「こんなお姫様みたいな生活してバチがあたりそう。ご飯も出してもらって、寝て起きるだけですもの。タカハシさんのおかげ。どうもありがとう」
感謝されてるってうれしいけどすごい恥ずかしい。それほどでもない僕は、あわててコーヒーを飲み干した。
「そういえばお母さんにも色紙でいいかしら」とアキエさんに言われて、反射的に「いいです」と答えていた。スズキさんにピザでいい?と聞かれたときみたいだ。
「お母さんにも会ってみたいわ」とアキエさんが言った。「なかよくなれたらうれしいわ」
サトウさんが書類をもらって戻ってきて、「あさって退院だ」と言っている。もうじき春だと言ったアキエさんの予感は当たっていたみたいだ。
サトウさんたちはサトウさんが無造作に詰めたタオルや下着の入った紙袋を持って、アキエさんの洗濯物を取りに病室に行った。僕は庭を見ていたけどすぐにあきて、病院の中を歩いてみた。
病院の壁にはいろんな絵が飾ってあって、「病気が治って幸せ 病気になれて幸せ 昭江」という色紙があった。色紙には黄色いフリージアの絵が小さく描かれていて、アキエさんらしいと思った。
感謝されてるってうれしいけどすごい恥ずかしい。それほどでもない僕は、あわててコーヒーを飲み干した。
「そういえばお母さんにも色紙でいいかしら」とアキエさんに言われて、反射的に「いいです」と答えていた。スズキさんにピザでいい?と聞かれたときみたいだ。
「お母さんにも会ってみたいわ」とアキエさんが言った。「なかよくなれたらうれしいわ」
サトウさんが書類をもらって戻ってきて、「あさって退院だ」と言っている。もうじき春だと言ったアキエさんの予感は当たっていたみたいだ。
サトウさんたちはサトウさんが無造作に詰めたタオルや下着の入った紙袋を持って、アキエさんの洗濯物を取りに病室に行った。僕は庭を見ていたけどすぐにあきて、病院の中を歩いてみた。
病院の壁にはいろんな絵が飾ってあって、「病気が治って幸せ 病気になれて幸せ 昭江」という色紙があった。色紙には黄色いフリージアの絵が小さく描かれていて、アキエさんらしいと思った。