「コンピュータによる検索は
何を検索しているかが明確である場合にしか
力を発揮できない」
ダン・ブラウン著『パズル・パレス』下巻12ページ
何が知りたいのかわからないものは、
調べることもできない。そんなの当たり前。
そう、言葉にできないものは調べられないのよ。
普段は「あらゆるものが調べられる」と思ってるけど。
今日、図書館の本を返しに行ったついでに、
普段行かない棚を一周りしてきたら、
もともと縁のなかったジャンルの本たちが、
向こうから私の目に飛び込んできてくれた。
あっと言う間に、
借りたい本がいっぱい積み上がった。
このご時世だもの、
頻繁に来ないで済むように全部借りてしまおう。
実際、そういう本を覗いてみたら、
ハズレもあるけど、結構面白いのもあったりする。
私のPCの検索ワードからは決して出て来ない世界。
そういう彩りって、大事な気がする。
検索履歴によってオススメされる検索結果や広告は、
そもそも自分の好きなものだから、
ものすごく偏っていることを意識できない。
自分の関心のある世界だけじゃなくて、
同時並行で、いろんな世界が進んでて、
それら全部がつながりあって世界が構成されている。
「自分の興味対象が、世界で一番大事な事じゃない」
ってことを思い出すためにも、
あっちから飛び込んできてくれるような仕組みを
いくつか持っておきたい。
通りすがりの人の会話、店のウィンドウ、
散歩の景色、久しぶりの誰かとの電話やメール…。
自分とは違う世界と接すること。
…う~ん、今はやりにくい。
外出を控えたい今は、PCに向かう時間が多い。
でも、それはどこまでも居心地のいい世界。
むしろ、居心地の悪い思いをする時の方が、
新しい扉が開かれていくんだろうな。
「自分の思い通りにならない」
ってことが、扉を開くポイントなのかも。
ちょっと、しんどいけど。
…それか、割り切って、
今は自分の世界を深めるために使うか?
自分でも言語化できていない自分の関心に
気づけるような仕組みも必要だし、
もう気づいている自分の関心を
どんどん言語化していくのもアリだな。
いずれにしろ、
朝っぱらからアレコレ検索して、
自分の居心地のいい世界でぐだぐだするのは、
朝っぱらから一人でお酒を飲むのと似ているかもね。
何かをやろうという気が、見事になくなる。
気を付けねば…。
人は元々ダメだと教えてくれるものである。
鎧えるかどうかの切所・・・それが思春期