今日の糸がたりの会は、
「機能性」と「美しさ」がテーマだった。
機能性って、何? という話をしていたんだけど
私は、「最大公約数」とか、
「ものそのもの」だと思った。
いろんなコップがあるにしろ、
その最大公約数は「液体を入れること」だし、
いろんなお鍋があるにしろ、
その最大公約数は「ものを煮炊きすること」だ。
機能性を犠牲にして、
極端に美しさに走ったものは、
たとえば、縄文時代の火焔土器とか、
デコラティブなルイ王朝のドレスとか。
一方、美しさを犠牲にして、
極端に機能性に走ったものは、
そうだな~、たとえば、
美しく季節を表現した懐石料理の代わりに、
同じだけの栄養が採れるサプリメントとか、
寒い夜にモコモコに着ぶくれた私とか(^^)。
機能性と美しさは対立概念なのか?
私は必ずしもそうだとは思わない。
使い込まれた大工道具がズラリとある道具箱とか、
iphoneなんかもシンプルで美しい。
求める機能を満たした上で、
完成された美しさがあるな~と思う。
そうそう。機能より美しさ優先というなら、
クジャクの羽根だってそうだよね。
同じく、どー考えてもナマ足では寒かろうに、
10代の女の子が自分の足の美しさを優先するあまり、
ショートパンツに生足、なんて格好で町を歩いている。
その年代は、
機能性重視でシワの酔ったタイツでいるよりは、
美しさ重視でピチッとした着圧タイツの方がいいのね。
そうそう×2。
こないだ発見したものも、
機能性と美しさのバランスが絶妙だった。
厚手のタイツを履きたいけど、
あんまり分厚かったらダサイ、
という価値観の女子のために、
「めちゃぶ厚い着圧タイツなのに、
黒が肌色にスケた感じに見える、という生地のタイツ」
なんてものがっ! すごいすごい、進化してる!
他にも、機能性と美しさのバランスで言うと、
机の上を片づけて、
ファイルやペンを機能的に配置すると、
それがとても美しい、なんてことがあります。
何にしろ、両極端にいて、
お互いを「あいつはちょっと違うよね?」なんて、
ぶつぶつ文句ばかり言ってることもできるけど、
自分次第で、バランス良く
両方の真ん中に留まるセンサーも、
誰の中にもあると思うんだ。
私みたいに、10年ごとに3つも職場を変えたら、
ある職場の常識と、別の職場の常識は、
リアルに「月とスッポン」くらい違うということを、
身を持って知っている。
だから、同じ職場で誰かと誰かがモメてたって、
「そんなの誤差だってば~」って思うんだけど、
閉じた世界にいたら「そこが決定的に無理」
って思ったりするかもしれない。夫婦もそうかな。
そういう意味では、
ひとつのところで一生勤め上げる時代は、
もしかして、バランス悪いまま生きていけてたのかも。
その点、女性は「機能性」と「美しさ」どころか、
妊娠がわかった瞬間から、
命と仕事のバランスを考えざるを得ない。
両方、めちゃくちゃ大事な、その2つの、
とんでもなく細い正解を歩いて行く、その足取り。
なにかのチームにしたって、
全体の中で自分が果たす役割とか、
仕事の機能と、仕事の美しさとか、
いろ~~~~んな意見があるはず。
両方を対立概念として見ないで、
「そんな違いは誤差でしょ」みたいに、
メタ概念で包めるようになるためには、
あまり閉じた世界にいない方がいいんだろうな。
現に、新しいことをしたら、
新しい常識や、新しく動いていくモノゴトが、
アレコレ、すんごいおもしろい!!
時代はMobility