1月25日(土) 『小さなおうち』
第143回直木賞を受賞した中島京子の小説を、名匠・山田洋次が実写化したラブストーリー。とある屋敷でお手伝いさんだった親類が残した大学ノートを手にした青年が、そこにつづられていた恋愛模様とその裏に秘められた意外な真実を知る姿をハートウオーミングかつノスタルジックに描き出す。松たか子、黒木華、吉岡秀隆、妻夫木聡、倍賞千恵子ら、実力派やベテランが結集。昭和モダンの建築様式を徹底再現した、舞台となる「小さいおうち」のセットにも目を見張る。
健史(妻夫木聡)の親類であった、タキ(倍賞千恵子)が残した大学ノート。それは晩年の彼女がつづっていた自叙伝であった。昭和11年、田舎から出てきた若き日のタキ(黒木華)は、東京の外れに赤い三角屋根の小さくてモダンな屋敷を構える平井家のお手伝いさんとして働く。そこには、主人である雅樹(片岡孝太郎)と美しい年下の妻・時子(松たか子)、二人の間に生まれた男の子が暮らしていた。穏やかな彼らの生活を見つめていたタキだが、板倉(吉岡秀隆)という青年に時子の心が揺れていることに気付く。
この後、原作を読んでもう一度楽しむことができました。
1月26日(日) 「一枚のハガキ」
邦画界最高齢の現役映画監督、新藤兼人が自らの戦争体験を基に描く感動の人間ドラマ。終戦間際に招集された兵士100名のうち94名が戦死し、残った6名のうちのある男性に焦点を絞り、彼自身と戦死した友人の家族の崩壊と再生への道のりをつづる。生き残った元兵士を、『必死剣 鳥刺し』の豊川悦司、その友人の妻を『オカンの嫁入り』の大竹しのぶが演じている。新藤監督自身を投影させた主人公をはじめ周囲の人々の苦悩が胸に突き刺さる。
1月26日(日) 「津軽百年食堂」
森沢明夫の同名小説を大森一樹監督のメガホンで映画化したドラマ。青森県弘前市で100年続く食堂を、主人公の青年が葛藤しつつもそれを受け継ぐ重みを受け入れ、4代目となっていくまでを、初代の人生と重ねて紡ぎだしていく。オリエンタルラジオの藤森慎吾と中田敦彦が食堂の4代目と初代役に扮し、映画初主演に挑む。
原作を最初に読んでいたが、映画化されてるとは思いませんでした。二つの時代の話が交互に進んでいく内容ですが、映画化作品は早すぎる展開に戸惑うかも。
1月31日(金) 「わが母の記」
井上靖の自伝的小説「わが母の記」3部作(講談社文芸文庫刊)を、「クライマーズ・ハイ」の原田眞人監督が映画化。役所広司、樹木希林、宮崎あおいら実力派キャストで10年間にわたる親子、家族の愛を描く。昭和39年、小説家の伊上洪作は、父が亡くなり母・八重の面倒を見ることになる。幼少期に母と離れて暮らしていたため距離を置いていた洪作だったが、妻や3人の娘、妹たちに支えられ、自身の幼いころの記憶と八重の思いに向き合うことに。八重は薄れゆく記憶の中で息子への愛を確かめ、洪作はそんな母を理解し、次第に受け入れられるようになっていく。第35回モントリオール世界映画祭ワールド・コンペティション部門で審査員特別グランプリを受賞。第36回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞(樹木希林)受賞。
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