「お大事に」という名前の喫茶店は病院帰りのお年寄りで混んでいた。お客さんのほとんどが男性でタバコを吸っていて、カウンターはいっぱいだけど四人掛けのテーブルがひとつだけ空いていた。
1人でテーブル席に座るのは気がひけたので、僕は「もう1人きます」と黒いエプロンの女の子に言った。
オレンジジュースを注文して、スズキさんと交わした会話を思い出してみた。僕が卒業してすぐ陸上部を辞めたと言ってたけど、それってちょうど僕と付き合っていたころだ。
僕は大学生活のグチばかり話していて、スズキさんは記録が伸びたこととか代表に選ばれたことなんかをよく話してくれた。
得意だった長距離をやめたんだからよほどの理由があったにしても、相談くらいあってもよかった気がして、ちょっとくやしい。
それに辞めていたのに続けているふりをしていたって、ウソをつかれていたんだと思うともっとくやしい。
1人でテーブル席に座るのは気がひけたので、僕は「もう1人きます」と黒いエプロンの女の子に言った。
オレンジジュースを注文して、スズキさんと交わした会話を思い出してみた。僕が卒業してすぐ陸上部を辞めたと言ってたけど、それってちょうど僕と付き合っていたころだ。
僕は大学生活のグチばかり話していて、スズキさんは記録が伸びたこととか代表に選ばれたことなんかをよく話してくれた。
得意だった長距離をやめたんだからよほどの理由があったにしても、相談くらいあってもよかった気がして、ちょっとくやしい。
それに辞めていたのに続けているふりをしていたって、ウソをつかれていたんだと思うともっとくやしい。
続けているってすごいと思います。その娘さんもK郎さんも。