ノルウェイの森

ノルウェイの森でかくれんぼっ

「Nのために」

2014-10-19 21:52:21 | 


 そのひとのためなら、自分を犠牲にしてもかまわない
 そのひとのためなら、どんな嘘でもつける
 そのひとのためなら、なんでもできる
 そのひとのためなら、人殺しにもなれる

 あのとき、大切なひとのことだけ考えた
 大切なひとが、いちばん傷つかない方法を考えた
 後悔なんかしていない
 どんなことだってやる
 起こったことのすべてを
 わたしは
 受け入れる



書店の入口で大量に平積みされていた「Nのために」
読んでみようと決心させたのは
「告白」を思い出したからに違いない
余計なことをつけ足してしまうが
カバーのないまっ白なハードカバーの本が出現して
二度と触れることのできないものに触れることができるような
錯覚を起こしたのだろう
このひとの作品は読まないルールにしていたのに
逆に働いてしまったようだ