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『上意下達』の読み について

2012-05-23 04:44:31 | 眇め草紙

 

『上意下達』の読み について

 『上意下達』の読みについて、「今までテッキリ『ジョウイゲダツ』と読む(言う)のだとばかり思っていました。まさに赤面のイッタリキタリです。冷や汗ものです」

 …いえいえ、決して‘そんなに恥じ入る’ことはありませんよ。理由をお話しします。


 新聞記者は、商売上“言葉のプロ”です。中でも、校正記者は、辞書を引く事の専門家で、その道のプロ中のプロと言って良いでしょう。

 1990年当時、読売新聞の記者をしていた石山 茂利夫(下記 )が著した日本語矯(た)めつ眇(すが)めつを読むと、石山氏も長い間、「ジョウイゲダツ」と読んでいたことが述べられています。


         
  国立国語研究所  〒190-8561 東京都立川市緑町10-2

 同氏は、国立国語研究所の職員から、ある新聞社の校正記者に、「『上意下達』の読みで、『じょういげだつ』も認めている辞書はないか」と、しつこく聞かれて困ったとグチをこぼされた。
「げだつ」と読むと信じ込んでいた石山氏には、初め、(国立国語研究所の職員の)話の筋がよく飲み込めないで大いに困惑したそうだ。

 誤読と知ってショックを受けた同氏は、読売新聞の同僚や大学の同窓生20人を対象に『上意下達』をどう読んでいるか調べてみた。結果は「かたつ」と読んだのは、6人だけ。そのうちの一人は「どっちでもいいんじゃないの」とあやふやだった。

(さすがに、したたつと読んだ人はいなかったらしい。「したたつ」では、あまりにも、お下品な…


 石山氏は、当時自分が担当していた読売新聞「東京ことば」の欄で、読者に呼びかけてみた。回答数75通。うち、「じょういげだつ」と読んでいた人が71%、「じょういかたつ」が29%だった。
連載の内容からいって、回答をくれた読者は普通より言葉に関心を持っている人たちであろう。それがこの結果だ。 だから、冷や汗ナンゾかく必要は全くありませんヨ。


(参考)
石山 茂利夫:1943年生まれ。早大政経学部卒。‘67年、読売新聞社に入社。著書は『日本語矯めつ眇めつ』(徳間書店)の他、多数。  


 

       
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4 コメント

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またひとつ賢くなりました (矢野周三)
2007-03-29 20:47:45
じょういげだつと読んでいた組です。
じょういげだつではパソコンが変換してくれないので、かたつと打って見たら、上意下達になりました。
漢字が書けなくなるのはパソコンの弊害ですが、このような利益もあるんですね。
それから「したたつ」ジョークは笑えました。ザブトン一枚!
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ザブトン (言いたい放題(管理人))
2007-03-31 20:07:37
ザブトン一枚に感謝!
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Unknown (鷹月)
2007-09-17 22:34:36
正直「じょういげだつ」だと思ってました、勉強になりました。
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なぜ? (JSBACH)
2008-02-11 18:31:04
私も「げだつ」と読んでいました。

で、いろいろ調べたのですが「なぜそう読むのか?」、「なぜそれが正しいのか?」を説明したものには出会えませんでした。

どなたか理由をご存じの方はいらっしゃいますか?
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