
娘
お古い話になるが、満州娘(クリックすると曲が流れます)という唄が1938(昭和13)年に発売されて、大ヒットした。
♪私や十六 満州娘
春よ三月 雪解けに
迎春花が 咲いたなら
お嫁に行きます 隣村
王さん待ってて 頂戴ネ
「娘」という言葉の意味は、現代と昔…とくに江戸時代とは大きく違った。
「娘」とは、この唄にあるように16歳を中心にした15~17、百歩譲ってもせいぜい18歳までを指した。19歳になれば、親は「行き遅れになった」と言って、婚期を失した娘を非常に心配した。20歳になってしまえば、もう「年増」だった。
男も遅くとも13~14歳になれば元服をして成人男子の仲間入りを果たした当時と現代では、社会の仕組みも大きく異なり、一概に単純に年齢だけを比較して、ことを云々することはできない。
しかし、昔の人が現代から見れば、早熟だったと言えないこともない。平均寿命が短かったことも影響していることだろう。 嘘だろう? 本当です。
しかし、16歳で結婚して子をなし、一家の主婦として働くとは驚きである。今じゃ、30代、40代の独身も珍しくない。とくに女性の独身が多い。
現代の独身主義は、平均寿命が延びたことや、人びとの生活が豊かになったことと無縁ではないだろう。
愚見では、これは女性の反乱だと思う。明治以来、女性を「家」に縛り付けた家中心主義が原因と考えられる。この反乱は、結果として、少子化に拍車をかけるだろう。だがこの傾向は当分納まるまい。2500年には、日本の人口は10万人になるとの予測も出ているらしい。
がしかし、心配はイルマイて。なぜなら、今の傾向に対する反動が必ず来る。それが30年先か100年先かは知らないが、歴史は揺り戻し=反動の歴史なのだ。歴史は繰り返す。
06.01.04