『自由の哲学』を読む ~日々の暮らしから~

日々の「?」から始めて一歩ずつ
自分で見て考えて、行動していきたい。
私の自由が人の自由にもつながりますように。

午前午後。2回買いに行ったオレンジケーキ

2022年04月25日 | 手足を使う日々
日曜日、家からちょっと離れた大きな神社で
ハンドメイドのものを扱うイベントがありました。

楽しみにしてたんだけど、残念ながら雨。
手仕事や雑貨系だけでなく、占いやお菓子など、
どのブースの人もヒマを持てあましている様子。
畳んだまま立ててないテントもいくつかありました。

商店街で育った私としては、
お客さんがいないお店の状態は、
いたたまれなくなってしまう。

寂しい風景だな~と思いつつ、
夫と2人で、ぶらぶらとお店を覗いてみた。
いくつか、気になるものもあったけど、
雑貨はあんまりピンと来なかった。

ただ、お昼前だったので、
お菓子系にはちょっとそそられて、
「これで昼ご飯を済ませようか」と、
いくつかお菓子を買ってみた。

一番奥のブースまで行くと、
見ているだけで幸せになりそうな、
まるっこいご夫婦がお店に立って、
「いらしゃいませ~♪」と雨の中でにこにこ笑顔。

「せっかくなのに、雨ですね」と言うと、
「そうなんですよ。徳島から来たんですけどね~」と。
「え? そんなに遠くから??」
「この味出すのに、何回も何回も焼いて、
やっと出来たと思ったんですけど…、
今日買ってくださったの、お客さんが初めてです。
やっと売れた、嬉しいな~。ありがとうございます」。

「うわ、それは…」。
たまらず夫が、
「あ、じゃあコレもください」と、
形が崩れたお徳用のお菓子を追加で一袋お買い上げ。

なんでそんな遠くから来るんかな?
それなのに雨だなんて、まったくもう…。

家に帰って早速食べてみると、
表面の飾りに見えた2種類のオレンジ
(うち1種類はブラッドオレンジ!)が、
2層3層に分厚く重なっていて、
バターも持ち重りがするほどしみ込んでる。

「うまっ!!」
「コレ、めっちゃおいしいやん」
「この値段で出していいの?」
「無理やろ。みかん農家じゃない?」
「お店はやってないって言ってたっけ?」
「あれを、また全部持って帰るなんて…、それはアカンよな」
「今日の夕方、買い占めに行こっか。安くしてくれるかも(笑)」
「午後から晴れたらいいのにな」。

そんな会話をしつつ、
マリー・アントワネットばりに
ケーキやお菓子で昼食を済ませ、
各自、お金のためじゃないオシゴトを。

3時間ほど経って夫が
「ちょっと散歩行って来るわ」と私の部屋を覗く。
「あ、アレ買いに行くなら車出そっか?」
「いいよ、散歩がてら買って来る」

あ、やっぱり買って来るつもりなんだ(^^)。

車は苦手だけど散歩なら何時間でも平気な夫の、
徒歩での行動範囲は広い。
ちょっと区切り悪かったけど、まぁいいや。
「荷物持って散歩するのも邪魔やから、車で行こう」。

頼まれもしないのに無理やり出した車の中で、
夫が「1個くらい持って歩けるからいいのに」と言う。

「ええっ、1個?! 
1個だけのために車を出した覚えはない!
無尽蔵に買い占めてきたらどうか?」
「なんでやねん(^^;)」。

10分ほどで神社到着。
駐車場代をケチって私は車で待ち、
夫が走って買いに行った。

戻ってきた夫を見たら、わはは、
5つも同じケーキ持ってるじゃん!
「でかした。よくやった!!」。

夫を誉めたたえ、
ずっしり重いケーキを受け取りつつ聞いてみると、
やっぱり、さっぱり売れてなかったみたい。
10個のうち、私たちが朝1個、午後5個買って、
きっちり4個残ってたんだって。

「あんな話聞いたら、なんか…なぁ?
2回目に行ったらめっちゃ喜んでくれて、
これサービスで付けてくれた」と
嬉しそうにオマケを示す夫。

そんなわけで、今ウチの冷蔵庫には、
分厚いオレンジの載った
手のひらサイズのパウンドケーキが
5本半も入っています。

ショップカードが入っていなかったので、
袋に書いてあった名前と地名で検索したけど、
それらしいお店にはヒットしなかったんだよね。
たぶん、もう会えないであろう人、そして味。

雨で全然売れなかったけど、
朝食べて、おいしかったからって、
午後また来て、5個も買って行ったお客さんがいてね
とか何とか。
いつか、そのご夫婦の思い出に登場するかもね~
って思うと、ふわふわ明るい気持ちになりました。

たのし♪


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