この獅子をのぞきこんでいると、大覚寺の方丈さんが「ええ感じやろ。」と声を掛けて頂きました。
「これは何ですか。」と問うてみると、ずっしりと重いこの獅子を持ち上げて、足の裏の部分を僕に見せながら、いつもながらのやさしい口調で「大きな香炉の蓋の取っ手やったのかなぁ。」と仰られた。
確かに獅子の足の裏側は、蓋の部分から取り外されたような形跡を残していました。
浄土宗西山禅林寺派の管長になられれば、このように気軽に声を掛けて頂き質問をする事も無くなるのでしょうか。良き思い出となったひと時をつくってくれた、お気に入りの獅子です。