ウクライナやイスラエル・ガザ地区の紛争(戦争?)が、今(2024年3月12日現在)進行中です。古代の昔から他国・他民族の支配を経験したことが無い島国の日本人には、それらの背景にある陸続きの国・地域の歴史的な民族や宗教・文化・経済的な対立は複雑で、教科書的には理解できても体感的・感情的には縁遠く思えてしまいます。
写真①講座
親日国として知られるポーランドも、大国ドイツやロシアに挟まれて国の分割や消滅、領土の交換、キリスト教への改宗等そんな波乱万丈な1000年の歴史を持つ国です。言語的・民族的にはロシア人やウクライナ人、チェコ人、クロアチア人等と同じスラブ系で、第二次大戦後を経て現在は、ポーランド人が人口の96%を占め、EUとNATOに加盟しており政治的・社会的にも安定しています。
さて、2024年3月10日に東京都多摩市関戸公民館において、多摩市国際交流センター(TIC)が主催する国際理解講座「ポーランド共和国について」が開催され受講して来ました(写真①参照)。講師のマウゴジャタさんは、ワルシャワ大学日本語学科を卒業され、2012年に来日して現在ポーランド語の講師や翻訳・通訳をされています。国土面積は日本の85%、人口約3800万人のポーランドの紹介を、とても流暢な日本語でプレゼンしてくれました。
ポーランドが生んだショパンやキュリー夫人、ヨハネ・パウロ2世、アンジェイ・ワイダ映画監督等の新旧様々な分野の著名人や、首都ワルシャワやクラクフ、アウシュヴィッツ(ユダヤ人強制収容所所在地)等の都市に続き、料理や民族衣装等を紹介されました。最後に、日本人にも知られている「森へ行きましょう」の音楽に合わせてダンスも踊り(写真②参照)、とても和やかな楽しい時間となりました。
写真②ダンス
プレゼンの中で印象的だったことは、100年も前のロシア革命時に、シベリアで家族を失ったポーランドの孤児たちを日本赤十字社等が人道的観点から救済し、福井県敦賀市で彼らを保護し、そしてポーランドへ帰国させた史実に触れた時です。マウゴジャタさんが日本人への感謝と感動の思いが込み上げ涙して話されました。恥ずかしながら、筆者には初めての史実でした。
なお、現在、2008年に敦賀港開館した「人道の港 敦賀ムゼウム」に関連資料等が保管・展示されています。
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