恩師のご著書「思いの中に生きる」より
正しく見る
私たちのこの学びの一番根本・基本となっておりますことは、
高橋信次先生によって『心行』の中にすべて明かしていただいております。
すべての教えは『心行』から始まっていると思います。
何回も何回も読ましていただきましたら、
最初は意味がわかりにくくても自然とわかってきます。
そして、『心行』を日々の生活の師として行じさせていただきます。
『心行』には、まず私たちを生かしていただいておりますこの大自然の法則を
詳しく書いていただいております。
それから、人間として生きる道、まず肉体先祖に報恩供養の心を忘れてはいけない、
また両親に対しては孝養を尽くさなければならないと説かれています。
このような生活の中で最低、次の八つの正しい生き方『八正道』を行じなければなりません。
それは正しく見て、正しく思い、それから正しく語ること、それから正しく
仕事をなし、正しく生きさせてもらって、正しく念じ、正しく道に精進して、
正しく定に入るべし、このように説かれています。
この人間界というか、この世がうまく、まるく、円滑に行くように法律があります。
この法律は人間として行を間違った時に罰せられるようにつくられています。
ところが、
「心」、自分の心で思ったことはどんなに悪いことを思っても罰せられないのです。
思いは表面に表われないので相手にもわからないし、
そのために思いというものをつい疎かにします。
思うことぐらいどんなに悪いことを思ってもわからないし、
また人に迷惑かからないから自由させてほしいと思っています。
ところが、思いというのは、私たちが行動を起こすことを、いわば「陽」、
表れた行とすれば、行の前にする「陰」、隠れた行になるわけです。
ですから、思うことを間違っていましたら必ず言葉も間違ってきます。
その言葉が間違えば、また今度は行も間違ってきます。
したがって、思いから正していくことが大切なのです。
~ 感謝・合掌 ~