小学二年生の Hくん
どうみても 音楽教室に在籍しているとは思えない風貌
柔道か 空手か はたまたプロレスか
砲丸投げ ん 確かにこれも似合いそう
そんなHくん ちっとも練習してこない
でも ちゃんとレッスンには来る
お肌がぷちぷちしていて 体つきも風船みたいで
Hくんの横顔を見ていると
おもわず 指先で つんつん したいという衝動にかられた
「 Hくんって 可愛いね 」
「 ん そうかな 俺 鏡 見たこと ないから 」
鼻をふくらませて 何やらうれしげな表情に変わった
もっと いじりたくなって
「みんなから Hくん 可愛いねって言われるでしょ」
「 ん 時々ね 」
Hくん うれしそう
こどもって可愛い
ほんのちょっとした言葉がけで
一瞬にして変わる
こんな生徒たちひとりひとりが 今まで以上に 可愛いなと
思うことが多くなってきた
これはきっと
わが子を 抱っこできなくなってきたせい・・・