
高山祭りのカラクリ屋台:布袋台(ほていたい)
日本三大美祭として名高い高山祭りは、春秋の年2回催される。高山祭りは春の山王祭りと、秋の八幡祭りの総称をいう。
春の山王祭りは、例年4月の14日・15日に開催され、12台の屋台が引き揃えられる。14日の夜には、曳き別れと呼ばれる夜まつりがある。
また、秋の八幡祭りは、例年10月の9日・10日に開催され、11台の屋台が曳き揃えられ、9日の夜には、宵まつり(夜のまつり)が開催される。
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今回の旅は、15日(日曜日)に高山を訪れた。秋祭りの時期は過ぎていたが、幸いにも今年は高山市の市制70(?)周年を記念して、祭り屋台が屋台蔵から引き出され、道路に展示されていた。それは美事なものだった。
お目当ては、布袋台のカラクリ人形の実演だった。高山には、カラクリをする屋台が、4台現存する。
そのうちの布袋台の布袋の演技が見たかったのである。㊦の布袋台の一番前に居る布袋が、後から出てくる二人の童子を肩車にするというのが筋書き。
布袋台 ↓
童子を一人ずつ肩車にするのだが、童子は上の鉄棒に懸垂をしている格好で‘せり’出してくる。童子は鉄棒の逆上がりをしながら、布袋の方に肩車をする。
しかしこの一連操作は、屋台の裏にいる人間が行っている。だから、そおスンナリとは行かない。
何回も失敗をしながら、トライする。時間にして約20分くらい、二人の童子を肩車した瞬間に布袋がみせる得意満面の笑顔は実に素晴らしい。観客はドッと沸き、拍手が鳴りやまない。
布袋の面貌(かお)は面だから変わるはずもないが、成功した瞬間、さも満足そうに顔を上下させ、いかにも得意満面に見えるから不思議だ。このカラクリの秀逸なところだ。一番人気があるようだ。
この旅の圧巻であった。
06.10.24