写真①。
2024年2月に、筆者は30年ぶりに2度目となる米国首都ワシントンDCを訪問しました。今回私の一番の目的はスミソニアン学術協会が運営する19の博物館と研究センターの見学です。米国を代表する科学、産業、技術、文化、芸術、歴史、自然等の博物館や教育研究機関が、ホワイトハウスや合衆国議会議事堂、ワシントン記念塔、リンカーン記念堂(写真①↑参照)、ポトマック川沿い桜並木等と共にナショナルモール周辺に立ち並んでいます。これらの政府機関や博物館等の観光スポットは、計画的に設置・整備され、少し頑張れば全て徒歩圏内にあります。ワシントンDCには全米、全世界から観光客がやってきますが、博物館等は基本全て入場料が無料です。
筆者は3泊しましたが、収集物は1億4200万点と言われるスミソニアン博物館群は一つ一つの博物館・美術館がとても大きく、全てをゆっくり観覧するには不十分でした。しかも、一番人気のある「国立航空宇宙博物館」は建物の半分が改装中でした。残念!
写真②。
そんな中で、このブログでは「国立アフリカ系アメリカ人歴史文化博物館」(National Museum of African American History and Culture)をご紹介します。写真②↑はそのユニークなデザインの外観です。
2016年9月にオープンした、スミソニアンで一番新しい博物館で、人気も高く事前予約が必要です。館内はアフリカ系アメリカ人の歴史と文化に焦点が当てられ、奴隷制度、分離政策、公民権運動、初の黒人大統領等の歴史がビジュアル化され、詳しく分かりやすく展示されています。筆者にはとても感動的で学ぶことの多い1時間余りの観覧でした。そして、黒人の音楽やスポーツ、アート等の分野での活躍や功績は圧巻です。誰もが知るスーパースターの記憶がよみがえります。
以下、1960年代以降の展示の中から撮った写真の一部です。
・写真③↑:キング牧師の"I Have a Dream"の演説は米国の歴史の転換点です。1964年にノーベル平和賞を受け、1968年39歳の時に人種差別主義者の白人に暗殺されました。
・写真④↑:1968年メキシコ五輪の陸上200m表彰式で黒人メダリスト2名が、米国旗が掲揚され国歌が演奏される中、下を向き靴を脱ぎ黒い手袋をした拳を突き上げ人種差別に抗議を示しました。彼らはその後処分を受け、競技人生を終えました。
・写真⑤↑:「Black is Beautiful」ムーブメントは1960年代に米国で始まり、アフリカをはじめ、日本を含めて世界中に広まっていきました。
・写真⑥↑:マイケル・ジョーダンやタイガー・ウッズ等は黒人の間だけでなく全人類のスーパースターです。
・写真⑦↑:2009年1月就任の第44代米国大統領は黒人初(有色人種初)のバラク・オバマ大統領です。父はケニア出身の黒人、母はカンザス州出身の白人で、彼自身は1961年にハワイで生まれています。ノーベル平和賞を2009年10月に受賞しています。
以上
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