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マトリ・・『牢屋でやせるダイエット』読後感

2005-03-18 12:20:08 | 眇め草紙
マトリ・・『牢屋でやせるダイエット』読後感
 (イラスト:麻薬取締官のカイ〈右〉とハル〈左〉)

 「マトリ」とはご存知でしょうか。「焼き鶏の食材を売っている会社」ですって? それは「ナトリ」です。「厚生労働省麻薬取締官」のことです。

中島らも

 大麻吸引で逮捕された「中島らも」が最近出版した、『牢屋でやせるダイエット』という本を読みました。中島らもという人は、結構面白い人ですから、読んでみたのです。この本も実に中島らもらしく面白かったと思います。

 「面白い」とは、次のような意味からです。物事を見たり判断したりする際に、世間で言う「既成の常識的な観点」を少しずらして、その意図的にずらされた視点からものを見るという意味です。そしてその切り口が鋭く且つ美しいのです。
同じような人物に、「東海林さだお」がいます。中島らもは、朝日新聞に『明るい悩み相談』を連載し好評でした。東海林さだおには『明るいクヨクヨ教』という閻魔大王でも抱腹絶倒する本があります。この二人は、良く似ているのです。

しかし敢えて比較すると、東海林さだおが明るく健康的な笑いを誘うのに比べ、中島らもには、些か屈折した魅力が感じられます。

(補足)
この本(『牢屋でやせるダイエット』)から落語に関係する部分を引用すると・・・立川談志がインタビュアーとの対談で・・

《談志「音楽と映画は楽しくなけりゃ」
インタビュアー「じゃあ、師匠、落語も楽しい方がいいんですね」
談志は首を横に振り「落語は人間の業をあざ笑うものなんだ。だから楽しいものではない」

こう答えていらっしゃる。談志師匠は「わかって」おいでである。こういう人と会って話がしたい。いろいろ共感できる話題があるように思うのである》(『牢屋でやせるダイエット』より)


【訃報】
中島らもは2004年7月26日、神戸市内の病院で、
脳挫傷、外傷性脳内血腫の為、死去いたしました。(享年52)

故 中島らも 夫人(中島美代子)より


突然のお別れとなり、皆さま、さぞ驚いていらっしゃることでしょう。
きっとらもも驚いて、そして多分「ふっふっふっー」と喜んでいると思うのです。
とても自分らしいお別れができたから。

らもは「おれはみんなの笑顔で生きているのだ」と白状したことがあります。
幸せだったんです。

今までどうもありがとうございました。
皆さまもどうぞ、笑顔の絶えない毎日をお過ごし下さいませ。
                     
2004年7月28日         中島美代子

 
★ご冥福をお祈りいたします。

平成17年3月18日  B

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