にほんごであそぼ
テレビをあまり見ない私だが、とても気に入っている番組がある。NHK教育テレビの「にほんごであそぼ」と「クインテット」という幼児向け番組だ。制作者の良心が伝わってくる良質なものだと思う。
出演者は、コニシキ(小錦)と幼稚園児、そして準レギュラーが、狂言師・野村萬斎、小さんの孫と若手の講釈師(名前は忘れた)他。日本語の題材が凄い。鴨長明、紫式部、芭蕉、漱石、島崎藤村、太宰治、宮沢賢治・・・。とても幼児向けとは思えないレベルである。
相手が幼児だからと言って、題材の選択や番組構成に手を抜かず、徹底的に凝りまくり、且つ丁寧に作っているのが、見る側に伝わってくる。最近、幼稚園・保育園児の間で、寿限無が流行っているそうだ。当番組の影響であるらしい。
わけても気に入っているのが、萬斎の受け持っているコーナーだ。数種類の出し物(?)のうち、「ややこしや~ぁ、ややこしや」というのがとくに出来が良く、興味を惹く。
『わたしが、そなたで、そなたが、わたし。ややこしや~ぁ、ややこしや・・・(以下、略)』と狂言調で囃す。いや、実際に狂言を演じる。これが、とても面白い。これも幼児が非常に喜んで口真似をする。
制作者は間違いなく、デカルトの cogito ergo sum を念頭に置いていると思うが如何? デカルトもマッツァオとか。
平成17年4月4日 YBB