レコードプレーヤーSony PS-X2の足と自動機構の修理が終わった。
足
足は昔からハウリング対策と微振動対策で交換する人がいたので、もしかするとジャンク品で安く手に入るかなと思ったところが、そうでもなかった。けっこう高いので買わずに修理することにした。
下の画像が修復を終えた姿。
中にM5x25のネジと3ミリ厚のゴムスペーサー(ワッシャーのような形状のゴム)を入れ、出口に飾りナット(白)を取り付けて固定した。飾りナットは他の足にも取り付けて高さが違わないようにした。どのみちどれもゴムがヘタっているから少し持ち上げた方が良いので好都合。
下からみるとネジが見える。まあ、良いでしょう。
自動機構
底板を開けてみたところ、レコードサイズ選択するロータリースイッチの中のリンク部品が半分壊れていて空回りしていた。
手前のネジ穴にイモネジが入るが、イモネジを受けるシャフトはなんと丸棒。位置決めもこのイモネジがするようになっている。これをきつく締めたからか、経年でかわからないが割れかけていた。瞬間接着剤とティッシュで強化したが無理だったので裏面に鉄のワッシャーを貼り付けその周囲2液エポキシ接着剤で補強した。
さて、イモネジの調整の仕方が見て全くわからないのでサービスマニュアルを探すもこの機種の物は出てこない。仕方ないので似た機構を持つ機種PS-X6/X7の英語版サービスマニュアルを見ることにした。
この図が要点。Bとサイズセレクターカムの小さな穴、そしてそのピボットを直線上に並べる。直線に並んだところで先程のプラスチックのリンク部品のイモネジを締め込む。(壊さないように注意して)(X2はマニュアルの小穴は無い)生産の時には直線を合わせる治具を使ったのだろうと予想。
こんなの、マニュアルが無ければ絶対にわからないだろう。直線に合わせて金属板の奥にあるイモネジを締めて調整だなんて、ソニーの生産現場はブーブー言わなかったのだろうか?しかも壊れやすいパーツ。
使われている板金、全部型でカットした物でなくて職人がけがいて切ったのもあるようだから販売数が少ない物だったのか、それとも初期品だったのか?
さて、ここまでやって完璧!と思って試運転するが、何度調整してズレる。何か変。再度マニュアルを読んでみるとガイドブッシュを回して微調整できると書かれている。が、回せるようになっている気配はない。X2は違うのか???と思い、ガイドブッシュの軸の行き先を探すと、なんと、表側にゴムの凸がある。
開けてみると穴。
なるほど、ここにドライバーを突っ込んで微調整ができるようになっていたとは。
というわけで、めでたし、めでたし。PS-X2、完璧な状態に復帰したのだった。