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もんく [とある南端港街の住人になった人]

家が家という機能を捨てる時

活断層ハウスの1階は壁がいくつか無くなった。できれば天井板も取り除きたいところだが、構造を見ると一度始めると全面やらなければならないのと、片方の部屋をやるともう一方もやりたくなりそうなので躊躇している。埃だらけになるのが目に見えているというのもある。





これまでここに人が生活していた間はここは家という機能を与えられていたが、人がいなくなって生活をしていないとこの建物は「家」という機能を脱ぎ捨ててしまう事ができる。ただの建物になって構わない。つまり、人の生活に合わせて調整していたところをこれからは無視したり無くしたりしてただそこにある建物であることを好き勝手に主張してそこに在れば良い。人に合わせるのではなくて、これからは人が客になるで構わない。

居間という機能を割り当てらて仕切られた一部分で人が寛いで過ごしていたところを仕切りを無視してその外だったポイントと内だったポイントを同等に使わせるとか、クロスして使わせるのも良い。一つの部屋には一つの灯りであったものが、あるポイントの灯りがこれまで仕切られて光が届かなかったポイントを照らしても良い。あちら側とこちら側で一つの光によってグラデーションができるのも良い。

ところで、今日あるものが見つかった。



押入れの天井板の上にこの緑色の石があった。そこはこの家の中心あたりだと思われる。大工さんが何かに使って置き忘れたのかもしれないが、こんな石を使うのかどうかはわからない。洗うと綺麗な緑色で、形は三角形だ。この家の土地と似た三角形だ。元の場所に近いところに戻しておくことにした。この家が建った時から50年間、日の目を見ずにここにあったという事は石もこの家の一部なのだろう。



オークションで落としたスピーカーは到着してキャサリンさんが開梱確認してくれた。ありがとう。


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