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童話、童謡、SF、ショートショート、絵本、4コマ-マンガ、算数、数学、英語など(ペンネーム:はくた とおる)

ホンくんチズくんー五

2024-08-16 09:08:49 | 童話
 「ホンくんチズくんー五」
 本のホンくんと地図のマチズくんは、とある図書館に住んでいる。ホンくんはたまに借りられて、外に出かけることが少なくない。ホンくんがもどってきた。
 ホンくん「ただいま。」
 チズくん「お帰り。お疲れさま。今回はどうだった?」
 ホンくん「今回の人は、体育会系でジム通いをしていたんだ。」
 チズくん「鍛えている人だったんだね。」
 ホンくん「壁に健康な体に健全な精神が宿ると書いてあったよ。」
 チズくん「いい心がけだね。」
 ホンくん「そうだね。体ばっかりでもダメだし、気持ちだけでもだめで、バランスが必要だよね。」
 チズくん「このところ、隙間時間でも体を鍛えることができるところが増えているよね。」
 ホンくん「そうなんだ。コンビニ感覚だよね。」
 チズくん「長生きしても、病気がちではダメだし、健康な状態でないとね。」
 ホンくん「テレビで見てると、山で一人で暮らしている人は何でも自分でやっているから、足腰は丈夫だし、今日は何をしようという目的があるから、テキパキしてるよね。」
 チズくん「ある種の理想だよね。」
 ホンくん「何か特別なことをするっていうわけではなくて、むしろ、同じ日常をコツコツと続けていくことが大切なんだと思うよね。」
 チズくん「自分で考えて、自分で行動することによって、ストレスがたまらないんだよね。キット。」
 ホンくん「病は気からっていうからね。やる気がみなぎっているときって、体の調子もいいし、気持ちも晴れやかだよね。」
 チズくん「きっと体にアドレナリンがたくさん出ているんだろうね。」
 ホンくん「その他のいいホルモンもあわせて出ているんだろうね。」
 チズくん「病気も逃げるっていうところだよね。」
 ホンくん「リンゴを一日に一個とると、医者いらずだっていう話があるよね。」
 チズくん「きっとあのチョットすっぱいところがいいんだろうね。」
 ホンくん「カゼをひいたりすると、お母さんがリンゴをすってくれて、それを飲んだっていうことがあったけど、知らず知らずのうちに、何となくやっていたことなんだよね。」
 チズくん「お母さんにすれば、ワラをもつかむ思いだったんだろうけれど、手当てというのは、本当に患部に手を当てて、そのぬくもりが、患部の血行をよくしたりして、本来の自然治癒力を向上させようとすることなんだと思うよね。」
 ホンくん「医療の最初の方法は、自然治癒力を使って直すことだったそうだから、理にかなっているよね。」
 チズくん「手術とかはそのあとになってできてきたっていうことだね。」
 ホンくん「骨が折れてても、自然に治っていたっていう話も聞くから、バカにならないよね。」
 チズくん「その場合は、安静にしているっていうことだね。」
 ホンくん「これからの時代は、再生医療の方向に向かうよね。」
 チズくん「ブタの内臓を移植するっていう方法もあるけど、やはり拒絶反応の方が強いから、本人の細胞から作ったものでないと、安心できないよね。」
 ホンくん「ただ実用化するにはまだ時間がかかりそうだね。」
 チズくん「薬の方では遺伝子レベルで操作する方法が実用化されているから、新型コロナワクチンに続いて有用なものがでてきてくれることに、期待したいよね。」
 ホンくん「寿命がのびるっていうことは、これまでなら亡くなってしまっていて、表に現れなかった病気が、顕在化してきてしまったということになるよね。」
 チズくん「ガンが上位にあるのも、そういうことが関係しているかもしれないね。」
 ホンくん「健康寿命をのばすためには、日々生き生きとして体を動かし、そして、心も動かして、これまでと同じ日常を過ごすことこそが大事だよね。」
 チズくん「そうだね。そろそろ閉館時間が近づいてきたから、今日のところはこの辺にしよう。それじゃ、またあした。おやすみなさい。」
 ホンくん「おやすみなさい。またあした。」
 おしまい


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