梅雨の陰陽
写真㊤:三社祭は神輿渡御が有名であり、浅草神社神輿の渡御(本社神輿三体 一之宮・二之宮・三之宮)は日曜日午前6時浅草神社境内より担ぎ出され、それぞれ三方面に別れ氏子各町会を練る。2005/05/21 ■「もののはじめblog」iina氏 写真集:浅草界隈より)
ものには必ず「陰陽」というものがありましてナ。たとえば…
「手の甲」は「陰」でして、「手のひら」は「陽」だそうですナ。
ですから陰の幽霊は、「陰」である「手の甲」を胸の前で七、三に構えダランと下げて、「ウラメシヤ~」と出てくる。
祭りの御神輿は陽ですから、一層盛り上げるために陽の「手のひら」を上に向けて煽ります。♪ワッショイワッショイッ! 景気が良くなる。
これを陰の「手の甲」でやると具合が悪い。スケベったらしい幽霊みたいに、手の甲をダランと下に下げて、そぉれわっしょい、わっしょい…はあ~重たいなあ…もう降ろせ~…。これじゃ盛り上がりませんナ。
喧嘩も陽ですから、陰の手で押さえつけるように「まあまあまあ…」。これで喧嘩は収まる。
これは陽の手でやると、マズイことになる。「まあまあまあ、○○さん、お止しよ!(手のひらで煽る) △△クンもお止しよっ!(手のひらで煽る) ええい、めんどうくせえ! やっちまえッ!!!」
(毎日新聞)
梅雨にも陰と陽があるそうですナ。沖縄気象台によれば…
梅雨時期の雨の降り方には「陽性梅雨」、「陰性梅雨」の2種類があります。
陽性梅雨…雨が集中して激しく降ったり、晴れたりを繰り返す。
陰性梅雨…シトシトと雨が降り続き、ぐずついた天気が続く。
一般的に日本では
梅雨前線が南にあるとき(梅雨前期)…陰性梅雨
梅雨前線が近づいて通過するとき(梅雨後期)…陽性梅雨
前線の南側では暖湿な空気が活発に流入してくるので、積乱雲が発生しやすく、陽性梅雨となります。
前線の北側では寒気の流入による雲が広がって天気がぐずつき、陰性梅雨となります。
このため、日本本土の梅雨入り後は、一般に梅雨前線は本土の南側にあるためぐずついた天気が続きますが、梅雨期後半になり、前線が北上してくると激しい雨が降り、やがて梅雨明けとなります。
ここ石垣島を含めた南西諸島では、梅雨入りした直後から前線が近くにあるか、北側にあるのでほとんど陽性梅雨です。
また、西日本では陽性梅雨は顕著ですが、北日本でははっきりした陽性梅雨が現れないことがあります。これは、梅雨前線が北上するに従って勢力を弱め、暖湿流の補給も弱くなるためと考えられて
います。
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梅雨の発生するしくみ
日本付近では、停滞性の前線が日本の南海上で5月頃から出現して、次第に北上していきます。また、停滞性の前線の周辺では、ぐずついた天気が多くなります。
この停滞性の前線の影響による天気の悪くなる時期を「梅雨期」、停滞性の前線を「梅雨前線」と呼んでいます。また、梅雨前線上に低気圧が発生すると前線の活動が活発になり、時には大雨を降らせます。
梅雨は日本を含む東アジアに特有の季節現象です。それでは、梅雨はどのようにして発生するのでしょうか?
同じ梅雨前線でも、沖縄付近と日本本土付近の前線の構造は異なります。沖縄付近の梅雨前線は、朝鮮半島付近に中心をもつ高気圧(やや寒冷、乾燥)と小笠原高気圧(温暖・湿潤)のぶつかり合うところ、本土付近の梅雨前線は、小笠原高気圧(温暖・湿潤)とオホーツク海高気圧(寒冷・湿潤)とのぶつかり合うところにあたります。
沖縄では梅雨期に乾燥注意報が発表されることがよくあります。梅雨期なのになぜ?と、不思議に思うかも知れませんが、梅雨前線が南下し、前線の北側の冷たく乾いた気団に覆われたときに、乾燥注意報が発表されることがあります。
日本本土付近での梅雨前線の発生の模式図
梅雨前線の現われる気圧配置は安定していて、長い間日本にぐずついた天気をもたらします。梅雨時期の主役であるオホーツク海高気圧の生成には、実は上層の「ジェット気流」が深く関係していると考えられています。
ジェット気流は冬の間はチベットやヒマラヤの南側を流れていますが、季節が進むに従って北上し、梅雨時期になると、チベットやヒマラヤにぶつかるようになります。こうなるとジェット気流は南北に分流し、再びオホーツク海付近で合流するような流路をとります。オホーツク海付近で合流するということは、空気が集まるということなので、下降気流を生じ高気圧を生成します。これがオホーツク海高気圧です。さらに季節が進むと、ジェット気流はチベットの北側を流れるようになります。こうなるとオホーツク海の上空の空気の収束も弱くなり、オホーツク海高気圧の勢力も弱くなります。
ジェット気流の推移
梅雨も後期になるとオホーツク海高気圧の衰弱と共に小笠原高気圧が強化され梅雨前線を北上させます。こうして南側の地域から梅雨が明けて、本格的な夏の到来となります。
一般的に「北海道には梅雨がない」といわれていますが、北上する梅雨前線は北海道を通ります。ただ、北海道にまで達するときには梅雨前線の勢力も衰え、北上スピードも速いので現象が顕著ではありません。それで「梅雨」と呼んでいないのです。
2005/06/28
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