恩師のご著書「思いの中に生きる」より
死のとき
先の続き・・・
やがては、皆あの世に帰らなければならないのですが、
私達がこの世を去りました時に、どうすれば良いのか。
これはどこに行っても話させてもらうのです。
極楽に間違いなしに帰る方法。
これは、まあ皆さんにそうして下さいと言ったらあれですから、
私が死んだ時にしようと思っていることです。
もしお迎えをいただいたら、もう渾身の力を振り絞って、
自分の身近な方に「ありがとうございました。お世話になりました。
本当にありがとうございました。
どうぞお会いできん方らによろしゅう礼を言うてください」と、
命懸けの力を振り絞ってお礼を言わせてもらいます。
そして、お礼が済むと、もう今度は、
いよいよお迎えが来まして息絶えた時に、
皆さんにパッと尻を向けたら、もう絶対に振り返りません。
家も財産も何もかも全部、この世のものは全部この世に置いて、
そして、私達が本当に帰って行く故郷に向かって、
極楽へ向かって振り向かないで突き進みます。
この時、絶対に迷いません。
しかし、まあ心をきれいにしておかなければなりませんね。
自分の心が汚ければ、汚い世界へ自分ではまってしまいます。
ですから、私はそのようにして死にたい。
今こうして親しくお付き合いをしていただいていても、
私が死んだら、振り向きもしません。
このようにしてこの世を去りますから、もう皆さんが病気されようが、
苦しまれようが、どんなにされようが、そんなこと私は知りません。
この話をしましたら、「先生、水くさいでんな。死んでも私ら守って下さいよ」
と言われます。
「いやー、いやー、私は死んだらもうよう守らん」と言います。
で、これは私だけと違います。
皆さんが常にその心積りを心の中にしておいていただいたら良いですね。
死のときはいつの日か必ず来るのですから、そのときになりましたら、
私が話したとおりに、渾身の、この世の命懸けの力、
全生命力を果たしてでも、お礼を言います。
そして、命が終わった時は、もうパッと背中を向けて、
絶対に振り返えってはいけません。
~ 感謝・合掌 ~