森へいらっしゃいませんか

ねえ もう少し聞いてくれる?

あたい? ウメ

2013-07-12 | 栗の介闘病記
えっ?  呼んだ?


あたい?  ウメよ。

気が強い上に末っ子で甘やかされてるからかしら、めちゃめちゃ性格悪いって言われるわ。

そんなあたいが今日は代筆するわね。

あたいの代筆は初めてだから嬉しいでしょ?  

兄ちゃんの手術は昨日の夜 無事終わったわ。

クリニックの院長先生の報告はなんだっと思う?

まずね、開口一番にこう言ったのよ。

『自分としては快心の出来だったと思います』ってね。

あたいもその場にいてしっかり聞いたわ。すごく自信あり気だったわね。

この先まだどうなるかわからない状況でそこまで言い切るんだから、そうとういい状態だってことだと踏んだわ。

あたい人を見抜く目があるのよ。

あの先生のあの顔とあの張りのある言葉は本物だわね。まず間違いないわ。



ちょっと足崩させてもらうわ。


こめんなさい、レディなのにお行儀が悪くて。

レディなのよ、あたい。

もう一歳なの。人間でいったら18歳なんだわ。青い果実ってとこかしら。

でもあたい、軽くないからちょっとイケメンくらいじゃあ落ちないわよ。

兄ちゃんの話 続けるわね。

面会はどうしますかって言われたけど、みんな我慢したのよ。

そりゃあみんな会いたいわ。あたいだって兄ちゃんに会いたいわ。

でもね、一緒に帰れないのに会っても絶望するのは兄ちゃんだと思うわけ。

自分の自己満のために兄ちゃんを振り回したくないって考えを貫いたってわけ。

間違ってたかしら。

かなり悩んだ挙句の結論だったんだけど、未だそれが正解だったかどうかは自信がないってママさん言ってるわ。

寂しいわねぇ。あたい、なんだかんだ言っても兄ちゃん大好きなのよ。



最後はきちんと〆なくちゃ。


あたい、兄ちゃんのこと世界一好きだから、兄ちゃんは生きててくれるだけで充分だと思ってる。

きっと将来は昔みたいに一緒に走れるようになるとは思うけど、もしそうならなくてもあたいはいいと思ってる。

兄ちゃんは兄ちゃん。

大好き。

ずっと傍にいれたらそれでいい。

お嫁になんか行かないわ。

たとえ何人の男があたいに群がって愛を語っても、貢がれても、あたいは一生このうちで兄ちゃんの傍にいるって決めてるの。

まあねぇ、兄ちゃんを超えるオトコがもし現れたときは自信ないけど、あたいを落とすことは限りなく難しい問題だと思うわ。

今日もね、兄ちゃんの病院で強烈なラブコールをされたんだけど、まぁ、あたいにとってはいつものことだけど、カレに言ってやったわ。

あたいを落とすのは百年早いわってね。

まぁそんなこんなで兄ちゃんの手術が無事終わったことをココで報告するわね。

たくさん心配してくれて、たくさん応援してくれてありがとうって気持ちでいっぱいよ。あたい。

んじゃまた、続きはのちほどね。

あたい、ウメ。