以前に張り替えをさせていただいた関係の紹介で、お仕事をいただきました
イタリア製? デザイン?のアルフレックスの定番のA-sofaの3列です。
日当たりの良いリビングで使ってあり、モケットに近いファブリックの
表皮が色褪せしていました。
今回は、サンゲツとシンコールの椅子生地サンプル帳から、お客様に
選んでいただきました。
高級ソファに負けないウール比率の高い、落ち着いた布で張り替えることになりました。
今回はパーツが大きく、柄方向も合わせなくてはいけないうえ、
高価な生地の手配の要尺、裁断ミス等が無いよう慎重に進めます。
全体的に大きなパーツで複雑な形状ではないのですが、それはそれで
メンテナンスの関係や、柔らかな表皮の張りを維持するのに色々な工夫が
ありますね
木枠の方にも、座布団の方にもWステッチが入ってる部分があるのですが
どうもデザインと言うより、縫い合わせ部分の当たりの質感だったり
裏に伸び止め布を縫い付けてあり、張りの質感維持が目的のような感じです。
縫製方法もできるだけ忠実に、せっかくのブランド地も再利用して
製作しました。
くぼみ部分の引きは、通常は袋折りしたり、ワイヤー袋を縫い付けたりしますが
このソファでは20㍉縫い代+5㍉の2本縫いの間にワイヤーを通して
引くようになっています。
ワイヤーにヒモを通して木枠の穴から底板に引き出してタッカーで止めていきます。
一般的には、底にこのような板を打ってある物はなく、枠組みのタッカーで止めます
この白いヒモは背とヒジの縫い合わせと一体になっています。
こうして裏から引くことで、上の写真が下の写真のようになります。
技術的には難しくないのですが、大きいと言うだけで、型紙を製作するか
じかに線入れするか? カーブの展開値をどこまで再現するか?
一人で向きを変えながらタッカー打ちできなかったり・・・・
引き取りに伺って、搬入まで10日で無事にクリスマスまでに
納めることが出来ました。
デザインと生地で、こんなに独特の高級感がでるんですね
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