伊藤若冲(1716-1800)は、江戸中期、京都に生まれた画家です。
緻密な線描と極彩色の作品を手がける一方、伸びやかで自由な筆遣いとユーモラスな表現が特徴的な水墨画を数多く残しました。
若冲作品の魅力は、なんといっても、動物でも植物でも生きものたちに等しく向けられた画家の眼差しが捉えた、生命の耀きに他なりません。作品を目の前にした人は、そこに命あるものの力強い生きる力を感じ取ることができるでしょう。
特に晩年、天明の大火(1788年)で焼け野原になった故郷・京都を目のあたりにした若冲の、復興に寄せた気持ち、芸術に託した想いもご紹介したいと考えています。また、アメリカのデンバー美術館、ミネアポリス美術館などのご協力をいただき、海外の人たちが愛した故に日本を離れることになった作品もご覧いただきます。
東日本大震災からの復興祈念とするものです。
・《百犬図》個人蔵
・《象と鯨図屏風》MIHO MUSEUM
・《菊花図》デンバー美術館
・《老松鸚鵡図》個人蔵 なども展示されています。
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