1月後半にさとしから着信アリ。
普段電話がかかってこない人からの知らせはだいたい良いことではない。
「大事な話があるんで話したいです!」
と益々嫌な予感。
「何…コワイなぁ…誰か死んだ?」
と返信後、直接話すと178Rでレコーディングしませんか?という話だった。
企画の趣旨やレコーディングスケジュールを聞いて納得した上その場で即答OK。
レコーディング初日。
178R初めてのオリジナル曲はミヤくん作詞、作曲、編曲「茨 -イバラ-」。
午前中からスタジオに集合して作業が始まる。
作詞、作曲、編曲、プロデューサーミヤくん指揮の元まずはみんなで演奏しながら擦り合わせ。
それぞれが普段別々に活動してるからいきなり会ってレコーディングするのはなかなかハードルが高い。
それでもベーシストさとしのムードメイカーとしての存在は俺にとっては大きい。何しろずっと喋っているからうるさいと感じるがもう長い付き合いでもあるから逆に緊張をほぐしてくれるという点に於いてはなくてはならない。
ミヤくんはこのメンバーの中では比較的付き合いは浅いけど意外といろんなとこで繋がりがあったり、REDЯUMイベントに出てもらったこともあるし、何より音楽に対する真摯な姿勢は見習うところばかりだし柔らかくも内に秘める鋭さは流石としか言いようがない。
今回事前に4人で集まって呑みながらミーティングしてアイディアを出し合ってからほんの数日後にミヤくんからデモ音源が届いた。
聴くと俺のドラムの手癖に近いフレーズばかりで正直もうこれ俺が叩いたってことで完パケでいいんじゃない?と思うほどのクオリティーだった。
とは言え俺もやるからには一緒懸命やりたい。レコーディングまでの数日間、この曲を嫌というほど聴き続け挑んだ。
レコーディングが始まりなかなか感触が掴めず苦労した時間が続く。
ちょっと休憩、とクールダウンしてると将司から「KAZIさん麦酒一杯呑んだ方が調子出るんじゃないですかー?!」との意見。さすがわかってる。しかもその時の将司の悪い顔ったら。
その甘い誘惑を断ち切り立て続けに6.7テイク叩く。
BPM190の速い曲、そして加齢、体力、理解力の低下と闘いながらも集中力が途切れる寸前の最後の何かしらを振り絞りようやくOKテイク。
一抜けで作業を終えた俺に黙って麦酒を差し入れてくれるミヤくん。なんと優しい男だ。
そして若干後ろめたいが1人プシュっと呑る。美味い!
178Rは祐也、さとしとベーシストは2人いてスケジュールによって変わるが今回はさとしがメイン。
今回祐也はグループLINEでの意見交換などが主だったが後日別録りで送られてきた曲中2:11〜2:16部分のベースを聴いた時、やっぱり素晴らしいベーシストだ!と唸った。
将司も初日は仮歌程度かと思ったが次々と魂の籠ったテイクを連発してなんとびっくりのOKテイクで終了。
ミヤくん、さとしも並行して作業を進め予定としては予備も含めて三日間のスケジュールだったが初日でほとんどが終わってしまった。
残り時間はさとしの若干の追い込み作業が行われる中、スタジオのBARスペースで将司と乾杯。
将司とは知り合って20年以上経つがこうやって一緒に作品を作ったのは初めてかもしれない。なんて事を2人で話しながら一杯が二杯、二杯が三杯といい感じに酔ってきたとこで初日終了。
二日目はさとしのベース録りが中心に始まり俺と将司は主に応援、そして4人揃っているうちにとコーラス部分の録音。
聴けばわかると思うが茨城県人3人がゲラゲラ笑いながらあれこれ出し合ったワードを全員で叫ぶ。
まだまだ作業が続くミヤくんとさとしを残して別現場がある俺と将司は退出。
後日ミヤくんから送られてきたミックス音源の感想で178RグループLINEでお互いを褒め称えるみんなのLINEがしばらく続きとてもいい時間だった。いつかアルバムとか作ってみたいと素直に思えるレコーディングだった。
たくさんの人に聴いてもらいたい。
そして茨城の音楽シーンに少しでも力になれたことを嬉しく思います。
「茨城大爆発」
茨城県出身、又は茨城出身メンバーの在籍するバンドやアーティスト25組による2枚組オムニバスCDアルバム!全曲、全アーティスト書き下ろしの新曲を収録。
※収益の全てはコロナ禍により苦しむ茨城音楽シーン活性化、アーティストの活動環境の良化、イベント費用等に使用させていただきます。
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