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2019.8.20【週刊金曜日|「中国人強制連行」訴訟で賠償請求棄却  大阪地裁 平野次郎|2019年2月21日10:13AM

2019年08月20日 | ⑵あとの祭り、取り返しのつかない《植民地戦争のあとの暴力と差別・排外=掠・姦・殺
「強制連行の史実を認定」「国の関与を認める」「請求棄却」――原告らが掲げる3本の垂れ幕が判決のすべてを言い表していた。

アジア太平洋戦争末期に日本政府によって花岡鉱山(秋田県)や大阪港に強制連行されて過酷な労働を強いられたとして、中国人元労働者と遺族ら19人が国に計8250万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が1月29日、大阪地裁であった。

週刊金曜日|平野次郎|2019年2月21日10:13AM|「中国人強制連行」訴訟で賠償請求棄却  大阪地裁
   http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2019/02/21/antena-422/
 「強制連行の史実を認定」「国の関与を認める」「請求棄却」――原告らが掲げる3本の垂れ幕が判決のすべてを言い表していた。

 アジア太平洋戦争末期に日本政府によって花岡鉱山(秋田県)や大阪港に強制連行されて過酷な労働を強いられたとして、中国人元労働者と遺族ら19人が国に計8250万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が1月29日、大阪地裁であった。

 酒井良介裁判長は「国策の下、中国人労働者は強制的に日本に移入され、衣食住が著しく制約された劣悪な環境の下で長時間労働に従事し多数の労働者が命を落とした」と認定したが、「日中共同声明(1972年)によって裁判上の個人の請求権は放棄された」とした西松建設強制連行訴訟の最高裁判決(2007年4月)を踏襲し、原告側の請求を棄却した。

 訴訟の最大の争点は、最高裁が示したこの判断の当否だった。日中共同声明によると、中国政府は日本に対する戦争賠償の請求を放棄するとし、個人の請求権放棄について明記していない。だが最高裁判決は、サンフランシスコ平和条約(1951年)の「連合国はすべての賠償請求権を放棄する」との条文に個人の請求権放棄も含まれるとの解釈を示し、共同声明について「条約の枠組みと異なる処理が行われたものと解することはできない」とし、「裁判上訴求する権能」を失ったと結論づけた。

 原告側は(1)条約の締結に中華人民共和国は参加しておらず、条約の枠組みは共同声明に及ばない、(2)西松訴訟広島高裁判決(2004年7月)が「共同声明は条約とは明らかに異なり、中国国民が請求権を放棄することは明記されていない」とした判断との論理的整合性がない、(3)共同声明の日本側草案にあった「いかなる賠償の請求」の「いかなる」が削除されるなど締約過程の考察が不可欠――と指摘。「最高裁判決の判断は誤っており、判例変更は免れない」との主張を展開した。

 一方、国側は強制連行などの事実関係について一切の認否を明らかにせず、原告側の請求に対し西松訴訟最高裁判決を援用するなどして棄却を求めた。

07年最高裁判決が大きな壁に】

 中国人強制連行は「外務省報告書」(1946年作成)などによると、戦争末期の労働力不足を補うため日本政府が42年に「華人労務者内地移入に関する件」を閣議決定。翌年から敗戦までに戦闘の捕虜や拉致した民間人など3万8935人を日本に連行し、国内の炭鉱など135事業所に配属。このうち花岡鉱山では986人が鹿島組(現・鹿島)のもとで河川工事などに従事、大阪港では約1000人が港湾荷役や造船所などで労働を強いられた。

 花岡鉱山では45年、過酷な労働や虐待に耐えかねた中国人労働者らが蜂起したが憲兵隊に鎮圧され、事件後の拷問を含め死者は419人にのぼった。この「花岡事件」をめぐり95年6月、生存者や遺族らが鹿島に損害賠償を求めて東京地裁に提訴。2000年11月に東京高裁で和解が成立し、鹿島が中国赤十字会に5億円を信託して関係者の生活支援などに当てている。だがこの裁判では日本政府の加害責任を問えなかったため、15年6月に今回の訴訟が提起された。

 現在、日本の裁判所で争われている強制連行訴訟はこの訴訟だけになっている。07年の最高裁判決が大きな壁になっているからだ。だが、最高裁判決は「訴求権を失った」と判断したものの、請求権については「実体的に消滅させることまでを意味するものではなく」とし、和解による解決の道を残した。

 09年10月、西松建設は被害補償などの基金として2億5000万円を拠出して和解。16年6月には三菱マテリアル(旧・三菱鉱業)が元労働者や遺族に謝罪金として1人あたり10万元(約170万円)を支払うことで和解している。

 原告らは判決後の記者会見で、「国の関与を認めるなら賠償を命じるべきだ。控訴して最後まで闘う」との決意を示した。

(平野次郎・フリーライター、2019年2月8日号)




株式会社 北鹿新聞社|6月のニュース/花岡事件 遺族ら参加してフォーラム 大館 国賠訴訟の現況報告 2019-06-30
  http://www.hokuroku.co.jp/publics/index/51/detail=1/b_id=797/r_id=2395/
 「花岡事件」を語り継ぐための「中国人強制連行フォーラムin大館」が29日、大館労働福祉会館で開かれた。花岡鉱山や大阪の造船所で過酷な労働を強いられた中国人労働者らの国家賠償訴訟に携わる和田義之弁護士(44)=大阪市=が、大阪地裁での判決や控訴審への展望などを報告。遺族からの証言では「日本政府は侵略戦争で、無数の中国の幸せな家庭を離散、破滅させた」などと訴えた。
 NPO花岡平和記念会などで組織する「6・30実行委員会」(川田繁幸委員長)が主催。中国からの訪日団を含む約80人が参加した。
 訴訟は、元労働者や遺族が国に損害賠償と謝罪を求めたもの。2015年の第1次提訴から14回の弁論を経て、今年1月下旬の大阪地裁判決で請求が棄却された。
 花岡に連行された原告の本人尋問などを基に、中国人労働者の強制連行と、多くが命を落とした事実は認められた。和田弁護士は「戦後70年余りがたち、直接証拠が失われつつある」と説明。一方、国の責任については、「日中共同声明で裁判上の個人の賠償請求権は放棄された」とした07年の最高裁判決を踏襲して、認められなかった。
 7月20日に控訴審の初公判が予定されているという。和田弁護士は、客観的証拠の補充や強制連行の実態の特徴把握といった今後の展望を説明。「労働者本人だけでなく、遺族も被害に遭ったという視点も重要。国が国際人道法に反することをしたと主張していく」などと述べた。
 このほか来市した遺族5人を代表して2人が登壇。このうち父と叔父が連行されたという丁懐義(テイカイギ)さん(65)は「2人も、残された家族も、地獄のような日々を送った。日本政府の謝罪と賠償を求め続けるのが遺族の使命」と強調した。
 30日は午前10時20分から、花岡町の十瀬野公園墓地で市主催の慰霊式が行われる。午後1時30分からは信正寺で「花岡の地日中不再戦友好碑をまもる会」による慰霊祭が開かれる。



人民新聞2019/1/29 中国人強制連行・大阪・花岡 国賠訴訟 「判決」! https://jimmin.com/events/event/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E5%BC%B7%E5%88%B6%E9%80%A3%E8%A1%8C%E3%83%BB%E5%A4%A7%E9%98%AA%E3%83%BB%E8%8A%B1%E5%B2%A1%E3%80%80%E5%9B%BD%E8%B3%A0%E8%A8%B4%E8%A8%9F%E3%80%80%E3%80%8C%E5%88%A4%E6%B1%BA/
2019年1月29日(火)11:00~
場所:大阪地裁202大法廷
「原告と共に闘い続ける 判決報告集会」11:30~
会場:弁護士会館
主催:中国人強制連行受難者 「聯諠会連合」を支える会






urokosmile on Twitter: "中国人強制連行 大阪・花岡国賠裁判(第10回 ...
  https://twitter.com/urokosmile/status/922448235091783680
2017/10/23 - 【今日の特報】裁判所が中国在住の花岡蜂起の生存者李鉄垂さん(94歳)ご本人の法廷での本人尋問を、11月28日火曜日 .... 中国人強制連行 大阪・花岡国賠裁判(第10回口頭弁論)のご案内10月27日(金)午前10:45~ 大阪地裁(202大 ...

第二回の公判のおしらせです。傍聴を!】

大阪・花岡 中国人強制連行 国賠訴訟
第二回 口頭弁論
    2016年3月1日(火)午前11:00~ 大阪地裁・大法廷にて
から
中国人強制連行 大阪・花岡国賠裁判(第10回口頭弁論)のご案内
10月27日(金)午前10:45~ 大阪地裁(202大法廷)
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