるようだ。
無事7時に全てのかわらけに火がともされて神事が始まったのでしょう。